樹形が愛らしいコキア(ほうき草)の育て方のコツ【紅葉の時期や食用コキアについて】

ふわふわの特異的な樹形が可愛らしいコキア。
秋には紅葉することから、四季を感じられる植物です。
複数の株を並べるととてもユニークで独特な雰囲気があることから、生け垣としても好まれています。
今回はそんなコキアの育て方と管理の仕方を紹介します。

コキアの基本情報

学名Kochia scoparia
英名Summer cypress
その他別名ホウキギ・ホウキソウ・箒草・箒木
科名アカザ科
属名ホウキギ属
原産地アフリカ・アジア・ヨーロッパ

コキアの特徴

愛らしい姿が人気のコキアですが、初夏は鮮やかなグリーンが美しく、秋には真っ赤に染まり全く別の姿を鑑賞でします。
群馬県にある国営ひたち海浜公園はコキアが有名で、その美しさとかわいらしさに圧倒されるでしょう。その数約3万本といわれており、まるで生き物のようにふわふわと風に揺らぐ姿は必見です。

コキアの種類

コキアには主に2つの種類があります。それぞれの特徴を紹介します。

鑑賞用のコキア

鑑賞用のコキアは、秋になると赤く色づくのが特徴でその美しい姿が大変人気です。
樹形はふわふわの卵型をしており、特別剪定をしなくても樹形が整うため手間がかかりません。

食用コキア

コキアには、食用の種類もあります。この食用コキアは鑑賞用のコキアのように、紅葉することはありません。
そのかわりに実をつけるのですが、この実を茹でて皮を剥く作業を何度か繰り返すことで、サラダやパスタなどと一緒に食べることができます。

コキアの栽培・育て方

コキアはとても育てやすい植物ですが、抑えとくべきポイントはいくつかあります。
日当たりと水やりは、コキアの成長には欠かせないお手入れになりますので、ポイントを抑え上手に管理するようにしてください。

コキアの育て方情報

分類・形態草花 / 一年草
草丈・樹高50~100cm
開花の時期9月頃
花色淡黄緑色
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途鑑賞期間が長い・花壇・鉢・生垣
栽培難易度普通

栽培スケジュール

植え付け7月~9月
植え替えなし
剪定なし
肥料6月~8月
開花9月
収穫秋ごろ

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

コキアは日当たりのよい場所を大変好む性質があります。
丈夫で美しい株に育てるためには、日光の光を浴びることはとても大切です。
ただし、直射日光は葉焼けする可能性があるので、日当たりのよい直射日光があたらない場所で管理するようにしましょう。

水やり

多湿をとても嫌うので、水の揚げすぎには注意します。
庭植えではほとんど水やりは不要です。鉢植えの場合は、土がしっかり乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。受け皿にたまった水は必ず捨ててください。

肥料

特に肥料は与えなくても大丈夫です。

庭植えで大きく育てる場合には、6月〜7月に肥料を与えましょう。鉢植えの場合も同時期に数回肥料を与えてください。

用土

水はけのよい土を好みます。市販で購入できる、草花用の土でも問題ありません。

植え付け・植え替え

7月〜9月ごろまでに苗の植え付けをしましょう。根付くまでは水切れに注意して、管理します。

鉢植えの場合は、コキアは基本的一年で枯れてしまうため、植え替える必要はありません。

温度

コキアは夏の期間が生育期になるので耐暑性は強いですが、耐寒性はない植物です。
気温が下がる頃から冬は株は寒さに耐えきれずに枯れてしまいます。

コキアを育てるときのポイント

選び方

コキアを選ぶ時は、きれいな緑色をしているものを選びましょう。痩せていたり、変色しているものは避けてください。

種まき

コキアは一年草のため、4月ごろに種をまきます。トレーに2〜3粒ずつまき、土をかぶせ種が流れないように注意しながら水を撒いてください。

剪定

基本的にコキアは選定をする必要がありません。
放っておいても樹形が整いやすいので手間がかからないです。少し気になるところがあれば、整えてあげる程度で構いません。

植え付け・植え替え

7月〜9月ごろまでに苗の植え付けをしましょう。根付くまでは水切れに注意して、管理します。
鉢植えは、コキアは一年で枯れてしまうため、植え替える必要はありません。

ふやし方

コキアは種で増やすことができます。紅葉の時期が終わると種が収穫できるので、翌年に種まきをしましょう。

収穫

秋ごろになるとぷにぷにの食感がする実を収穫しましょう。その実は茹でて皮をむく作業を何度かすることで、食べることができますよ。

気を付けるべき病気・害虫

コキアは病害虫に強い植物ですので、心配することはほとんどありません。

ただ、多湿の状態が続いたりすると、うどんこ病になったり、根腐れを起こす可能性があるので、水やりの頻度は気をつけてください。うどんこ病が発生した箇所は、周りに広がる前に取り除いてあげましょう。

殺虫剤・殺菌剤

うどんこ病には、ベニカDXの殺菌剤 初期の段階では、重曹・酢・唐辛子をお酒に漬けたものも使用できます。