- アデニウムの花が咲かない原因について理解できる
- アデニウムの花が咲かないときの対処が自分でできる
- アデニウムの育ちやすい環境がわかる
- アデニウムの花を咲かせることができるようになる
アデニウムは、南アフリカなどに自生する乾燥地帯の植物です。ずんぐりとした姿は、まるでアニメやゲームに出てくるモンスターのよう!「砂漠のバラ」と呼ばれ、個性的な見た目に反して、かわいらしい花を咲かせるのも魅力の一つ。しかし、なかなか花が咲かず悩むことも…。
こちらの記事では、アデニウムの花が咲かない理由に考えられる6つの原因と、その対処法について解説します。
アデニウムの花が咲かない原因6つと対処法
「アデニウムの花がなかなか咲かない…」とお悩みの方も多いようです。人気のビザールプランツ(珍奇植物)とはいえ、まだ一般的にはあまり知られておらず、謎の多い植物です。
アデニウムが開花しない理由には
- 開花年齢
- 日照
- 気温
- 水やり
- 葉焼け
- その他(肥料・風通しなど)
などの要因が考えられます。詳しく見てみましょう。
原因①まだ開花年齢ではない
初心者が「レクチャー通りに育てているのにアデニウムの花が咲かない…」とお悩みなら、ひょっとしたらまだ株が若すぎて、開花年齢ではないのかもしれません。
育った環境にもよりますが、アデニウムは種まきからおよそ3~5年間は花が咲かないと言われています。一年草のようにすぐ咲くわけではないので、気長に待ちましょう。
原因②日照不足
日照が十分でないと開花しにくいようです。元々アフリカなど日差しが強い国の植物なので、春~秋は室内栽培ではなく、屋外でなるべく日光に当てるようにしましょう。屋外で育てていても、天候不順で曇りや雨続きだと花を落としてしまうこともあるようです。
原因③開花する気温ではない
アデニウムの育て方を読むと「冬の休眠期以外は季節を問わず咲く」と記されていることがあります。しかし実際には、最低気温が20℃以上ある時、自宅の栽培環境では「夏」でないと咲かないようです。タイなどの生産地や、専用の温室栽培では一年中咲いているのかもしれませんが、日本では6月頃つぼみを付けて7~8月頃に花が見られるのが一般的です。
原因④水やりが多すぎる
アデニウムは水やりが多すぎると花が咲かないことがあります。水を切りがちに育てると、花が咲くことがあるようです。大株になり力のある個体ならば、水やりの有無で開花が左右されることはないかもしれません。しかし比較的若い株だと、開花時期の少し前から水を切りがちに育てると、開花のスイッチが入りやすいようです。
原因⑤葉焼けしている
葉が付いていないと十分な光合成ができず、開花のスイッチも入りにくくなるので、なるべく葉っぱは傷めないよう大切に育てましょう。急に日陰から日向に移動し生育環境が変わると、直射日光が好きなアデニウムでも葉焼けして落葉してしまうことがあります。室内栽培や日陰の庭など、薄暗いところで育てていたアデニウムは、徐々に日向に移動するように注意してくださいね。
原因⑥その他(肥料・風通しなど)の要因
アデニウムは肥料をさほど必要としない植物ですが、春~秋の育成期に2~3週間に1回ほど薄めた液体肥料を、8~9月頃に固形の化成肥料を年1回施すと力がついて翌年開花するかもしれません。
室内では換気も大切です。アデニウムは風を好むので、暖かい日中に窓を開け、風通しよく育てます。
ほかにも成長を阻害する要因があれば、なるべく育ちやすい環境に整えるように心がけましょう。
アデニウムが育ちやすい環境
「アデニウムが咲かない原因」をいくつか挙げましたが、逆をいえば「咲きやすい環境=育ちやすい環境」とも言えます。
中でもアデニウム栽培では
- 日当たり
- 適度な水やり
- 気温
が重要なポイントです。
日当たりのよい環境
アデニウムは明るい日差しを好む植物。見た目がおしゃれなので室内で育てたくなりますが、気温が15℃以上なら、できる限り屋外で育てるのがおすすめです。
真夏の直射日光では葉焼けすることがあるので、猛暑の時期は薄い遮光下で育てると良いでしょう。秋になり最低気温が10℃になったら、明るい室内に移動します。
水をやり過ぎない環境
アデニウムの原生地はアフリカなどの砂漠や乾燥地帯です。日本の梅雨や秋雨前線のように雨が多くジメジメした環境は、アデニウムは苦手なので水を与えすぎると根腐れを起こす可能性も。屋外では、明るい軒下など雨が当たらない場所に置くことをおすすめします。多少雨ざらしになっても問題なく育ちますが、加湿になりすぎないように心がけましょう。
生育適温が確保できる環境
アデニウムの人気の種類・オベスムの原産地、ケニアの気温を見てみましょう。年間を通して変化が少なく最高気温は25℃前後、最低気温は15℃前後をキープしています。南半球なので季節は逆ですが、冬も暖かく夏の最低気温は日本よりはるかに涼しそうですね。
引用:気象庁
これに照らし合わせて、日本でアデニウムを育てる場合も、おおむね15℃~25℃が望ましいとされています。秋になり最低気温が15℃以下になったら室内に取り込みましょう。室内でも最低気温5℃が限界、それ以下だと枯死するかもしれません。冬越しは最低でも5℃~7℃くらいをキープし、完全断水して春まで休眠させましょう。
まとめ
アデニウムの花が咲かない原因と対処法について解説しました。アデニウムは寒さに弱く、日当たりのよい暖かい気温を好む植物です。原生地の環境に思いを馳せてアデニウムを育てれば、おのずと育ちやすい環境となり、きっとかわいい花を咲かせてくれますよ。