コリウスの育て方-美しいカラーリーフが花壇にもぴったり!

コリウスは、東南アジアやオーストラリアなどが原産の紫蘇科コリウス属の植物です。
原産地では、多年草ですが日本では枯れてしまうために一年草としています。

夏に非常に強い植物で、こんもりと葉が茂ります。
色鮮やかな葉が庭は玄関周りを美しく飾ってくれます。
初心者にも育てやすいので是非挑戦してみてください!

コリウスの基本情報

学名Solenostemon scutellarioides
英名Coleus・Painted nettle
その他別名金襴紫蘇(キンランジソ)・錦紫蘇(ニシキジソ)
科名シソ科
属名コリウス属(ソレノステモン属)
原産地東南アジア

コリウスの特徴

コリウスは、花を楽しむというよりも、美しい色のカラーリーフを楽しむ植物です。
紫蘇のような葉はピンク、紫、緑など美しい色が特徴です。
コリウスの葉は単色のものや複数の色の班が入ったもの、縮れがあるもの、切れ込みがあるものなど種類が大変豊富です。

寄せ植えや花壇のアクセントにもぴったりです。
種類の異なるコリウスだけをまとめてハンギングや寄せ植えにしても素敵に仕上がります。

コリウスの種類

コリウスは原種の他、品種改良が行われ、現在では約100種類もあります。
大型種~小型種まであります。
大きく分けると、実生系と栄養繁殖系があります。

実生系

種をまいて育てる品種が実生系です。
栄養系よりも花が咲きやすいです。

  • レインボー系: 紫蘇のような見た目の基本系統です。
  • フリンジ系: 葉に深い切込みが入り、波をうつようにクシャっとなっています。
  • ケアフリー系: 葉のふちのギザギザが丸い系統です。
  • サーベル系: 細長い葉は、先がとがっています。

栄養繁殖系

挿し木で増やした系統で、大きく丈夫です。
葉が大きめで花は咲きにくいですが、その分背も高くなります。

ベーシックタイプ

基本のコリウスに近く、葉が大き目な品種です。
花壇にも適しています。

代表的な品種は以下の通りです。

  • わさび
  • レッドヘッド
  • ミッドナイトグリーン
  • イルミネーション
  • ホットビート

ハンギングタイプ

小さめな葉を持ち横広がりに生長します。

代表的な品種は以下の通りです。

  • テルテルハート
  • ときめきリンダ
  • シトラスレモン
  • ミルキーウェイ
  • ルビーラッフルズ

プチタイプ

株も葉も小さくコンパクトですが、分枝しこんもりと育ちます。

代表的な品種は以下の通りです。

  • 花火
  • オーロラブラックチェリー
  • ワイルドライム
  • プチパイン
  • ランデブー

ウェーブタイプ

 
葉の縁が波をうつタイプです。

代表的な品種は以下の通りです。

  • アマゾン
  • ウルトラゴールド
  • ミカノピ
  • アンナ
  • コリーン
  • バルカン

コリウスの栽培・育て方

コリウスは乾燥に弱いために、水やりには注意をしましょう。
また、日当たりが良い場合花付きも良くなります。

紫蘇の花のような花を付けますが、葉を楽しみたい場合は花芽を先に切ると葉に栄養がよく行き渡ります。
また、コリウスの葉の色によって、日当たり度合いも調整する必要があります。

コリウスの育て方情報

分類・形態一年草・カラーリーフ
草丈・樹高20cm~100cm
開花の時期5月~10月
花色紫・青
耐寒性弱い
耐暑性普通
特性・用途カラーリーフ・初心者でも育てやすい・花壇・寄せ植えに適している
栽培難易度普通

栽培スケジュール

植え付け5月~7月
植え替え5月~7月
剪定5月~9月
肥料5月~9月
開花5月~10月
収穫9月~10月

栽培に必要な準備・環境

それでは、コリウスを育てるのに必要な物や環境を見てみましょう。

必要な物

必要なものは以下の通りです。

  • 鉢・プランター・花壇
  • 底石
  • 底石用ネット
  • 用土
  • スコップ
  • ピートバン(種まき用)

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所を好みますが、直射日光は葉焼けの原因になるので避けましょう。

日光不足は葉の発色が悪くなってしまいます。
但し、白や黄色、薄い黄緑などのコリウスは日に当たりすぎて色褪せするため、半日陰で育てましょう。

水やり

湿度が高い方が適しています。
乾燥が苦手ですので、たっぷりと水をあげてください。
特に夏は、朝と夕方の1日2回水やりをして乾燥しないように注意しましょう。

肥料

元肥として緩効性肥料を置き肥にすれば十分です。また、窒素分の多い肥料を使うと、葉の変色の原因となります。あまり多くの肥料を必要としないため、あげすぎないようにしましょう。

■用土
観葉植物用の土を使ってください。
自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)、腐葉土を5:5の割合で混ぜてください。

温度

熱帯地域が原産の植物のため、20度以上が生育に好ましい温度です。

コリウスを育てるときのポイント

次にコリウスを育てるときのポイントを説明します。

種まき

発芽に適した温度は、20度~30度です。
ピートバンに種を撒きます。発芽に光を必要とする好光性種子(こうこうせいしゅし)なので、土は被せる必要はありません。
ピートバンが入る容器か受け皿に水を入れて、ピートバンを入れて下から水を吸収させます。
ピートバンが十分に水を吸収したら余った水は捨ててください。
明るい日陰に置き、大体7日前後で発芽します。

植え付け

本場が4枚~6枚くらいになったら、ポットに植えます。
この際培養土に含まれている栄養だけで十分なので、肥料はあげる必要はありません。

半日陰に置き乾燥しないようにして育てます。
コリウスは根をいじられるのを嫌がります。
根を傷つけないようにしましょう。

ポットで大きくそだったら、鉢や花壇に定植します。

  1. 鉢に底石と底石ネットをひき、1/3ほど用土を入れます。
  2. コリウスの苗を中心に置き、周りに土を入れます。
    花壇やプランターに植える場合、株と株の間は25cm前後あけてください。
  3. 緩効性肥料をほどこして、明るい日陰で管理しましょう。

剪定

生育が盛んなため、高さを抑えたい場合は上に伸びている茎を剪定し高さを抑えます。
また、葉を楽しみたい場合は、花芽が出たら切った方が葉に栄養がまわります。

ふやし方(挿し木)

種から増やすか、挿し木でも増やすことができます。
挿し木をする場合、5月~9月頃が適した時期です。
若い枝を15cm程度切り、水に1・2時間漬けます。
取り出したら、用土に挿します。

気を付けるべき病気・害虫

ハダニがついたり、ヨトウムシ、ナメクジの被害にあうことがあります。
ハダニ予防に、葉の裏に葉水をするようにしてください。

また、ヨトウムシは昼間は土の中に隠れており、夜になると出てきて葉を食べてしまいます。
葉の裏に卵や幼虫がいないか、確認し見つけ次第駆除しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

ハダニは牛乳スプレーを散布しましょう。
牛乳がハダニを窒息させます。
牛乳スプレーが効かない場合は、ベニカXファインスプレーなどの薬剤を使ってください。

ヨトウムシには家庭用園芸GFオルトラン水和剤、ナメクジには、ナメトールなどナメクジ駆除用の薬を使いましょう。