- グラキリスの水やり方法について理解できる
- グラキリスの秋や冬の水やりが自分でできる
- グラキリスの水やりの頻度がわかる
- グラキリスの秋や冬の水やりができるようになる
パキポディウム・グラキリスは今流行の珍奇植物。
おしゃれなガーデナーなら、チャレンジしてみたい植物のひとつではないでしょうか。
でも、水やりが難しそう…。水やりに失敗して枯らせたくないですよね。
こちらの記事では、グラキリスの水やり方法を分かりやすく解説。
水やりの頻度、秋や冬の水やりのポイントも併せてご紹介します。
一度覚えてしまえば簡単なので、ぜひ読んでみてくださいね。
グラキリスとは
グラキリスは、キョウチクトウ科の人気の珍奇植物です。
太陽が照り付ける南半球マダガスカル島が原産で、動物からの食害を避けるように、岩場や斜面に点在しています。
正式名称は、パキポディウム ロスラーツム グラキリス(Pachypodium rosulatum var. gracilius)、別名「象牙宮」とも呼ばれます。
年数が経つと、塊根が肥大してモンスターのように太った姿になるのがグラキリスの最大の魅力です。
グラキリスの水やりのコツ
一般的に、塊根植物は乾燥気味に育てるのがセオリーですが、生きている以上、まったく水がいらないわけではありません。
グラキリスはどの程度水やりしてもよいものなのでしょうか。
グラキリスの水やりのコツを、こちらで詳しく見てみましょう。
土が乾いてから水やりする
成長期のグラキリスはたっぷり水やりしても枯れません。
水やりの頻度は、用土の種類にもよりますが、画像のような「多肉の用土」を使用しているなら、春~秋の育成期には3日に1回くらいの水やりに、もっと水持ちの良い観葉植物の土を使用しているなら、週1回程度の潅水になります。
屋外では1日で乾燥しますが、室内栽培だと用土が乾燥しきれず、いつまでも鉢内が湿っていると酸素が行き渡らず、根腐れの原因になってしまいます。
水の量や頻度は、栽培環境によってケースバイケース。慣れるまではしっかり見極めが必要です。
最初はスケールで鉢の重さを計ってもいいですし、竹串を土に差して湿っているか見てみるのもおすすめです。
夏は1週間に1回程度が目安
夏の水やりは、室内で育てているなら、少なくとも1週間に1回は水やりをしましょう。
日中に鉢内が湿っていると直射日光の高温で煮えてしまうので、夕方、涼しくなってから与えるほうが安全です。
屋外で栽培していると雨ざらしになることもあるので、鉢内の水分が多い時には、涼しい半日陰に移動するか、遮光をしてやるとよいでしょう。
その場合も、午前中はしっかり日が当たるようにしてくださいね。
鉢の表面が乾いているように見えても、鉢内が湿っていることもあります。
竹串を抜き差しして、土がついてくるかどうかが目安となります。
画像の上の竹串は、1週間前に水やりした鉢のもの。下の竹串は、今日水やりした鉢に挿したものです。
同じ用土でもこれだけの違いが見られます。
冬は水やりの必要はあまりない
冬の水やりは月に1回、暖かい日中に与えましょう。
真冬は、根っこが太い大株なら、完全断水でも構いませんが、まだ小さい実生苗は、完全断水すると枯れて戻らなくなることがあるので、最低気温10℃ほどの場所で育て、晴れた日に月に1~2回は水やりしましょう。
また、輸入直後の現地球は、南半球から来るので季節ボケして、冬でも休眠しないことがよくあります。
その場合も、水を月に1~2回与えて様子を見ましょう。
水やりに関する注意点:土が水を吸収しにくくなった場合は?
グラキリスの水やりをしていて、たっぷり水を与えているのに、用土が水をはじいて、ほとんど鉢底から流れ出てしまうことがあります。
水の吸収が悪くなったなと感じたら植え替えのサインかもしれません。
例えば、乾燥しすぎてガチガチに固まった雑巾に水を当てても、はじいてしまい、なかなか雑巾が湿らないことがありますよね。それと同じことが鉢内でも起こっています。
5月頃になったら水はけのよい清潔な用土で植え替えましょう。
グラキリス秋と冬の水やりは?
夏成長型のグラキリスは、寒さに弱い植物です。秋・冬に水やりに失敗して枯らせてしまわないか心配になりますよね。
グラキリスには秋と冬はどのように水を与えたらよいのか、詳しく見てみましょう。
秋と冬はどうして水やりを変える必要があるのか?
まず「秋」と一言で言っても、地域により気温は様々です。
太平洋側の暖地であれば、11月頃までグラキリスを屋外で育てることが可能で、1週間に1~2回ほど水やりしても問題ありません。
しかし高地や寒冷地にお住いの場合は、10月頃から寒くなるので、潅水は月に1回程度に減らします。
目安として、最低気温15℃までは育成期なので週1~2回の水やりが可能、10℃以下になったら休眠準備で月1回の水やり頻度に減らします。
休眠時に水を減らすことによって、グラキリスの体液の濃度を高くして、寒い冬を乗り切ります。
秋の水やり方法について具体的に解説
原生地マダガスカルの平均気温は14℃~24℃。
日本の秋と春はちょうど同じくらいの気温で、グラキリスにとって一番過ごしやすい季節です。
週に1~2回、鉢底から流れるまで水をしっかり与えて、塊根を太らせましょう。
病気や害虫が発生しやすい気温でもあるので注意してくださいね。
冬の水やり方法について具体的に解説
グラキリスが落葉して休眠に入るのが10℃前後。
お住まいの地域がそのくらいの気温になったら断水気味に育てましょう。
暖かいマダガスカルでも高原地帯は10℃以下になることがあるそうで、グラキリスが枯死しないギリギリの温度が5℃と言われています。
冬季はなるべく根を冷やさないよう、良く晴れた暖かい日中に水やりし、夜まで残らないよう、しっかり乾かすようにしてください。
まとめ
グラキリスの水やり方法について、頻度や秋や冬のポイントも解説しました。
地域によっては11月頃まで水をしっかり与えて屋外で育てられます。
最低気温が10℃になり落葉が始まったら休眠のサイン。断水気味に育てましょう。
実生の小苗に関しては完全断水すると枯れ込むことがあるので月1回は水を与えてくださいね。
落葉してもまた春、遅くとも6月になれば可愛い葉っぱが生えてきてくれますよ。