
カリブラコアはペチュニアによく似た小輪花を多数つける草花です。
園芸品種としての歴史は浅いものの近年その人気から急速に品種改良が進んでいます。
ペチュニアにはない暖色系の色やチョコレートカラーなどバリエーションが豊富で、現在25種からなります。
カリブラコアの基本情報
学名 | Calibrachoa hybrida |
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英名 | Trailing petunia、Mini petunia、Calibrachoa |
科名 | ナス科 |
属名 | カリブラコア属 |
原産地 | 種間交雑の園芸品種、親系統は南アメリカ周辺が原種 |
カリブラコアの特徴
アネモネは南アメリカ原産の品種を掛け合わせて開発された比較的新しい草花です。
近年はペチュニアとの中間雑種も開発されており、ますます多様性が広がる注目の草花です。
クリーピングタイプやコンパクトタイプがあり、鉢植えはもちろんハンギングなどに活用することで様々な楽しみ方ができます。
カリブラコアは4/15と6/20の誕生花となっており、花言葉も「自然な心」や「あなたといる安らぎ」など相手との仲睦まじさを感じさせる花です。
仲の良い親しい相手にプレゼントしても喜ばれるかもしれません。
カリブラコアの種類
カリブラコアは近年急速に品種開発が進んでいます。ここではその中でも人気の4種類についてご紹介します。
ミリオンベル
ミリオンベルはサントリーが発表した世界初のハイブリット品種で、カリブラコアの代名詞ともいえる品種です。
花付きが非常によく、昨今のカリブラコア人気の火付け役となった品種です。
カラーバリエーションも豊富かつ花も大輪小輪あるため寄せ植えにもおすすめのシリーズです。
ティフォシーダブル
ティフォシーダブルはまるでバラのような八重咲が特徴のシリーズです。
ピンクやイエローなどかわいらしい色味の品種が多く、八重咲のカリブラコアの代名詞ともいえる品種です。
株も旺盛でこんもりと育つので非常に豪華な見た目になるシリーズです。
スーパーベル
スーパーベルはレモンを輪切りにしたかのような「レモンスライスカラー」など特徴的カラーがあるシリーズです。
カラーバリエーションが豊富なのが特徴で八重咲のダブルシリーズもあります。
ふわリッチ
ふわリッチはサカタのタネが開発したシリーズで、花付きが非常によくこんもりとした鉢姿が特徴のシリーズです。
分枝性が良く、あまり摘心をしなくてもボリュームが出るため、手間いらずで初心者の方でも管理しやすいシリーズとなります。
カリブラコアの栽培・育て方
カリブラコアはペチュニアに似たたくさんの小さな花を長期間咲かせる草花で、初心者でもチャレンジしやすい植物です。
日当たりと風通しが良い場所で水はけのよい土で栽培することで、長く楽しむことができます。
近年、園芸品種としての人気が高まっており、多くの種類があることも特徴です。
カリブラコアの育て方情報
分類・形態 | 一年草/多年草 |
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草丈・樹高 | 10~30㎝ |
開花の時期 | 4~11月 |
花色 | ピンク、赤、黄、オレンジ、白,、茶、青、紫 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 開花期間が長い、初心者でも育てやすい |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 3~9月 |
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植え替え | 3~11月 |
剪定 | 5~6月 |
肥料 | 3~11月 |
開花 | 4~11月 |
収穫 | 6~11月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
日当たりが良く、風通しの良い場所で栽培しましょう。
雨が降った時の泥はねで病気になることがあるのでマルチングや置石などで泥はねを防ぐと病気のリスクを軽減できます。
水やり
土の表面が乾いたタイミングでたっぷり水やりをしてあげましょう。
肥料
植えつけ時に緩効性肥料(チッ素N-リン酸P-カリK=6-40-6など)を元肥としてあげましょう。
肥料を好むので3~11月の生育期には、観光性肥料や速効性の液肥による追肥を適宜してあげてください。
液肥による追肥の目安は2週間に1度程度です。
用土
弱酸性の水はけのよい土を好みます。
赤玉土小粒:腐葉土:ピートモス=5:3:2をベースにリン酸系の化成肥料を加えてあげるとよいです。
鉢植えの場合は、鉢底石を敷いてあげることでより排水性を確保できます。
温度
生育適温は15~30℃と幅広く、ある程度の暑さなら耐えることができます。
カリブラコアを育てるときのポイント
選び方
苗で購入する際は病気にかかっていないか、次に咲く蕾があるかを確認してください。
また、ツルのように広く広がるクリーピングタイプやコンテナ栽培向きのコンパクトタイプがあるので用途に合わせた品種選びをしましょう。
種まき
カリブラコアの種は市販されていません。
種が欲しい場合には6~11月ごろに形成される種をご自身で収穫してください。
種皮が固いため、種まき前にアスファルトなど硬いものにこすり付け、表面に少し傷をつけてから種まきしてください。
植え付け・植え替え
植え付けの適期は3〜9月です。冬越しさせた株の場合は、4〜6月または9月に植え付け、盛夏の時期は避けましょう。
剪定・切り戻し
植え付け後2週間を目安に先端の芽を切ることで分枝を促進させることで、よりボリュームのある草姿になります。
梅雨前に茎の1/2の長さを目安に切り戻すことで、より長く花を楽しむことができます。
増やし方
上記のように種を収穫するか、挿し木によって増やす方法が一般的です。
挿し木の場合は5~7月ごろに10㎝ほどの芽を切り取り、赤玉土に挿すことで発根し増殖できます。
十分に根が生えたら、植え替えをしてあげましょう。
気を付けるべき病気・害虫
春先になるとアブラムシが新芽や茎葉に発生しやすくなります。
排せつ物がすす病を誘発することもあるので見つけ次第殺虫剤などで駆除しましょう。
過湿条件になると灰色かび病にかかりやすくなります。発生すると回復は困難なため早期の予防、もしくは見つけ次第病気の部分を切り落としてください。
殺虫剤・殺菌剤
ベニカXガード粒剤、ベニカXファインスプレー、オルトラン水和剤、オルトランDX粒剤