
イタリアンパセリは、ヨーロッパで多く利用されている葉が縮れていない広葉型のパセリで、最近では日本でもポピュラーな2年草のハーブです。
鉢植えにして、ベランダやお庭で簡単に育てられるので、初心者にもおすすめです。
今回は、イタリアンパセリの育て方や増やし方、イタリアンパセリを使った簡単なレシピをご紹介します。
イタリアンパセリの基本情報
学名 | Petroselium neapolitanum |
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英名 | Italian parsley |
その他別名 | 和蘭芹 |
科名 | セリ科 |
属名 | オランダゼリ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
イタリアンパセリの特徴
日本では、縮れた葉のモスカールドパセリが一般的ですが、ヨーロッパではイタリアンパセリが一般的です。
縮れ葉タイプのパセリに比べて苦味が少なく、料理にも使いやすいハーブです。
また、イタリアンパセリはビタミンなどの栄養素も豊富です。
少量で様々な料理に伝える香味野菜なので、自分で育てておくと料理に大変重宝します。
春から育てておくと、冬まで長い間収穫できます。
栄養たっぷりのイタリアンパセリを使った簡単なレシピをご紹介します。
サラダ
フレッシュなイタリアンパセリをサラダに入れると、いつもと違った風味がアクセントになります。
トマトと生ハムのサラダ(出典:E・レシピ)
パスタ
イタリアンパセリの風味が効いて、さっぱりと美味しくいただけます。
パセリとアンチョビのまかないパスタ(出典:Nadia)
ランチにイタリアンパセリとトマトのパスタ(出典:cookpad)
主菜
イタリアンパセリのさわやかな香りで食欲をそそります。
パリッパリッチキン(出典:Nadia)
ドライパセリの作り方
イタリアンパセリはドライにすると長期保存が可能なので、たくさん採れたときにはドライにしてみましょう。
イタリアンパセリの栽培・育て方
イタリアンパセリを育てる場合は、育苗に時間がかかるので、市販の苗を購入して育てるのがおすすめです。
乾燥に弱く、夏場は暑さのために葉が黄色くなってしまうこともあるので、たっぷりと水やりをして水切れを起こさないように育てましょう。
イタリアンパセリの育て方情報
分類・形態 | 多年草/ハーブ/二年草 |
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草丈・樹高 | 30cm〜70cm |
開花の時期 | 6月〜7月 |
花色 | 白 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや強い |
特性・用途 | キッチンハーブ等 |
栽培難易度 | 普通 |
栽培スケジュール
植え付け | 4月〜5月、8月下旬〜10月上旬 |
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植え替え | 4月〜5月、8月下旬〜10月上旬 |
肥料 | 植え付け時、収穫後 |
開花 | 6月〜7月 |
収穫 | 5月〜11月上旬 |
栽培に必要な準備・環境
イタリアンパセリを育てるために必要な環境は、日当たりのよい場所、肥沃な土壌、水やりです。
特に乾燥しないように気をつけましょう。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所を好みます。鉢植えの場合は、高温と乾燥を嫌うので、夏場は半日陰に置きましょう。
冬は、冷たい風の避けられる暖かい場所に置けば越冬できます。
地植えの場合は、夏や冬はわらをかぶせるなどして、乾燥や凍結を防ぎましょう。
水やり
土の表面が乾いたら水やりをして、少し湿った状態を保ちます。
特に、夏場は十分に水やりをします。
肥料
肥沃な土を好みます。
植え付け時に化成肥料を混ぜましょう。
植え付け後は、2週間後と、以降1か月に1度化成肥料を追肥しましょう。
収穫後は、液体肥料を与えましょう。
用土
ハーブ用や野菜用の土で育てます。
自分で配合する場合は、赤玉土6:腐葉土4:バーミキュライト1の割合で配合します。
1L あたり10〜20gの苦土石灰を混ぜて、弱酸性にします。
イタリアンパセリを育てるときのポイント
イタリアンパセリは、育苗に少し時間がかかるので、市販の苗を利用するとお手軽に育てることができます。
選び方
苗を選ぶ場合は、葉が緑色で、いきいきしたものを選びましょう。
種まき
種から育てる場合は、気温が低いと発芽に時間がかかるので、春か秋の暖かい時期に種まきをしましょう。
鉢やプランターに種をばらまき、軽く土で覆い、たっぷりを水をあげます。
発芽したら葉が重ならないように間引き、苗が倒れないように増し土をします。
1週間に1回液体肥料を与えましょう。
植え付け
4月〜5月もしくは8月下旬から10月上旬に植え付けます。
移植を嫌うので、根鉢を崩さないように植えましょう。
増やし方
主に種で増やします。
つぼみを摘み取らずに花を咲かせると、種が収穫出来ます。
乾燥させて保管しておき、また春か秋に種まきをします。
また、挿し木でも増やせます。
数枚葉っぱがついた茎を花瓶などで水挿しにしておくと、発根します。
毎日水を入れ替えましょう。
収穫
葉が15枚以上になれば収穫できます。
葉が少ないと後の成長が悪くなるため、葉をとりすぎないことがポイントです。
下の方の葉から収穫し、1株10枚くらい葉を残して置きましょう。
つぼみを摘み取ると長く収穫できます。
イタリアンパセリの利用方法
生で食べられるイタリアンパセリですが、乾燥や冷凍で長期保存することもできます。
気を付けるべき病気・害虫
イタリアンパセリは、アブラムシやハダニの害虫がつきやすく、葉が白いカビが発生する「うどんこ病」になることもあります。
殺虫剤・殺菌剤
アブラムシやハダニはがついた葉は、切り取るかブラシや粘着テープなどで取り除きましょう。
うどんこ病になった葉は、すぐに切り取りましょう。
天然系の薬剤(BT剤など)や食品由来成分の薬剤(粘着くん液剤など)で虫や病気を殺虫・殺菌する方法もあります。