
白や赤色の花を咲かせますが、特に初夏に咲く赤く咲くトキワマンサクは見応えのある花木となります。
初心者でも育てられる花木なので、庭木として植えたい1つでしょう。
簡単に育てられる花木ですが、剪定などの管理は必要なので、きれいな樹形を楽しむためにも、徹底した栽培管理をお行いましょう。
今回はトキワマンサクの育て方や増やし方について解説します。
トキワマンサクの基本情報
学名 | Loropetalum chinese |
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英名 | Chinese frirng bush |
科名 | マンサク科 |
属名 | トキワマンサク属 |
原産地 | 日本・中国・台湾・ヒマラヤ |
トキワマンサクの特徴
トキワマンサクは日本に自生するマンサク科のトキワマンサク属です。
トキワマンサク属は1種類のみ品種でよく似ているマンサク属のマンサクとは別の種類となります。
名前の「トキワ」は「常盤」という漢字が当てられ「常緑」ということを指します。
ですのでトキワマンサクは常緑中高木樹で、マンサク科のトキワマンサク属と分類されるのです。
またマンサクは黄色の花を咲かせますが、トキワマンサクは濃いピンク色や白色の花をさせる違いもあります。
白い花だけのころはそれほど認知度がありませんでしたが、ピンク色の花の変種が出てから、認知度は上がり、人々から愛される花木となったのです。
日本で自生しているトキワマンサクは、実は限られた場所でしか自生しておらず、静岡県、三重県、熊本県のみだそうです。
トキワマンサクの種類
日本に自生するトキワマンサクは初夏の白やピンク色の花を咲かせ、花弁は長く伸びた姿が特徴的です。
またマンサクは黄色い花を雪がまだ降る2月から3月の間に咲きます。
春が来たことを早くから知らせる山の木です。
トキワマンサクは夏を知らせてくれる花木でしょう。
トキワマンサク
トキワマンサクの基本種で、黄色味がかった白い花を咲かせます。
葉は楕円形の緑色です。
アカバナトキワマンサク
アカバナトキワマンサクは別名ベニバナトキワマンサクという名前も持ち、濃いピンク色の花を咲かせます。
トキワマンサク属は1種類のみしか確認されていません。
しかしアカバナトキワマンサクは、トキワマンサクの変種として発見された別の品種となったのです。
花以外の違いにも、葉が赤味がかっており、全体的に赤いことから、いくつかの園芸種としても出回っているそようです。
トキワマンサクの栽培・育て方
トキワマンサクは初心者でも育てられる、育てやすい花木となります。
とても強くて丈夫なうえ、メンテナンスも多くは必要とせず、放任して育てても問題はありません。
しかし、幼木や若木のうちは、地面にしっかりと根付くまでは、栽培もしっかりと行う必要があるでしょう。
また剪定も忘れずに行うことがトキワマンサクの育て方のポイントです。
トキワマンサクの育て方情報
分類・形態 | 小高木・高木/庭木/常緑中高木、花木、カラーリーフ |
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草丈・樹高 | 3m〜6m |
開花の時期 | 4月〜5月上旬 |
花色 | 白、ピンク |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性、庭木、シンボルツリー、カラーリーフ、生垣 |
栽培難易度 | 易しい |
栽培スケジュール
植え付け | 4月、9月 |
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植え替え | 4月、9月 |
剪定 | 4月〜5月 |
肥料 | 2月(庭植え)、3月(鉢植え) |
開花 | 4月〜5月上旬 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
日光を好むので、日当たりがよく風通しのよい場所で育てましょう。
しかし、真夏の灼熱の太陽や直射日光には気をつけることです。
乾燥が特に苦手な植物なので、日陰があるとよいでしょう。
また、西日は避けますが、日陰すぎても花付きが悪くなるので、丁度よい場所を選ぶことがポイントです。
また、日光が多く当たることで、花の付き方具合がよくなり、初夏の開花時には満足のいく開花姿を見せてくれるでしょう。
水やり
地植えの場合は特に水を与える必要はありませんが、夏の間は地面が乾燥しそうな日が続くようであれば、水やりをしましょう。
昼間は避け、朝か夕方に行うことです。
また植え付け後から2年未満のものは、水をたっぷりと与えます。
用土
水はけがよく、水持ちのよい用土がよいです。
腐葉土を同量の土の分だけ混ぜ、植え込みます。
肥料
緩効性化成肥料を、庭植えの場合は2月に、鉢植えの場合は3月に施肥します。
トキワマンサクを育てるときのポイント
選び方
葉の色が濃く、樹形がしっかりとしたものを選びましょう。
植え付け・植え替え
4月または9月に行い、緩効性化成肥料を鉢底または穴底の入れときます。
植え付け後は水をたっぷりと与えます。
剪定・切り戻し・収穫
花が終わる6月下旬から8月を目安に剪定をします。芽吹く力が強く、強剪定や刈り込みもできます。
好みの高さで切り落とせますが、葉や枝が混み合っている箇所を切り落とし、風通しよくしましょう。
また徒長して樹形を乱すような枝も切り落とします。
ふやし方
挿し木によるふやし方が簡単です。花が終わった後に、長さ10cm〜20cmの挿し穂を作り、水はけと通気性に優れた用土に挿しましょう。
乾燥しないように、穴が開いた透明のケースやビニールの中で保存しながら育てると、温度や湿度を保ちやすいです。
また直射日光は避け、風通しのよい日陰で育てることがポイントです。
気を付けるべき病気・害虫
病気
特になし
害虫
特に大きな被害となるような害虫は発生しませんが、風通しが悪い場合や湿気が多くなると、カイガラムシがつく恐れがあります。
殺虫剤・殺菌剤
カイガラムシ用の殺虫剤