
インパチェンスは夏の代表的な植物に数えられるほどポピュラーな植物です。
暑さや日陰にも強く、花数が多いのでプランター植えや寄せ植えにもピッタリなインパチェンス。
花色も白やピンクと鮮やかで、初夏から秋にかけての長い間で花を咲かせるのがとても魅力的です。
様々な色や品種が販売されていて、管理の手間も少ないインパチェンスは初心者向けの植物なのでお庭に取り入れてみてください。
インパチェンスの基本情報
学名 | Impatiens walleriana |
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英名 | Impatiens |
その他別名 | アフリカホウセンカ |
科名 | ツリフネソウ科 |
属名 | ツリフネソウ属 |
原産地 | アフリカ |
インパチェンスの特徴
インパチェンスの名前は、ラテン語の「我慢できない」という言葉が由来となっています。
インパチェンスは種が熟すと、触れた瞬間にはじけとんで散らばってしまいます。
そんな様子からつけられたインパチェンスという名前。別名のアフリカホウセンカも、アフリカから伝わった種をホウセンカのように飛ばす植物、という意味からつけられました。
インパチェンスの花言葉は、強い個性や鮮やかな人といった非常にポジティブなものが選ばれています。
夏の日差しの中で、カラフルな花をたくさんつけるインパチェンス。
その花色も鮮やかで、夏の寄せ植えや花壇で目を惹きつけるインパチェンスは、とても前向きな印象を与えてくれます。
インパチェンスの種類
インパチェンスには一重咲きや八重咲など、多くの園芸品種があります。
原産地のアフリカやアジアでは500種類以上の品種がありますが、日本で流通しているインパチェンスはワレリアナ種という品種かその交雑種が主流です。
品種改良が行われたワレリアナ種は、現在では2000種類以上の品種が生み出されています。
日本の園芸店に流通しているポピュラーな品種をご紹介します。
カルフォルニアローズ
八重咲で、小さなバラのような花が特徴の品種です。
花色が多く、一つの花に二色入ったバイカラーの品種も販売されています。
サンパチェンス
一般的なインパチェンスの品種よりも花が大きい品種です。
交雑種なので初心者にも育てやすいのが特徴です。
インパチェンスの栽培・育て方
インパチェンスは丈夫で比較的、場所を選ばずに栽培できるので初心者におすすめの植物です。
用土の保水力を上げて乾かないようにするのがポイントです。
多年草に分類されますが、日本では冬越しできずに枯れてしまうので一年草となっています。
その分、種や苗からたくさん増やすことができるのでひと夏を彩る鮮やかな植物といえるでしょう。
寄せ植えやハンギングバスケットなど様々な植え方ができるのも、インパチェンスの人気の秘密です。
インパチェンスの育て方情報
分類・形態 | 草花・多年草(日本では一年草) |
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草丈・樹高 | 10cm~40cm |
開花の時期 | 5月~10月 |
花色 | 赤・ピンク・オレンジ・白 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 花壇・鉢植え・プランター |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 5月~7月 |
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肥料 | 5月~7月・9月~10月 |
開花 | 5月~10月 |
栽培に必要な準備・環境
インパチェンスは真夏の暑い時期に咲く花なので、水やりを忘れないように行うことが管理のポイントです。
また、八重咲の品種は多湿に弱いので、梅雨の時期は移動できる鉢植えでの栽培がおすすめです。
日当たり・置き場所
インパチェンスは日陰の場所でも栽培することができる丈夫な植物ですが、日当たりが良いほうがたくさんの花を咲かせます。
病気を防ぐために、苗の周りをスッキリさせて風通しを良くしておきましょう。
水やり
植木鉢の場合は、夏の暑い時期は朝と夕方に土の表面が乾いていればたっぷり与えましょう。
庭植えの場合は、ほとんど必要としませんが何日も雨が降らなかったら朝か夕方に水やりします。
肥料
開花時期は真夏の暑い時期以外は、月に一回を目安に緩効性の化学肥料を与えましょう。
用土
植木鉢やプランターの場合は、市販の園芸用土を使いましょう。
インパチェンスは乾いた場所を好まないので庭に植える場合は、有機肥料や腐葉土を混ぜ込んで土の保水力を上げてから植え付けましょう。
インパチェンスを育てるときのポイント
選び方
春ごろに苗で販売されていることが多いので、株がしっかりしていて葉の色が濃く、徒長しすぎていない苗を選びましょう。
植え付け、植え替え
市販の園芸用土に植え付けます。
たくさんの花を咲かせるために少し大きめの鉢を選びましょう。
苗を植える場合は根を崩さないように注意しましょう。
インパチェンスは日本では一年草なので、植え替えの必要はありません。
増やし方
インパチェンスは挿し芽で増やすことができます。
水を吸わせた挿し芽用の用土に、つまようじなどで穴をあけておいてから切った茎を挿しましょう。
根付くまでは、半日蔭で管理し水を切らさないように注意します。
花がらつみ
インパチェンスは夏の間、次から次に花を咲かせるので枯れた花は忘れずにつんでおきましょう。
こまめに花がらをつむことで、株が大きくなり、病害虫を防げるメリットがあります。
切り戻し
ゴールデンウィークに苗が売られ始めるインパチェンス。
真夏を過ぎたあたりで、株を半分くらいまで切り戻しすれば秋にもたくさんの花を楽しむことができます。
切り戻してからしばらくは花が咲きませんが、水やりを忘れないようにしましょう。
気を付けるべき病気・害虫
病気
灰色カビ病に気を付けましょう。
発生を防ぐために、枯れた葉や花を取りスッキリさせておきましょう。
害虫
アブラムシ、ハダニに注意が必要です。
殺虫剤・殺菌剤
害虫対策にはオルトラン粒剤やマラソン乳剤を散布しましょう。
灰色カビ病は発生しているのを見つけたら、病気の場所を取り除き市販の殺菌剤を散布します。