コガネムシの幼虫・成虫の駆除方法【コガネムシとカナブンの違いも解説】

鮮やかな緑が特徴のコガネムシは童謡にも登場し子どもの頃より見たことがある人も多いのではないでしょうか?

そんなコガネムシですが植物にとっては、幼虫から成虫までさまざまな食害をもたらすとても怖い害虫なんです。

また、繁殖力が強く駆除するにも見落とすとまたすぐ繁殖してしまうという恐ろしいことにも。

そこで今回はコガネムシの生態や、良く間違えられるカナブンとの違い、そして幼虫と成虫の駆除方法までご紹介いたいします。

コガネムシとは?

コガネムシとは、昆虫目コガネムシ科の昆虫であり、カブトムシの仲間です。

幼虫はカブトムシの幼虫に似ており体長20~30㎜ほどで、頭が黒く体は薄い黄色です。

幼虫は一年中発生し7月~10月頃に活発に動き、成虫は5~8月頃に発生します。

成虫になると体長約15㎜~25㎜ほどになり光沢のある緑色の体が特徴的な姿となります。

コガネムシによる被害は成虫だけでなく幼虫も植物に大きな被害を与えるため、幼虫成虫共に見つけ次第早めに駆除することが必要です。

コガネムシによる被害

コガネムシは見つけにくく被害に気づきにくい害虫でもあります。

植物に水や栄養をあげているのにどんどん元気がなくなるといった場合はコガネムシが潜んでいる可能性もあります。

コガネムシの成虫は土から上の被害に対して、幼虫は土の中の被害が主になります。

幼虫による被害

コガネムシの幼虫は主に土の中の根を食べます。

食べられることにより根が傷ついてしまった場合、植物だけでなく樹木も生育が遅れ更に被害が大きくなると枯れてしまうこともあります。

成虫による被害

コガネムシの成虫は主に新葉や花を主に食べます。また驚くべきはその速さです。

葉や花があっという間にすかすかになるほど食べつくし、光合成が十分行えず生育が遅れたり枯れてしまうこともあります。

コガネムシによる被害を受けた葉は不規則な穴が無数にあいているため、他の害虫と異なり見分けやすくなっています。

コガネムシが発生しやすい環境とは

コガネムシはの成虫は、夜に飛んで移動し土の中に卵を産み付けます。

そのためコガネムシが発生すると卵を産み付けられる可能性があります。

またコガネムシのフンは他のコガネムシを呼びよせる匂いを発しているため、コガネムシがどんどん増えていきます。

コガネムシが発生しやすい環境としては、土に未熟な堆肥や腐葉土などの有機物が混ざっている環境です。

そこが排卵場所となりコガネムシが発生しやすくなります。

コガネムシとカナブンの違い

植物や樹木に被害を与えるコガネムシとよく似ているカナブンですが、カナブンは土壌の改善をしてくれる益虫です。

そのためコガネムシは見つけ次第早めの駆除が必要ですが、カナブンは特に駆除する必要はありません。

そこで見分け方のコツとして4つのポイントをチェックしましょう。

 コガネムシカナブン
活動場所葉のまわり木のまわり
体の形丸みを帯びている四角い
羽の付け根の形半円逆三角形
光沢のある緑色茶色、青、緑

コガネムシは丸みを帯びているのに対してカナブンは良く見ると四角く角ばっています。

また羽の付け根が半円か逆三角形かで確実に見分けることができます。

コガネムシの被害にあいやすい植物

コガネムシの被害にあいやすい植物は多くあります。

その中でもサクラ、ケヤキクヌギなどの広葉樹の葉や大豆やインゲンなどのマメ科の植物を特に好みます。

また他にもブドウや栗柿の葉やカシやヤナギやミモザなどの樹木なども被害の対象となりやすいです。

樹木以外にもバラやラベンダーなどの花も実は大好物です。

幼虫が2匹いればバラの苗1本がだめになってしまうほど。成虫だけでなく幼虫も食欲が旺盛であり見つけにくい分、注意が必要です。

コガネムシの幼虫の駆除方法

コガネムシの幼虫は土の中にいるため見つけにくいですが、取り残すことなく確実に駆除することが大切です。

農薬を使用する

幼虫が一匹見つかると他にも複数いる可能性があるため農薬を使用する方が一番簡単で確実に駆除することができます。

幼虫に効果のあるおすすめの農薬は以下の2つです。

ダイアジノン

幅広く植物に適応しており、効果のある害虫はコガネムシ以外にも効果があり使いやすい薬剤です。

対象となる植物の周りの土に混ぜ込み使用することで、その土に触れた幼虫を駆除することができます。

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オルトランDX

浸透移行性であり、植物の根本にばらまくことで植物に吸収され、植物全体をコガネムシの幼虫から守ってくれます。

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またアブラムシにも効果があります。オルトランDXを撒いて数日後には幼虫が駆除されており効果を感じることができます。

植え付けや植え替え時に土を確認する

植え替えや植え付けのために土を準備する際は、土に幼虫がいないか一度確認してから植え替えることをおすすめします。

土を鉢や畑に準備する際にすでに土に卵や幼虫が潜んでいることがあり、そのまま植えてしまうとあっという間に被害が広がります。

せっかく植えた植物がすぐ枯れてしまうといった場合もあります。

コガネムシの成虫の駆除方法

コガネムシの成虫は幼虫と異なり表に出ているため幼虫に比べて駆除しやすいですが、飛んだり土にもぐったりすることがあります。

見つけ次第捕殺する

コガネムシは早朝は動きが鈍いため、樹木に寄生している場合は木を揺らすと落ちてきます。

その時に落ちてきたコガネムシを早くつかまえないと飛んだり土にもぐってしまうことがあるので注意が必要です。

事前に網などを準備することで落ちてきたコガネムシを捕獲しやすくなります。

また捕殺する際は手で触ると黒い液体を出し服や手につく可能性があり、洋服などは一度つくと取れにくいです。

作業する際は軍手を使用し汚れてもいい服装でおこないましょう。

成虫を見つけたら幼虫の駆除も必要

成虫を見つけ捕殺した場合、その成虫がすでに土の中に卵を産み付けた可能性があります。

そのため、成虫を見つけたら幼虫駆除も一緒に行いましょう。その際はオルトランDXなどの浸透移行性の殺虫剤を使うと効果的です。

まとめ

コガネムシは幼虫成虫ともに植物や樹木に被害を与えるため、見つけ次第早急に駆除する必要があります。

特に幼虫は見つけにくいため農薬を使用し、また成虫を確認した際は幼虫駆除も一緒に行うことがポイントです。

またコガネムシに似ているカナブンは、コガネムシを異なり植物に害はないので見分けて駆除することが大切です。

幼虫に効果的な農薬ですが、使用する際は規定量を守り周りの植物に影響がでないように使用しましょう。