- パンダガジュマルの増やし方について理解できる
- パンダガジュマルの挿し木が自分でできる
- パンダガジュマルを挿し木で増やす方法がわかる
- パンダガジュマルの挿し木の時期や必要な道具の準備ができるようになる
ガジュマルといえば、南国の樹木の代表格。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
でもどんな樹木かと言われると…。イメージが浮かばないかもしれませんね。実はガジュマルには丸葉や斑入りなど様々な種類があるんですよ。
こちらの記事では、その中でも丸葉で人気の品種「パンダガジュマル」の特徴と、挿し木で増やす方法を初心者にも分かりやすく、画像付きで解説します。
パンダガジュマルとは
パンダガジュマルは、一般的なガジュマルの突然変異で生まれました。艶のある深緑色の肉厚の葉を持ち、葉っぱが丸みを帯びてかわいらしいところから、動物園の人気者「パンダ」の名前が付きました
耐陰性もあり、小さく育てれば室内でも栽培可能なので、お部屋のインテリアとしても人気の観葉植物です。
パンダガジュマルと一般的なガジュマルとの違い
葉がまん丸でかわいいパンダガジュマルに比べ、ごく一般的なガジュマルは葉っぱが楕円形で、先がとがっているのが特徴です。
ガジュマルと一言で言ってもその種類は多く、日本原産のものだけでも20種類ほどあると言われています。
背丈があまり伸びずコンパクトなものや、オーレア(黄金)葉のもの、斑入りのもの、つる性で枝垂れるものもあるので、お好みのガジュマルを選ぶと良いでしょう。
パンダガジュマルを増やす方法は、大きく分けて2種類
パンダガジュマルがかわいくて気に入ったので、増やして育てたいと思う人もいるでしょう。
パンダガジュマルを増やす方法は
- 挿し木
- 種まき
の2種類の増やし方が初心者にはおすすめです。
ただし、いつでも可能なわけではなく、挿し木や種まきに適した時期があるので、次の章で詳しく説明します。
パンダガジュマルの挿し木をおこなう時期
生長が活発になる5月~7月が挿し木を行う適期です。ガジュマルは南国産なので、暖かい気候を好む樹木ですが、最適なのは25℃くらいまでです。
それ以上に暑すぎると株が弱り、無理に剪定を行うと、挿し枝だけでなく母体にもダメージが及ぶかもしれないので、挿し木は真夏を避けて行いましょう。
秋にガジュマルの挿し木はNG
また、秋以降の挿し木も行わないようにしてくださいね。昨今の温暖化で気温が暖かかったとしても、挿し木が発根するまでに時間がかかるので、根が育たないうちに冬の休眠期に入り、そのまま枯れてしまうかもしれません。
5月~7月の適期を守ることが挿し木の成功の秘訣です。
パンダガジュマルの挿し木で準備するもの
パンダガジュマルの挿し木を行う際、以下のものをあらかじめ準備しておくとスムーズです。
- 挿し木の土
- 植木鉢
- 剪定ばさみ
- 発根促進剤
- 防水の手袋(ゴム手袋やニトリルなど)
- 水の入った瓶
- 割りばしなどの棒
挿し木の土はどんなもの?
挿し木の土は、赤玉土や鹿沼土の細粒や、ピートモス、バーミキュライト、パーライトなど肥料分のない用土を用意しましょう。
肥料や堆肥が含まれていると挿し木が腐ってしまうことがあります。市販の「挿し芽の土」を利用すると便利です。
用土や鉢は使い古しのものではなく、清潔な新品を使います。病害虫や雑草の種子などの混入がないので安心して育てられますよ。
パンダガジュマルの挿し木をおこなう手順
こちらの章では、パンダガジュマルの挿し木を行う手順を詳しく解説します。
一般的な樹木の挿し木と作業はほぼ同じですが、パンダガジュマルはゴムの木のように切り口から樹液が出ます。皮膚がかぶれるかもしれないので、必ず手袋を着用して作業を行ってくださいね。
手順①挿し木用の枝を切り取る
※左は細い剪定枝。挿す枝の太さによって仕上がりも変わる
パンダガジュマルの本体から、挿し木用の枝を剪定ばさみで切り取ります。枝の繊維がつぶれてしまわないよう、なるべく切れ味の良い刃物で、切り口が斜めになるよう切り取ります。
切り取ったら乾燥させないようにすぐに水に浸け、樹液を洗います。挿し木は剪定くずの枝でもいいのですが、あまり細いとなかなか育たないので、ある程度の太さがある枝のほうが早く格好良く仕上がります。
手順②発根促進剤をまぶす
挿し木の枝が用意できたら、発根促進剤をまぶして、清潔な挿し木の用土に挿します。挿し木の用土は、先に鉢に入れて準備しておくと、切り口が乾かないうちにすぐに植え付けることができますよ。
発根促進剤はなくても挿し木はできますが、塗布すると早く根っこが生えてくるのでお薦めです。
手順③挿し木の土に挿す
挿し木の土に、割りばしなどの棒状のもので穴をあけ、優しく挿し木を植え付けたら用土を手で押して、挿し木が倒れないように固めましょう。
葉っぱの数を少し減らして整理しますが、必ず数枚は残すようにしましょう。大きな葉っぱはハサミで半分ほどに切ると、葉の蒸散で枝枯れし、失敗するのを防げますよ。
発根するまでは、霧吹きでこまめに葉水をかけて、明るい日陰で管理します。
パンダガジュマルの挿し木をおこなう際の注意点
パンダガジュマルの挿し木をしても、根を太く格好良くするのはとても時間がかかります。そのため、一般的に「種まきに比べ挿し木では根が太らない」と言われています。
ただし、パンダガジュマルの茎から生える気根と呼ばれる根っこを生やして太く育てれば、個性的な風貌に育てることも可能。気根が太るまでに数年はかかるので、のんびり構えて生長を楽しみましょう。
まとめ
パンダガジュマルを挿し木で増やす方法を紹介し、必要な道具や手順を初心者でもわかりやすく解説しました。
最適な時期は5月~7月、最も成功しやすいのが5月で、湿気があり気温25℃ほどあると成長が著しいようです。秋以降は休眠期に入るので行わないように気を付けましょう。
挿し木の時期を間違わなければ、比較的簡単に成功するのでぜひチャレンジしてみてくださいね。