玄関先や庭先など、家の周りにちょっとした土のスペースはありませんか。
雑草が生えて困ってしまう……そんな場所も花や美しい葉を楽しめる花壇にしてしまえば、季節を感じる憩いの場所に変わります。
今回は、四季を楽しめる花壇の寄せ植えの作り方、おすすめの植物についてご紹介します!
花壇の寄せ植えは四季を楽しむのにもぴったり
春夏秋冬、花壇の寄せ植えは四季を楽しむのにぴったりです。
植え込んだ植物の花が次々と咲くのを目にしたり、忘れた頃に宿根草が新しい芽を出しているのを見つけたり。
花壇があれば、一年を通じて暮らしの中に喜びと感動が生まれます。
花壇の作り方には種類別に植物をお行儀よく並べ、幾何学的なデザインを描いた公園のような花壇もあります。
しかし自宅の限られたスペースで楽しむなら、よりナチュラルで変化に富んだ寄せ植えに挑戦してみましょう。
草姿が異なる植物を組み合わせて植えれば、それぞれがお互いの姿を引き立て合い、魅力に富んだ印象が生まれます。
最初はあまり難しく考えなくて大丈夫。お好みの植物をいくつか選んで、花壇の寄せ植えを楽しみましょう!
花壇の場所を決めるコツ
新しく花壇を作る際には、場所選びから始めます。
日当たりや風通しなど、植物が育つ上で大切な条件をしっかりチェックしましょう。
自宅の敷地の見取り図を描いて、花壇にできそうな場所と環境条件を書き出してプランを練ります。
日当たりは季節ごと、時間ごとに変わります。
日当たりが良い・悪いという大雑把な把握ではなく、季節ごとに午前・午後の何時間ぐらい日が差すのかを観察して知りましょう。
多少日当たりが悪くても、数時間日が差せば元気に育つ植物は沢山あります。
水はけや土質も植物を育てる上で大事な条件です。
土壌があまり良くない場合は、腐葉土や赤玉土、堆肥などを入れて土壌改良を行いましょう。
フカフカの土にした上で、高めに盛るなどすれば、水はけを改善することができます。
花壇で寄せ植えをする手順・方法
植物には、ワンシーズンで枯れてしまう一・二年草と、ひとつの株が数年生き続ける宿根草(多年草)があります。
すべての植物をシーズンごとに全て入れ替えるのは、大変です。
花壇では宿根草や低木と一年草をうまく組み合わせ、寄せ植えを作っていきましょう。
土の準備が整ったら、まずはあまり根を動かさない宿根草(多年草)や低木などから植えていきます。
このとき、冬にも緑が残る小型の常緑樹や常緑のグリーンリーフを植えておきましょう。
常緑の植物があると花が少ない季節も花壇が寂しくなりませんし、色鮮やかな一・二年草が映える良い背景になるのでおすすめです。
奥行のある花壇の場合は背の高いものを後方に、細く横長の花壇の場合は数カ所に分けて配置します。
手前や間に植える背の低い花々と高低差をつけ、リズムが生まれるように意識しましょう。
宿根草(多年草)や低木を植え終わったら、シーズンごとに入れ替える一・二年草を植えます。
お好みの植物を選ぶのが基本ですが、秋~春にパンジー・ビオラ、春~秋にペチュニア・カリブラコアなど花期の長いものを加えるのがおすすめ。
植え替えの回数が少なくて済み、美しい花壇を保ちやすくなります。
日々、ガーデニングにどれぐらいの時間を割けるかも考えて、植物を選んでみましょう。
花壇の寄せ植えでは、植物の生長を見越して株間を取って植えるようにします。
植えつけた最初の時点では少し寂しい印象があるかもしれませんが、特に暖かい時期はあっという間に葉が茂り、混み合ってきます。
良く茂り、横に広がりやすいもの、縦に伸びていくものなど、植物ごとに育ち方が違うので、必要なスペースを予想して株間をとります。
ナチュラルで全体にまとまりのある花壇を作るには、色の組み合わせと草姿の違いに注目しましょう。
色数を絞り、同系色のグラデーションを意識すると、落ち着いた寄せ植えが作りやすいので初心者にはおすすめです。
ピンク系、ブルー系、イエロー系、とそのシーズンのテーマカラーを決めておくと植物が選びやすくなります。
反対色を使うときは、最初は部分的に、アクセントとして取り入れると散漫な印象にならずに済みますよ。
草姿は、草丈、葉の形、花びらの形、株の広がり方などをよく観察し、組み合わせを考えます。
大輪の花と小さな小花、横に広がるものと縦にスッと伸びるものを隣り合わせにするなど、異なる印象の植物でメリハリをつけましょう。
植え込んだ花壇は水やり、花がら摘み、切り戻しを行いながら管理していきます。
一・二年草の花が咲き終わり、姿が乱れてきたら、引き抜いて新しい培養土や元肥を入れ、植え替えを行いましょう。
宿根草も適宜切り戻しするなどして、次のシーズンに備えます。
【シーズン別】花壇の寄せ植えにおすすめの植物
花壇の寄せ植えにおすすめの植物をシーズン別にご紹介しましょう。
