
- ハオルチアの胴切り方法がわかる
- 胴切りしたハオルチアの苗の管理方法がわかる
- 胴切りのメリット・デメリットがわかる
間延びして成長してしまう「徒長」。
ハオルチアをはじめ多肉植物を育てる人にとっては避けたい現象ではないでしょうか。
しかし、季節が目まぐるしく変化していく日本で、常にハオルチアに適した環境を用意するのは至難の業。
ちょっと忙しくしている間に徒長してしまった、なんてこともあるかもしれませんね。
今回は徒長したハオルチアの「胴切り」方法をまとめました!
徒長を改善するだけでなく、うまくいけば株を増やすこともできるので、是非試してみてくださいね。
徒長したハオルチアの胴切り方法
そもそも「胴切り」とはどういった方法なのでしょうか?
胴切りとは、植物を真ん中付近で切り分け、上下で株分けして増やす方法のことです。
多肉植物の増やし方として「株分け」や「葉挿し」が知られていますが、胴切りした後は接ぎ木もできます。
自分好みの多肉植物を育てたい人にも好まれる手法です。
胴切りは多肉植物の形によって、カットの方法も変えた方が良いと言われています。
胴切りをする前は水やりを控え、余分な水分を抜いておきます。
刃物でカット
徒長して伸びすぎている場合は、ナイフやカッターなどの刃物でカットすると作業しやすいです。
作業の前に消毒をして、切り口から雑菌が入らないようにしましょう。
また切り口がガタガタにならないよう、よく切れる刃物を用意することもポイントです。

テグスでカット
葉っぱ同士の間隔が短く、刃物でのカットがしづらい時はテグスを使うのがおすすめです。
テグスがない場合はタコ糸やミシン糸でも代用できます。
葉っぱの隙間にテグスを通して一周させたら、ゆっくり絞っていきます。
茎までたどり着いたら、硬いので一気に引っ張りましょう。
しっかり奥までテグスを通すのが、キレイにカットするコツです。
切り口が斜めになってしまうこともあるので慎重におこなってくださいね。

胴切りしたハオルチアの苗の管理方法
胴切りができたら次のように管理しましょう。
乾燥させる
カットした苗は、切り口をよく乾燥させます。
切り口から腐敗したり、雑菌が入ったりしないようにするためです。
しばらくすると発芽、発根がみられます。
ここまで来たら鉢へ植え付けてあげましょう。
また、乾燥させたいからと直射日光の当たる場所へ置いてしまうと、葉焼けを起こしてしまいます。
真っ暗な部屋も光合成ができないのでよくありません。
風通しの良い半日陰で管理しましょう。
カビに注意する
胴切りしたあと、カビが生えることがあります。
切り口をティッシュで拭く、「ダコニール」等の殺菌剤を塗るなどし、カビから守りましょう!
清潔な土を使うことも、カビの発生を抑えるポイントです。
新しい土や日光消毒した土を使うようにしましょう。

水やりはいつからするのがいい?
水やりは発根を確認してから行います。
苗を優しく揺すり、抜けないようであれば発根している証拠です。
発根せず水をあげてしまうと、水を吸うことができず、土の中が蒸れてうまく育ちません。
胴切りに向いていないハオルチアの種類
ハオルチアはたくさんの品種があり、中には胴切りに向かない品種もあります。
オブツーサなど子株が生えやすい品種は、胴切りでカットした部分から次々に子株ができ、管理がかえって難しくなります。
子株が生えやすい品種の胴切りは上級者向けと言えるかもしれません。
胴切りのメリット
胴切りの最大のメリットは成長が早いことです。
葉挿しや挿し木は葉っぱや茎のみなので、発芽や発根に栄養を使い、大きく育つにはどうしても時間がかかってしまいます。
その点、胴切りは葉っぱと茎、茎と根っこなどそれぞれに栄養を蓄えており、発芽や発根に成功しやすいといえます。
そのほかのメリットとして、
- 子株ができにくい品種も胴切りだと増やすことができる
- 斑入りの品種は胴切りすることで斑がないものや斑がたくさん入ったものなどの子株が生えてくる可能性がある
などがあげられます。
胴切りのデメリット
胴切りのデメリットはあまり数が増やせないということです。
胴切りは一つの株を上下の二つに分ける手法なので、たくさん増やしたい、という人には向かないかもしれません。
「では、二つ以上にカットしたらいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
株は大きければ大きいほど栄養を蓄えられるので、細かく切ってしまうとそれだけ栄養が不足し、成功率が下がってしまいます。
胴切りのメリット=「成長が早さ」を生かすには上下にカットするのがおすすめです。
まとめ
今回は胴切りについてお伝えしました。
上下で半分にカットする胴切りは、少し勇気のいる方法かもしれません。
しかし胴切りは、徒長を改善するだけでなく、増やすことも楽しめます。
仕立て直しの方法のなかでは成長スピードが早く、子株ができにくい品種のハオルチアも増やすことができます。
徒長したハオルチアを胴切りで仕立て直し、お気に入りの形にしていっぱい愛でてあげてくださいね!