サラダに入れたりパセリの代用に!チャービルの育て方とコツと増やし方

チャービルと聞いたことがありますか?

ヨーロッパや西アジアが原産のセリ科シャク属のハーブで、お料理やスイーツの飾りとして使われています。

チャービルは別名フレンチパセリとも呼ばれ、パセリの代用としても使うことができます。
あまり馴染みがないハーブかもしれませんが、一鉢あると食卓に色どりを与えてくれるので重宝します。

ベランダでも育てられるので、是非挑戦してみてください!

チャービルの基本情報

学名Anthriscus cerefolium
英名Chervil
その他別名セルフィーユ・ウイキョウゼリ・フレンチパセリ
科名セリ科
属名シャク属
原産地ロシア南部・ヨーロッパ・西アジア

チャービルの特徴

チャービルは、少し甘くさわやかな香りでミントよりもクセがないので使やすいのが特徴です。

チャービルの食べ方

フランスでは「美食家のパセリ」とも呼ばれ色どりだけでなく風味や香りもアップ、お料理の仕上がりをワンランク上げてくれます。
熱を通すと風味や香りが下がってしまうので、加熱調理よりも生のまま使いましょう。
お料理のトッピングの他にも、ドレッシングに刻んだり、ハーブティとしても利用できます。

チャービルの保存不法

チャービルは冷蔵庫で保存します。
空き瓶に水3cm位入れて、チャービルを立てます。
ビニール袋を瓶の口にふわっとかけて、輪ゴムでとめます。

この方法だと、1・2週間は新鮮に保存できます。

チャービルの種類

チャービルには2種類あります。

チャービル

一般的にチャービルと呼ばれるもので、葉を食べるものです。
サラダとして食べられる他、お肉や魚料理の風味付け、ケーキや卵料理のトッピングにも使われます。

ギザギザと切れ目の入った葉がわさわさと生えて、白い花を咲かせます。
一見、見た目がパクチーのようにも見えるので、間違わないようにしましょう。

ルートチャービル

根チャービル、セルフィーユルートとも呼ばれるルートチャービルは、根を食べるためのものです。
薄茶色で、コロンとした小さめの人参のようにも見えます。
焼くとホクホクとした食感で、スープやシチューに入れて食べると美味しいです。

しかし葉には毒がある為に、食べることができませんので注意してください。

チャービルの栽培・育て方

チャービルは、暑さに弱く水が好きな植物です。
枯れてしまわないように、土の状態をよく確認しましょう。

また、直根性の植物で移植を嫌います。
直根性とは、根がまっすぐ伸びあまりたくさん根が分かれないことを言います。
そのことから、根が傷つくと回復できずに弱ってしまいます。
チャービルもこの性質を持つので、植え替えなどの移植はしないでください。

チャービルの育て方情報

分類・形態一年草・ハーブ
草丈・樹高10cm~40cm
開花の時期6月~7月
花色
耐寒性普通
耐暑性弱い
特性・用途初心者でも育てやすい・ハーブ・食用
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け4月~6月・10月~11月
肥料4月~6月・10月~11月
開花6月~7月
収穫葉は1月~6月と10月~12月・種は5月~9月

栽培に必要な準備・環境

それでは、チャービルの生育に必要な道具や環境をみてみましょう。

必要な物

  • 種まき用ポット(9cm前後)
  • 鉢(15cm~18cm)かプランター
  • チャービルの種
  • スコップ
  • 底石
  • 底石ネット
  • 緩効性肥料

日当たり・置き場所

年間を通して、明るい日陰や半日陰で風通しの良いところで育ててください。
暑さには強くないので、直射日光には当てないようにしましょう。

冬場であれば、なるべく日当たりの良い場所で育ててあげましょう。

水やり

水が大好きです。
乾燥には弱いので、こまめに水やりをして、水を切らさないようにしてください。

肥料

植え付けの時に、緩効性肥料をあたえてください。
その後は、追肥は必要ありません。

用土

市販のハーブ用・野菜用の培養土を使ってください。
水はけと水もちのよい土を好みます。

自分で配合する場合は、赤玉土、腐葉土、堆肥を6:2:2の割合で混ぜてください。

温度

生育に適した温度は、15度~20度、秋と春が生育に適した時期です。
暑すぎるとトウが立ち、花がついて枯れてしまいます。

冬の寒さには比較的強く、あまり生育はあまりしませんが、室内であれば冬越しもできます。
霜に当たると葉が傷んでしまうので、気を付けてください。

チャービルを育てるときのポイント

次に、チャービルを育てるときのポイントをご紹介します。

種まき

種まきに適した時期は、春の4月~6月頃か秋の9月~10月頃、発芽に適した温度は15度~20度です。
長く保管されていた古い種だと発芽率が下がり、あまり育ちません。

念のために多めに撒くとよいでしょう。

  1. 種まき用のポットに、3~5粒の種を撒き、薄く土をかけます。
  2. やさしく水やりをしたら、半日陰で管理します。水をきらさないように注意しましょう。
  3. 約7日~12日前後で発芽します。
  4. 発芽後、本葉が2・3枚になったら、あまり生育具合が良くない物を間引き、1本にします。

植え付け

本葉が3枚~4枚くらいになったら、定植します。
15cm~18cmの鉢なら一株、65cmのプランターであれば3株~4株です。
プランターの場合、株と株に20cmくらいの間をあけてください。

鉢かプランターに底石と底石ネットをひきます。
鉢の1/3まで用土を入れたら、ポットから苗を取り出して、根に土がついたまま置きます。

周りに土をいれて緩効性肥料を施してください。
植え付けの際は、根を傷めないように注意が必要です。

また、移植を嫌うのと、花が咲いたら枯れるので植え替えはしません。

ふやし方・収穫

花芽を摘み取り、室内やハウスで育てると半年くらい収穫ができます。
収穫の際は、先に生えてきた外側にある葉から収穫してください。

新しい葉は中心から生えてくきます。
また、葉を収穫後に生長を促すため、2・3枚の葉は残しておきましょう。

花が咲いたあとは、黒い種ができて枯れてしまいます。
種を収穫すれば、翌年また種から増やすことができます。

気を付けるべき病気・害虫

アブラムシやハダニなどがつくことがあります。

ハダニは葉の裏につき、葉の栄養を吸い取ってしまいます。
ハダニ予防には、葉の裏に霧吹きで葉水をしましょう。

また、アブラムシには防虫ネットや不織布をかぶせたり、銀色テープなどを使うと被害を防ぐことができます。

殺虫剤・殺菌剤

チャービルは口に入るものなのでなるべく農薬を使わずに駆除しましょう。
アブラムシやハダニは発見次第、ティッシュや手で駆除しましょう。

または、牛乳を水で薄めて霧吹きでスプレーしてください。