春の花壇
球根植物
- チューリップ
- ラナンキュラス
- アネモネ
- クロッカス
- ムスカリ
- スノーフレーク
- スイセン
上記の植物などがあります。
花期は短いですが、季節感一杯の球根植物は春の花壇におすすめです。秋から植え込んでおくものがほとんど。
芽出し球根を使えばより手軽に楽しめます。
球根以外の植物
キンギョソウ
金魚のようなフリフリとした花の形が可愛らしい植物です。色数が豊富で、背が高くなるものと低いものがあります。
草丈の高いものは花壇の後方に植えると良いでしょう。
ルピナス
小さな花が穂状につき、上に向かって伸びる個性的な姿が人目をひきます。
草丈が高くなるので、花壇の後方に植えるとより効果的でしょう。
バコパ
半つる性の茎が這うように伸びるので、花壇の前面に植えるのに適しています。白色やピンク色の可愛らしい小花が次々に咲きます。
スイートアリッサム
小さな白い花を株いっぱいにつけ、地面を覆うように広がります。他の植物を引き立てる名わき役です。
ワスレナグサ
枝先に小さな可愛らしい花を沢山咲かせます。丈夫で育てやすく、花つきのよい植物です。
夏の花壇
ペチュニア、カリブラコア
花期が長く、切り戻すと初夏から秋まで次々と開花します。花色と花の形がバリエーション豊かです。
カリブラコアはペチュニアを小型にしたような花が咲き、丈夫な性質を持っています。
インパチェンス
半日陰でも育つ貴重な花です。草姿はこんもりとまとまり、こぼれダネから自然に増えるほど丈夫です。夏の強い日差しや乾燥は苦手です。
マリーゴールド
丈夫で花期が長く、夏から秋の花壇で活躍します。鮮やかなオレンジ色や黄色の花を咲かせます。
ニチニチソウ
真夏の日差しと高温、乾燥に負けず次々と開花する丈夫な花です。花色は赤色、ピンク色、白色とあり、小輪の花びらのものもあります。
ジニア・プロフュージョン
乾燥や暑さに強く、豊富な花色があります。花期が長く丈夫なので夏の花壇で重宝されます。
よく枝分かれして、次々と小輪の花を咲かせます。
ルドベキア
ひまわりのような鮮やかな黄色の花が咲きます。大ぶりな花が野趣に富んでいて、夏の花壇を長く彩ります。
トレニア
丈夫で育てやすい植物です。草丈は20~30㎝とコンパクトで、次々と花を咲かせながらこんもりと茂ります。
アンゲロニア
紫色や白色、ピンク色の小さな花を穂状に沢山つけ、よく咲きます。高温多湿に強く、切り戻すと花期が長くなります。
センニチコウ
暑さに強く、丈夫で花期が長い花です。草丈が高いものから低いものまであるので使い分けます。
秋の花壇
コスモス
秋を代表する花です。草丈が高くなるので、花壇の後方あるいは広いスペースに植えます。花色はピンク、黄色、白色などあります。
サルビア
サルビア・ファリナセアやサルビア・レウカンサなど夏~秋にかけて色鮮やかに咲く様々な種類のサルビアがあります。
草丈の高いものは花壇の後方に植えると良いでしょう。
シュウメイギク
秋の訪れを感じさせる多年草です。和風にも洋風にも合い、交配種はジャパニーズアネモネと呼ばれます。
草丈は50~80㎝ほど、白色、ピンク色などの花色があります。
宿根アスター
晩夏から秋にかけて、こんもりと茂って咲きます。花付きが良く、他の植物とも合わせやすいので、秋の花壇で活躍します。
青紫色、ピンク色、白色など花色が豊富です。
冬の花壇
パンジー・ビオラ
冬の寒い時期から春までの長い期間、花壇で活躍します。花色が豊富で、咲き方もバラエティー豊か。
花径が大きいものをパンジー、小さいものをビオラと呼びます。
ガーデンシクラメン
寒さに強く、真冬でも色鮮やかに咲く貴重な花です。
花色は赤色、白色、ピンク色などがあり、フリル咲きなど、咲き方もバラエティー豊かです。
ハボタン
花のような美しい形の葉が冬の間長く楽しめます。
最近はミニサイズのものや葉に光沢のあるもの、切れ込みがあるものなど、様々な品種があります。
カレンデュラ
別名キンセンカ。寒さに強く、晩秋から春まで咲き続けます。
クリーム色やオレンジ色の花が代表的ですが、色合いがシックな「コーヒークリーム」も人気品種です。
クリスマスローズ
クリスマスローズのなかでも、ニゲル種(ヘレボルス・ニゲル)は真冬に開花しますが、その他の多くが早春に咲きます。
少しうつむきがちにつく花は清楚で美しく、人気があります。丈夫で、根付いてしまえばあまり手がかかりません。
まとめ
以上、花壇の寄せ植え作りとおすすめの植物についてご紹介してきました。
日々生長していく植物を使って理想的な寄せ植えを作るのはなかなか難しいもの。
少しずつその場所に合った、育てやすい植物を探し、お気に入りの花壇を作り上げていけるといいですね。
花壇の寄せ植えで四季を感じる暮らし、ぜひ始めましょう!