
オシロイバナは草丈70㎝ほどにもなる大型の植物であり、色鮮やかな小ぶりの花をたくさん咲かせます。
また花が夏から秋の午後4時ごろから咲く様子からFour o’clockとも呼ばれル珍しい特徴のお花です。
日光があれば多少の環境には適応でき育てやすいことから初心者の方にも向いています。
今回はオシロイバナの紹介から育て方や栽培のコツ、そして遊び方まで一部紹介いたします。
オシロイバナの基本情報
学名 | Mirabilis jalapa |
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英名 | Marvel of Peru・Four o'clock |
その他別名 | 夕化粧(ゆうげしょう) |
科名 | オシロイバナ科 |
属名 | オシロイバナ属 |
原産地 | 南アメリカ |
オシロイバナの特徴
オシロイバナは夕方に花を咲かせ翌朝にはしぼむという珍しい特徴をもった花です。
お花は直径3㎝ほどであり単色から複数の色の色鮮やかな花を咲かせ香りがいいことでも知られています。
中南米を原産とするオシロイバナは本来多年草でありますが、日本では一年草として扱われています。
日本へは江戸時代頃になって伝わってきたようです。
オシロイバナの名前の由来
オシロイバナの種からは、おしろいのような白粉が取れる事からオシロイバナという名前が付けられたとされています。
英名であるFour o'clockの由来とされる、花を夕方から咲かせることは、以前は虫の移動によって受粉を行っていたため、夜行性の虫を引き寄せるための名残のためであると言われています。
またその夕方から花を咲かせる様子から人目を忍んでいるように見えることから「臆病」や「内気」などの花言葉が付けられたようです。
オシロイバナを使った遊び
オシロイバナは公園や道端などでも見かけることができ、昔からお花を使った遊びがあることをご存じですか?
オシロイバナの花を摘んで水の中に言えて何度か揉むことでキレイな色水ができます。
またオシロイバナのお花を摘んで、ガクの細い部分と苞の部分を指で押さえながら外したものを高い位置から手をは離すとパラシュートのようにひらひらと落ちていきます。
ただし、強く引っ張ると切れてしまうので、力加減が必要です。
オシロイバナには毒がある
そんな美しく、遊びにも使えるオシロイバナですが、実は草全体にトリゴネリンという毒があり、誤って食べてしまうと嘔吐や腹痛などを引き起こす可能性があります。
そのため遊びに使った際は必ず手を洗い、誤って口にいれることのないように注意することが必要です。
オシロイバナの種類
一つの株から単色の花色や複数の色の花を咲かせる種類もあり約50~60の品種があると言われています。
マーブルズ
オシロイバナのシリーズの一つであり、咲かせる花の色で区別し流通しているものです。
ブロークン・カラーズ
花の色が混合した品種であり、二色を同時に楽しむことができる品種です。
フタエオシロイバナ
苞が色づいているため、二重咲きのように見えます。
花びら状のガクは1日でしぼみますが、苞は2~3日観賞することができます。
ナガバナオシロイバナ
花びらの色が白く中心の色は赤いことが特徴です。
花筒の長さは10㎝ほどになります。
一つの茎から違う色の花を咲かせることがあります。
オシロイバナの栽培・育て方
オシロイバナは乾燥にも強く、環境に適応しやすいため育てやすい植物です。
日当たりがいい場所で育てることが花の色が更に鮮やかになるため日当たりのいい場所で育てることがポイントです。
オシロイバナの育て方情報
分類・形態 | 草花・多年草(一年草扱い) |
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草丈・樹高 | 30~100㎝ |
開花の時期 | 6月~9月 |
花色 | 赤・オレンジ・黄・ピンク・白・褐色・咲き分け |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 落葉性・初心者でも育てやすい・開花時期が長い |
栽培難易度 | 普通 |
栽培スケジュール
植え付け | 4月~6月 |
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植え替え | 4月~5月 |
肥料 | 6月~9月 |
開花 | 6月~9月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
日当たりがよく風通しのいい場所で育てましょう。
日当たりさえよければやせ地でもコンクリートの隙間でも育ちます。
半日陰でも育ちますが、日当たりがいいと花の色も鮮やかになります。
水やり
乾燥には比較的強いという特徴を持っていますが、花の時期になると特に鉢植えの場合は株が大きくなり乾燥で元気がなくなることがありますので、夏場など暑い時期は一日一回たっぷりと水をあげましょう。
球根植物ですので冬場は水やりの必要はなく乾燥状態で問題ありません。
地植えの場合は特に水やりの必要はありません。
肥料
元肥を与えることで追肥はほとんど必要ありませんが、適度に肥料をあげることで花つきがよくなります。
鉢植えの場合は月に一回置肥をするか、液体肥料の場合は月3回ほど施すとよいでしょう。
用土
丈夫なため用土は選びません。
市販の草花用の培養土などを準備しましょう。
地植えの場合にはあらかじめ土に軽く堆肥や緩効性化肥料を混ぜておきましょう。
オシロイバナを育てるときのポイント
選び方
苗で購入する場合は花色が単色や混合などの品種がありますので、好みの品種を選びましょう。
苗は葉色が変色しておらず、株元のぐらつきがないしっかりした苗を選びましょう。
種まき
種は球状で6~7㎜ほどの大きさがあります。
地植えの場合直まきかポットにまいてから植え付けてもよいでしょう。
種は土に軽くくぼみをつけてから一つの穴に種を2.3粒ずつ入れて土を軽く被せたあとたっぷり水をあげましょう。
乾燥予防に新聞紙などで覆うことで発芽しやすくなります。
気温の上がる5月~6月にまくと発芽しやすく育ちやすいです。
また発芽するまでは乾燥させない様に定期的にお水をあげましょう。
発芽したら間引きをして、本葉が2、3枚になった時に、根の土を崩さない様に植え替えましょう。
植え付け
苗の場合は、植え付ける前日に根鉢が崩れない様水をあげておきましょう。
苗の土を崩さない様に受け付けることがぽいんとで、苗の表面と花壇の表面が同じ高さになるように植え付け、そのあとたっぷり水をあげましょう。
地植えの場合は株間を50~60㎝あけましょう。
植え替え・鉢替え
オシロイバナは直根性の植物のため植え替えを嫌います。
もし植え替える場合は根に傷がつかない様に注意を払って植え替えましょう。
鉢植えの場合は3年に1度の頻度で4月~5月に用土の入れ替えをおこないましょう。
増やし方
種まきで増やすことができます。
花が枯れて秋頃に黒い種を収穫することができます。
気を付けるべき病気・害虫
芽だった害虫虫はありませんが、新芽のぶぶんにアブラムシがついたり、ナメクジがつぼみを食べることがあります。
アブラムシは少数であればガムテープで取り除くなどナメクジも見つけ次第早めに駆除しましょう。
ナメクジは土の中にいることが多いため植え替え時にいないか注意が必要です。
殺虫剤・殺菌剤
アブラムシ・ナメクジ専用の薬剤を使用するか、牛乳や水、そして酢を混ぜ合わせて作った液体を散布しましょう。