色鮮やかで豪華な花が印象的なグラジオラスの育て方【花言葉と栽培管理】

グラジオラスは夏の暑い時期、すっと伸びた茎の先に鮮やかな花を咲かせる印象的な植物です。

花の色が多く、カラフルな花が寄せ植えや花壇のアクセントにもぴったりなグラジオラス。

グラジオラスはとても背が高い草花なので、寄せ植えに使うと見栄えがあって魅力的です。

グラジオラスの草丈に匹敵するような、背の高い鉢を使うとスタイリッシュな印象を与えてくれる寄せ植えができるでしょう。

一緒に寄せ植えにする植物は、グラジオラスの草丈とは対照的な横に広がるものや、垂れ下がるものがおすすめです。

同じ季節に開花するロベリアやミリオンベルなどは花数も多いのでおすすめです。

アイビーなどのグリーンを寄せ植えに入れると、より見ごたえのあるものが出来上がるのでぜひチャレンジしてみてください。

グラジオラスの基本情報

学名Gladiolus hybridus
英名Gladiolus
その他別名唐菖蒲、オランダアヤメ
科名アヤメ科
属名グラジオラス属
原産地アフリカ、西アジア

グラジオラスの特徴

グラジオラスの学名の語源となったラテン語には「小さな剣」、という意味があります。

グラジオラスの葉は茎と同じくまっすぐ伸びていて、先がとがっています。

そんな葉や、同じようにまっすぐ伸びたつぼみの特徴から名前を与えられたグラジオラスには、春咲きと夏咲きの品種があります。

夏咲きの品種のほうが開花時期が長く、暑い日差しの下で鮮やかで大きな花を咲かせます。

春咲きの品種は葉や花が繊細で、可憐な印象の花を咲かせます。

グラジオラスには、「小さな剣」という名にふさわしい「勝利」や「挑発」という戦いに関連した花言葉が選ばれています。

「用心深い」「密会」という花言葉は、かつてヨーロッパではグラジオラスを恋人たちが密かに会う合図に使っていたことからつけられました。

グラジオラスには花色が多く、それぞれに花言葉が当てられているので贈りたい相手に合わせてグラジオラスの花を選びましょう。

グラジオラスの種類

およそ300種類ほどの原種があるグラジオラスには、春咲きの品種と夏咲きの品種があります。

花色が豊富で、年々新しい品種が生み出されているグラジオラス。

その中でも代表的な品種をいくつかご紹介します。

グラジオラス春咲きはケープ地方の原生品種がもとになっています。

ナヌス系

矮性の早生品種で、4月から5月に花を咲かせます。下部の花弁に特徴的なひし形の模様がついています。

コルビリー系

古い品種で5月から6月に花を咲かせます。

トリスティス系

様々な品種の交配種に使われ、丈夫で小さめな花を咲かせます。4月から5月の早咲きです。

グラジオラス夏咲きはアフリカの原種の交配品種で、大きく鮮やかな花が魅力的です。

グランディフロラ系

大輪の花を咲かせる夏咲きの品種です。花付きのいいトラベラや、草丈の高い富士の雪など見ごたえのある品種が多いのが特徴です。

ピクシオーラ系

小輪で矮性の品種が多く分類されています。

グラジオラスの栽培・育て方

グラジオラスの栽培のポイントは日当たりを良くすることと、肥料を控えめにすることです。

また、開花までは乾燥に気を付けて育てることも重要です。

グラジオラスは球根植物なので、増やしやすく耐暑性があるので管理もしやすいおすすめの植物です。

グラジオラスの育て方情報

分類・形態球根/草花
草丈・樹高60cm~150cm
開花の時期3月~5月(春咲き)、6月~10月(夏咲き)
花色赤、ピンク、オレンジ、白、黄色、紫
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途切り花、花壇、鉢植え、寄せ植え
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け10月~12月(春咲き)、3月~5月(夏咲き)
植え替え10月~12月(春咲き)、3月~5月(夏咲き)
肥料3月~5月(春咲き)、3月~11月(夏咲き)
開花3月~5月(春咲き)、6月~10月(夏咲き)

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。

グラジオラスは半日以上、日光が当たらないと花がつきにくくなるので気を付けましょう。

水やり

鉢植えの場合は、朝に土の表面が乾いたら与えます。

庭植えの場合は、乾燥が続く時のみ与えましょう。

花が咲くまでは乾燥に弱いので、苗の根元をマルチングしたり草丈の低い別の植物でカバーしたりすることで乾燥を防ぐことができます。

春咲きの品種は、逆に過湿に弱いので乾燥気味に管理しましょう。

肥料

緩効性の化成肥料を元肥として混ぜ込んでおきましょう。

鉢植えの場合は、月に数回の頻度で液体肥料を与えます。

庭植えは開花後に、お礼肥として化成肥料を与えましょう。

用土

グラジオラスは水はけの良い用土を好むので、草花用土か赤玉土と腐葉土を7:3で配合したものを用いましょう。

庭植えの場合は、腐葉土を混ぜ込んで水はけを良くしておきましょう。

根がしっかり張るように深くまで耕しておくと強風にも倒れにくくなります。

グラジオラスを育てるときのポイント

選び方

グラジオラスは球根で販売されていることが多いので、丸くずっしりとしたものを選びましょう。

表面がカビていたり汚れているもの、ぺったりとした扁平なものは避けましょう。

芽出しのグラジオラスを購入する場合は、葉が黄色くなっていないものを選びましょう。

植え付け・植え替え

夏咲きのものは3月から5月に、春咲きのものは10月から12月に植え付けましょう。

春咲きの球根は寒さに弱いので、鉢植えにして屋内に入れたりハウスで育てたりしましょう。

少し深植えにして、植え付けたあとはたっぷりと水を与えます。

切り戻し

花が咲き終わったら茎の根元からカットすることで、球根に養分を蓄えることができます。

ふやし方

グラジオラスは球根か種で増やすことができます。

球根で増やす場合は、開花後2か月ほどしたら球根を掘り上げ、日かげて乾燥させてから冷暗所で保管します。

茎のような球根には、新しくできた球根や豆状の小さな木子ができますので、小さいものは取り除いてしっかり太っているものを使いましょう。

木子も、1cm以上の大きさがあれば花を咲かせることができます。

種を採取する場合は、咲き終わった花をそのままにした後にできる種を採取して、乾燥剤と共に封筒などにいれて保管しましょう。

種の場合は、開花まで植えてから3年ほどかかり、元となった花と違う花が咲くこともありますので注意しましょう。

気を付けるべき病気・害虫

病気

首腐病は、毎年同じ土を使ったり用土に窒素成分が多くなったりすると発生しやすいので気を付けましょう。

害虫

ハダニが葉の裏につきやすいので、よく観察して見つけたら水で落とすか薬剤を散布しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

ハダニ対策にはオルトラン粒剤かベニカ系のスプレーを使いましょう。