- ハオルチア「京の華」が徒長する原因について理解できる
- 徒長の直し方が自分でできる
- 直し方、手順、注意点などがわかる
- 銅切り、株分け、葉挿しなどができるようになる
ハオルチア「京の華」は、軟葉系ハオルチア・キンビフォルミスの一種です。他のハオルチアに比べて徒長しがちと言われていますが、徒長の原因は何でしょうか。こちらでは徒長の原因と、徒長した場合の直し方について解説します。
ハオルチア「京の華」が徒長してしまう原因
ハオルチアの中でも特に「京の華」は、葉が細長く徒長しやすい性質があります。徒長を促してしまう要因に「直射日光を避ける」「水を好む」というハオルチアの育て方と関係があるのかもしれません。
こちらでは、徒長の原因である「日照不足」「水のやりすぎ」「肥料のやりすぎ」に焦点を当てて解説します。
徒長の原因① 日照不足
「京の華」は、ハオルチアの中では日光を好む性質です。徒長が見られたら過剰に遮光をしている可能性があります。室内が暗いと少しでも日照を確保しようとして、細胞数は増えていないのに、大きくなろうとします。その結果、薄く細く伸びた葉になり、だらしない見た目に…。
真夏の厳しい日光はNGですが、昼前までの穏やかな光を当てて育ててみましょう。ただし急に日なたに置くと葉焼けを起こすので、徐々に慣れさせましょう。
徒長の原因② 水のやりすぎ
過剰な水やりも徒長の原因です。ハオルチアは水を好むため「土が乾いたら鉢底から流れるくらいにたっぷりと水を与える」と言われます。しかし「土が乾いたら」を誤解しているかもしれません。鉢や用土の種類にもよりますが、土の表面が乾いていても、鉢内は湿っていることもあります。
初心者は「週に〇回」などと決めずに、竹串などを鉢内に刺し、湿った土が付いてくるか見てみるとよいでしょう。また、真夏や真冬の休眠期は、用土が乾いていても月に1回程度の水やりで十分です。
徒長の原因③ 肥料のやりすぎ
多肉はさほど肥料を必要としません。過剰な肥料やりは根を傷め、徒長の原因になります。特に窒素過多に注意しましょう。
植え付け時にマグァンプKなどの緩効性の化成肥料を少量混ぜ込み、その後は、春や秋の成長期に、規定量に薄めた液体肥料を月に1回与える程度で元気になります。
ただし、夏と冬の休眠期は、根も休んでいるので「肥料」は百害あって一利なしです。肥料もお休みしましょう。
ハオルチア「京の華」が徒長したときの直し方
ハオルチア「京の華」が徒長した場合、残念ながら伸びた細胞を元に戻すことはできません。しかし、以下のような方法でリカバーすることは可能です。詳しく見てみましょう。
株分け【難易度:初級】
株分けは初級者でも簡単に行えるので一番おすすめの方法です。ハオルチア「京の華」は子株ができやすい種類なので、簡単で確実に根付かせることが可能です。
鉢から抜いて優しく土を落とし、根っこを付けて親株から切り離します。ある程度育った子株なら手で簡単に分けることが可能です。それぞれ別の鉢を用意して植え付けましょう。
芽かき【難易度:初級】
株の中から新しい芽が生えてきたら、根の無い状態で芽を切り取り、差し木のようにしても根付きます。植え付ける前に1週間ほど放置して乾燥させてから植え付けると、自分から水分を探しに行くためよく発根するようです。
かき芽は、一鉢に数本挿しておきましょう。数カ月後、隣の葉と重なるくらい大きくなったら単体で植え付けます。
胴切り【難易度:中級以上】
ハオルチア「京の華」は子株がどんどん生え、放置すると上に段になって育っている場合があります。その時はテグスなどを使って、2~3段に分けて切り取る方法もあります。
一番上の部分は根付きもよく、まるで購入時のように形も整っています。2段目・3段目は、切り口から子株が生えるのを待ってから育てるので、親のような形になるまでに半年以上かかります。
葉差し【難易度:中級以上】
「葉挿し」は、葉を一枚ずつ、根本部分を残してはがし取り、土の上に置くだけで子株が生まれます。作業自体はとても簡単ですが、発芽まで長いと数カ月~半年ほどかかり効率が悪いので、初心者にはあまりおすすめしません。
特に「京の華」のように簡単に子株が増える種類の場合、株分けのほうが確実に育てられます。
まとめ
ハオルチア「京の華」は、直射日光に弱く、水を好むと言われます。それで思い違いをしてしまい「過剰な遮光」や「必要以上の水やり・肥料やり」をしている可能性があります。午前中のみ日が当たる場所で、夏の直射日光と西日は避けます。水や肥料も、一般的な草花のように頻繁に与える必要はありません。ハオルチア「京の華」に必要な量を与えているのか、もう一度よく検証してみるとよいでしょう。