夏の日差しに負けない鮮やかな花、ルドベキア【特徴と育て方】

ルドベキアはヒマワリのように鮮やかな黄色い花びらと、もりあがった花芯の茶色がとても印象的な夏の花です。

開花時期も初夏から秋までとても長く、病害虫に強いので初心者にも育てやすいおすすめの植物です。
夏の強い日差しで、他の植物が少なくなってしまうような時期でも鮮やかな花を咲かせるルドベキア。

草丈があるので、ガーデニングのアクセントにもピッタリな植物です。

ルドベキアの基本情報

学名Rudbeckia
英名Coneflower
その他別名松笠菊
科名キク科
属名ルドベキア属
原産地北アメリカ

ルドベキアの特徴

ルドベキアには一年草と多年草の品種がありますが、いつの時期に種をまくかでさらに二年草にも分類されることができます。

秋に種をまいて、冬越しさせることで強い苗になり夏に大きな花を咲かせるルドベキア。
春に種をまいて咲かせることも可能ですが、その場合は次の年の夏に開花することもあるので注意しましょう。

丈夫で、手をかけなくても増えやすいのがルドベキアの一番の魅力です。

ルドベキアの名前の由来

ルドベキアの名前の由来は、スウェーデンの植物学者からつけられたと言われています。

別名の松笠菊は、花芯の盛り上がったところが松ぼっくりに似ていることが由来となっています。
花が散ったあとも、その松ぼっくりのような花芯が残って種子をつくるのでより一層目立ちます。

ルドベキアの花言葉

ルドベキアは花がひらいたところがとても印象的な植物なので、その花言葉も「あなたを見つめる」「公正」というものがつけられています。
パッと開いたルドベキアの花はまるで瞳のように見えますね。

ルドベキアの種類

ルドベキアは夏の花としてとてもポピュラーでアレンジにも向いているので様々な品種が存在します。
花びらの色の違いだけでなく、一重の品種や八重の品種、矮性の品種など様々に品種改良されたルドベキア。

その中でも、主要なものをいくつかご紹介します。

チェリーブランデー

赤褐色の印象的な花を咲かせる品種で、多年草に分類されています。
ルドベキアの品種の中でも小型の花を数多く咲かせます。

グロリオサデージー

グラデーションの入った黄色い花びらと中心の黄緑色が美しい品種です。
株はコンパクトなのに対して、大輪の花を咲かせます。

マヤ

数えきれないくらいの花びらをつける八重の品種です。

タカオ

黄色の花びらと茶色の中心をもつ、最もポピュラーなルドベキアの品種です。
多年草で、草丈が高く小さな花を咲かせます。

育てやすく、増えやすい初心者におすすめの品種です。
花を切り戻しすることで、草丈を低く抑えることも可能です。

ルドベキアの栽培・育て方

ルドベキアは日当たりと水はけの良い場所を好みます。

日陰でも育ちますが、花の数が少なくなってしまったり茎だけ伸びてひょろひょろになってしまったりするので、できるだけ避けましょう。
ルドベキアは丈夫でこぼれ種からでも増えやすいので、初心者にもおすすめの植物です。

ルドベキアの育て方情報

分類・形態草花・一年草・多年草
草丈・樹高40cm~130cm
開花の時期7月~10月
花色黄色・茶色・褐色
耐寒性やや弱い
耐暑性強い
特性・用途花壇・鉢植え・切り花
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け4月~5月
植え替え4月~5月
肥料4月~10月
開花7月~10月

栽培に必要な準備・環境

ルドベキアは日当たりの良い場所で、乾かし気味に管理するのが栽培のポイントです。

日当たり・置き場所

日当たりが良い場所で管理しましょう。
日陰でも育ちますが、花数が少なくひ弱な草丈になってしまので注意が必要です。

水やり

庭植えでの水やりはほとんど必要としません。
植木鉢の場合は、土の表面が乾いたら朝と夕方にたっぷりと与えましょう。

過湿には弱いので、梅雨の時期は注意しましょう。

用土

水はけが良い用土を好みますので、庭植えの場合は腐葉土を混ぜ込んでから植え付けましょう。
適度に盛り土をすると水はけが良くなります。

鉢植えの場合は、市販の園芸用土か腐葉土と赤玉土を混ぜ込んだものを使います。

肥料

たくさんの肥料を必要としませんので、4月~10月に緩効性の化成肥料を与えましょう。
庭植えの場合は必要ありません。

ルドベキアを育てるときのポイント

選び方

ルドベキアは比較的、丈夫なので花の色や草丈などに注目して選びましょう。
苗を選ぶときは、葉が黄色くなっていないか、伸びすぎていないかをチェックします。

植え替え・植え付け

多年草の品種の場合は、数年に一回くらいの割合で植え替えしましょう。

春の時期に、一回り大きい鉢に植え替えます。
庭に植え付けるときは、水はけをよくするために、腐葉土を混ぜ込んだり盛り土をしたりすると効果的です。

切り戻し

ルドベキアを長く楽しむために、花が終わった後は種を採取するとき以外は茎を根元から切ってしまいましょう。
次の花が咲きやすくなります。

ふやし方

株分けか種まきで増やすことができます。

株分け

株分けの場合は、春に群生している場所からざっくりと分けて新しい場所に植え付けます。

種まき

株を傷めたくない場合は、秋に種を採取してふやしましょう。

通常の園芸用土か種まき用土に、種をまき覆土をせずに発芽を待ちます。
芽が出たら鉢に植え付けましょう。

冬の間は霜や寒さに当たりにくい場所で管理します。
春になったら植え付けをしましょう。

春に種まきをした場合は、発芽するまでビニールなどで囲って保温する必要があります。

ルドベキアは増えすぎてしまうことがあるので、適度に間引いていくことも必要です。
種が散らばらないうちに切り花として刈り取ってしまうのも、間引きには効果的です。

気を付けるべき病気・害虫

病気

うどんこ病が発生することがあるので、風通しを良くして枯れた葉を摘んで予防しましょう。

害虫

春から夏にかけてハモグリバエが発生することがあります。
葉に白い線のような模様がついていたら、葉ごと取って退治しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

うどんこ病にはベニカ系のスプレーを使いましょう。
ハモグリバエは直接、退治したほうが効果的です。