バジルの育て方・栽培のコツ【種類別の活用方法も紹介】

バジルは、手軽に始められるハーブの一つです。

食欲のそそるフレッシュな香りを持つバジルは、パスタやピザなどのイタリア料理、ガパオやフォーといったアジア料理にも重宝するハーブです。

日当たりの良い場所であればベランダや室内でも栽培できることから、初心者にも挑戦しやすいハーブです。

キッチンハーブといって、キッチンの窓際で育て、すぐに料理に使う、というスタイルもお手軽でいいですね。

今回はそんなバジルの種類や栽培方法を詳しくご紹介します。

バジルの基本情報

学名Ocimum basilicum
英名Basil
その他別名メボウキ・バジリコ
科名シソ科
属名メボウキ属
原産地熱帯アジア

バジルの特徴

バジルは、シソ科メボウキ属の多年草です。

和名はメボウキで、イタリア語ではバジリコといいます。

バジルは、熱帯アジアなど暑い国が原産で、日本のような冬に寒くなる地域では冬越しが難しく、一年草として扱われます。

バジルは寒さに弱く、暑さを好みます。

収穫期は5月~10月の暖かい時期で、暑くなるにつれ生育が旺盛になっていきいます。

7月~9月に白い花を咲かせますが、花が咲いてしまうと、バジルの葉が硬くなっていくため、花が咲く前が最も旬な時期といえます。

バジルの種類

バジルの種類には少なくとも60種はあり、その中でも細分化されています。

代表的な種類をご紹介します。

スイートバジル

学名はOcimum basilicum。丸みのある葉で、淵にギザギザがなく、甘みのある風味を持っています。

ほとんどのバジルはこのスイートバジルから派生する栽培品種です。

トマトとの相性が良く、ジェノベーゼ、トマトとモッツァレラチーズのサラダなど、イタリア料理によく用いられます。

ホーリーバジル

学名はOcimum tenuiflorum。ホーリーバジル、またはトゥルシーと呼ばれるバジルです。

草丈は大きいもので60cmほどに生長します。

スイートバジルよりも葉に強い香りがあり、葉の淵がギザギザしています。

味は、甘さやスパイシー感とともに、少しミントに近い爽快感があります。

風味が豊かなのでハーブティーにしたり、揚げ物や炒め物にも適しています。

インドではアーユルヴェーダにも用いられたり、神聖なものとして寺院に植栽されたりしています。

タイバジル 

学名はOcimum basilicum thyrsifolium。茎が紫がかっていて、葉の淵がギザギザしています。

タイ料理やベトナム料理に主に利用されています。

レモンバジル

学名はOcimum basilicum X O. americanum。レモンバジルは、レモンの香りと風味を含みます。

特にインドネシアで利用されています。

バジルの栽培・育て方

バジルは、初心者でも育てやすい植物で、鉢植えでも地植えでも栽培できます。

日当たりがよく、風通しのよい場所、そして水はけのよい土を用意します。

多年草ですが冬越しは難しく、一年草として扱うことも多いです。

寒くなったら室内に入れて、日光の当たる場所に置いて冬越しに挑戦してみてください。

バジルの育て方情報

分類・形態多年草/ハーブ
草丈・樹高20~60㎝
開花の時期7月~9月
花色
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途ハーブ
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け4月~6月
植え替え4月~6月
剪定5月~9月
肥料5月~9月
開花7月~9月
収穫5月~10月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

バジルは日光が大好きな植物です。

日当りがよく、風通しのよいところで育てましょう。

水やり

バジルは、乾燥に弱いため、水やりが重要です。

土が乾いていたらたっぷりと水やりを行ってください。

夏場は特に水切れが起きやすいので、朝か夕方の涼しい時間帯に水をたっぷり与えるようにしてください。

用土

バジルは乾燥を嫌うため、保水性のある土壌を好みます。

野菜もしくはハーブ用の培養土か、腐葉土に堆肥を混ぜた土などを用意します。

肥料

植え付け時に、緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。

生育期になったら、ハーブ向けの肥料を与えます。

バジルを育てるときのポイント

選び方

苗を選ぶときは、葉の数が多く、葉がすべてきれいな緑色をしているものを選びましょう。

植え付け・植え替え

植え付け、植え替えはともに4月~6月に行います。

バジルは暑さを好む植物なので、できれば5月以降の暖かい日に行うのが良いでしょう。

剪定・切り戻し・収穫

茎が20センチほど伸びたら、必要な分量を茎ごと切り取って収穫します。

収穫をすると、脇芽の生長を促すので収穫量が増加します。

収穫する時間帯は朝か夕方にしましょう。

花が咲いてしまうと、バジルの葉は固くなってしまいます。

花が咲く前のバジルを収穫し、料理などに利用するのが適しています。

気温が高くなっていくと、生育がどんどん旺盛になります。

収穫してもすぐに使えない場合は、乾燥させたり冷凍保存することをお勧めします。

ふやし方

バジルは、種まきでふやすことができます。

バジルの花が咲いたら、花全体が完全に枯れるまで放置します。

中に黒い種が見えてきますので、それを取り出します。

それを乾燥させて、翌年の5月くらいに種まきをします。

気を付けるべき病気・害虫

アブラムシやハダニがつくことがあります。早めに見つけて殺虫剤で駆除するか、茎ごと切り取りましょう。

殺虫剤・殺菌剤

アブラムシを発見したら、ガムテープなどで貼りつけて取り除くことができます。

大量にいる場合は、春先にオルトランなどの薬剤をスプレーして駆除しましょう。

ハダニは水に弱いので、葉に水をかけると退治・予防できます。