暑くもなく、寒くもなく、秋はガーデニングにぴったりの季節。すがすがしい秋晴れの下、素敵な寄せ植えを作ってみましょう。
秋の寄せ植えをセンス良く作るには、色の組み合わせが大切!今回は、秋らしい寄せ植えを作るためのコツをご紹介します。
ナチュラルで可愛い、秋の寄せ植えバスケットの作り方も解説するので、参考にしてくださいね。
秋の寄せ植えは色の組み合わせが重要
秋は紅葉の季節です。木々は鮮明なグリーンから黄色や赤色に葉の色を変え、草原は徐々に枯れた色合いを見せていきます。
秋の寄せ植えでは、このような自然の移ろいを参考に、あえて少し落ち着いた色調、深みのあるカラーを意識してみましょう。
アンティークカラーやダークカラーを使って、シックで上品な色の組み合わせにすると、センスの良い秋の寄せ植えに仕上がります。
例えば、主役の花が黄色のポットマムならば、ビビッドな明るい黄色よりも茶色やオレンジ色に近い、こっくりとした黄色をチョイス。
わき役の植物にもアプリコット色や茶色の花を加えて「色づいた秋」「深まりゆく秋」を演出します。
合わせるカラーリーフには茶色や赤紫色が入ったものを使ってもいいですね。
それ自体紅葉する葉を使えば、さらに季節感たっぷりの寄せ植えになるでしょう。
他にも、秋らしさを出す方法として、実のなる植物を使ってみてはどうでしょうか。
わき役のアクセントに観賞用トウガラシやジュズサンゴなど、実のなる植物を取り入れると、「実りの秋」が表現できます。
また、細長く、縦に伸びるグラスには、「秋の風情」を生む効果があります。
銅葉のリーフとともに寄せ植えに取り入れると、秋らしい印象を作ってくれるでしょう。
秋の花・植物で寄せ植えをする基本の流れ
寄せ植えの作り方
寄せ植えの基本の流れをご紹介しましょう。お好みの植物の苗が準備できたら、まずはポットのまま並べて配置を決めます。
草丈に高低差をつけたり、少しずつずらして置いたりして、鉢の中でバランスをとりましょう。
配置が決まったら、鉢底に鉢底網と鉢底石を入れ、さらに土を少し入れます。
ポットから苗を引き抜き、根鉢を崩してよいものは多少崩して置いていきます。
苗ごとに植えつけの深さを調整し、すべての株の地際の高さがそろうように注意しながら土を入れていきます。
地際の高さは、水を吸収する際に必要なウォータースペース分を残し、鉢の縁から2~3㎝ほど低い位置でそろえます。
すべての苗を植えたら、割り箸などを差して前後に動かし、土の中に隙間が残らないよう、丁寧に土を入れます。
最後に鉢底からあふれ出るほどたっぷり水やりしたら、植えつけの完成です。
寄せ植えができたら、お世話しながら育てていきましょう。水やりは土の表面が乾いてから、葉や花を避けて株元に与えるのが基本です。
鉢底からあふれるほどたっぷりと与えます。咲き終わった花の花がらはこまめに摘んで、病気を防ぎ、栄養を次の花に回してあげましょう。
秋にぴったりの寄せ植えバスケットの作り方
自然素材で作られたバスケットを寄せ植えの容器に使えば、初心者でも失敗なく、おしゃれでかわいい寄せ植えが作れます!
素焼きの鉢などに比べて、耐久性は劣るものの、軽くて扱いやすく、土も意外と入ります。
収穫の秋を思わせる、ナチュラルなバスケットを使って、秋にぴったりの寄せ植えを作ってみましょう。
必要な道具
- バスケット
- ハサミ
- 土入れ
- 割り箸など細い棒
- 培養土(肥料入り)
- 鉢底石
- ジョーロ
バスケットは、ラタンなど自然素材を編んで作ってあるものや鉢用のバスケットとして売られているものもあります。
鉢用のバスケットには最初から内部にセロファンやビニールが敷いてあるものもあります。
ビニールは土の流出を防ぎ、かごを傷みにくくするものですので、水が通るように穴を少し開けて使いましょう。
ビニールではなく、不織布などを使ってもOKです。
寄せ植えバスケットの作り方
バスケットに穴を開けたビニールを敷きます。その上に鉢底石を入れ、さらに培養土を3分の2ほど入れます。
ポットから苗をそっと引き抜き、配置していきます。他の苗と株の地際の位置がそろうように、植え付けの深さを調整しましょう。
地際は水やりの際に必要なウォータースペースを考えて、縁から1~1.5㎝程度低い位置でそろえます。
ポットに根が回っている場合、影響のないものは根鉢を少し崩して置いていきます。
すべての苗が入ったら、株と株の隙間に土を入れていきましょう。
割り箸など細い棒で軽くつついて、土の中に隙間が残らないよう、丁寧に入れ込みます。
土入れが終わったら、最後にたっぷりと水やりをして完成です!
寄せ植えにおすすめの秋の花・植物
秋らしさを感じさせる寄せ植えにおすすめの花・植物をご紹介しましょう。
パンジー・ビオラ
10月末頃から店頭に並び始めるパンジーとビオラ。秋から春まで長い期間楽しめるので、ロングライフの寄せ植えに大活躍します。
豊富な花色から、落ち着いたレンガ色や深みのある紫の入ったものを選べば、秋らしい演出ができます。
コスモス
「秋桜」と書いてコスモス。まさに秋を代表する花ですね。ピンク色の他にも黄、白、オレンジ色など色数が豊富です。
とりわけ、茶色のチョコレートコスモスはチョコレートに似た香りをもち、シックな色合いで秋の寄せ植えにぴったり。
ポットマム(洋菊)
秋に咲くポットマム。株全体にたくさんの花を咲かせ、丈夫で育てやすい花です。品種や色が豊富で、こんもりと茂ります。
ナデシコ(ダイアンサス)
優しい草姿に可愛らしい花を咲かせます。園芸品種が多く、花色や花形が豊富です。常緑性で、耐寒性が強く、長い期間咲きます。
スイートアリッサム
小花が集まって咲き、横に広がっていきます。パンジー・ビオラやシクラメンを引き立てる名わき役です。
白、ピンク、紫など、花色も豊富で、ほんのりと甘い香りがあります。
観賞用トウガラシ
赤、オレンジ、紫色などの可愛らしい実が寄せ植えのアクセントになります。
葉も実も濃い黒色の「ブラックパール」は引き締め役のカラーリーフとして役に立ちます。
ジュズサンゴ、コムラサキシキブ、ハッピーベリー、ヤブコウジなど
赤や紫の実がなる植物です。秋の寄せ植えに加えると、「収穫の秋」を演出します。鮮やかな実の色が挿し色として使えます。
コリウス、アルテナンテラ、ニシキアカリファなど
秋の寄せ植えでは、深みのあるカラーリーフが活躍します。赤紫、赤、黄色、斑入りなど、それぞれ葉色が豊富です。
カレックス、コクリュウなど
細長く、縦に伸びるラインが秋の風情を感じさせます。寄せ植えのアクセントに。
まとめ
以上、秋の寄せ植えについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
涼しくなった秋は蚊に悩まされることもなく、ガーデニングが楽しい良い季節ですね。
秋らしさをたっぷり詰め込んだ寄せ植えを作って、変わりゆく季節を満喫しましょう!