暑い夏に大活躍!なが~く楽しめる千日紅【植え方・育て方のコツ】

ピンクや紫、白色の丸い花が可愛らしい千日紅(センニチコウ)。

暑さに強く、夏の間中花が咲き続けます。
鮮やかな花色はドライフラワーにしても保てるので、名前の通り、とても長く楽しめる草花です。

今回は、そんな千日紅の植え方、育て方のポイントをご紹介します。

千日紅の基本情報

学名Gomphrena globosa
英名Globe amaranth,
その他別名センニチソウ・グローブアマランス
科名ヒユ科
属名センニチコウ属(ゴンフレナ属)
原産地北米南部~中南米

千日紅の特徴

千日紅は日本の暑い夏に耐えられる、丈夫な草花です。
日当たりと水はけさえ良ければ、育てるのにあまり手間がかかりません。

ピンクや紫の丸く可愛い花は株いっぱいに沢山つき、しかも夏~秋の長い期間楽しめます。
切り花として飾ることはもちろん、乾燥させても鮮やかな花の色が変わらないので、ドライフラワーの素材として重宝されます。

千日紅の花は、乾燥した荒い毛のような質感で、見るからに丈夫そうな外観をしています。
「花」と呼んでいるこの部分、実は正確には「花」ではなく、「苞」と呼ばれる部位になります。

この苞を摘み取って収穫し、乾燥させて保存しておけば、翌年の種まきに使えます。
基本の千日紅は一年草で、冬には枯れてしまいますので、種の採取にもぜひ挑戦してみましょう。

千日紅の種類

キバナセンニチコウ(ストロベリー・フィールズ)

草丈は80㎝ほどと、千日紅の中では背が高い品種。赤みがかった明るいオレンジ色の花が人気で、切り花としても用いられます。
地下に球根を作ります。

3℃程度保てれば、冬越しもできます。

ファイヤーワークス

ピンク色の花からはスパイシーな香りがします。
よく枝分かれして、大株になります。

強く凍らせなければ、冬越しもできます。

「バディー」シリーズ

草丈15~30㎝ほどの背の低い千日紅。
ピンク、白、赤色があります。

鉢植えや花壇の前景にぴったりです。

千日紅の栽培・育て方

日当たりと水はけの良いところで育てましょう。

高温と乾燥に強いので、庭植えにしてしまえば、日常的な水やりが必要ないほど丈夫です。
花が咲き進んだら種を採っておきましょう。

種まきで簡単に増やすことができます。

千日紅の育て方情報

分類・形態草花・一年草・多年草
草丈・樹高15~80㎝程度
開花の時期5月~11月
花色ピンク・紫・赤・白・黄
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途鉢植え・花壇・ドライフラワー
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け5月~8月
植え替え5月~8月
剪定6月~10月
肥料5月~8月
開花5月~11月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所で育てます。

水やり

過湿を嫌いますが、苗を植え付けてから根が張るまで、または種まきの後から発芽するまでの期間は、しっかりと水やりをします。
苗が育っていくにつれ、徐々に水を与える量を減らしていきます。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水やりしましょう。
過湿にならないように気を付けます。

庭植えの場合は、乾燥につよいため水やりはほとんど必要ありません。
自然に降る雨だけで大丈夫です。

肥料

鉢植え、庭植えどちらとも5月~10月の間に、ゆっくり効くタイプ(緩効性)の化成肥料を月に一回施します。

用土

水はけの良い土で育てます。
市販の培養土で問題なく育ちます。

土を配合する場合は、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス2(酸性度調整済)の割合で作ります。

温度

寒さにやや弱いですが、暑さにはとても強いです。

千日紅を育てるときのポイント

選び方

株元がぐらぐらしていないもの、全体的にしっかりしている苗を選びます。
葉が黄ばんでいるようなものは避けましょう。

種まき

気温が低いと発芽しにくくなります。
発芽温度は20~25℃程度なので、十分暖かくなってからまきましょう。

種の表面には綿毛がついているので、これをよくこすり取ってからまくようにします。
種が重ならないように、培養土にまきましょう。

植え付け・植え替え

5月~8月が適しています。
植え付けの際は、根鉢をくずさず植えつけましょう。

深く植えると株元が過湿になるので、浅目に植えつけます。
ぐらつく場合は支柱を立ててあげましょう。

剪定・切り戻し

5月~11月の開花中は、花がら摘みを行います。
花は咲き進むと縦に長く伸び、下の方が茶色に変色してきます。

見苦しい状態になったら、摘み取ってしまいましょう。

6月~10月、花がらが目立っていたり、伸びすぎて姿が乱れてきたら、切り戻して形を整えましょう。
短く切り過ぎると枯れる可能性があるので、各枝に緑の葉を残す程度の長さで切り、新芽をださせましょう。

増やし方

種で増やすことができます。
種を採取する際は、花が終わってから、花がらを摘まずに、しばらくそのままにしておきます。

茶色く枯れてから花(苞)ををはずすと、綿毛に包まれた種があるので、紙袋などに入れて乾燥させて保存します。
(ビニール袋は蒸れるので避けます)その後、十分気温が上がった5月頃に種をまきます。

種をまく際は、綿毛のついた種と砂を混ぜながら手でもみ、綿毛をこすり取るようにしてまきましょう。

気を付けるべき病気・害虫

病気

立枯病に気を付けましょう。

5月~11月、深く植えすぎたり、過湿になると立枯病が出ることがあります。
浅く植え、乾燥気味に管理しましょう。

根元がぐらついている場合は、支柱を立てましょう。

害虫

ハダニ、ナメクジに注意しましょう。

7月~9月に高温と乾燥が続くとハダニが発生しやすくなります。
水やりの時に、葉の裏側にも水をかけるようにすると、発生を抑えられます。

ナメクジは6月~7月、梅雨時に発生しやすいです。
夜行性なので、昼間隠れているものを捕殺しましょう。
苗が小さい時期は影響が大きいので、特に注意しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

特にありません。