ヒヤシンスの育て方・増やし方と水耕栽培|色別に違う花言葉は?

春の花壇を華やかに彩る、秋植え球根のヒヤシンス。
春の訪れを知らせる花として、愛されています。
水耕栽培もできることから、インテリアの一部としても楽しむことができます。
今回はそんなヒヤシンスの育て方と、水耕栽培のやり方を紹介します。

ヒヤシンスの基本情報

学名Hyacinthus orientalis
英名Hyacinth
その他別名風信子(フウシンシ)
科名ユリ科
属名ヒヤシンス属
原産地ギリシャ・シリア・小アジア・地中海沿岸

ヒヤシンスの特徴

ヒヤシンスの花弁はくるんっと反り返っていて、可愛らしさと華やかさが特徴的です。

花の色でそれぞれの花言葉があります。
白色は「心静かな愛」、赤色は「嫉妬」、紫色は「悲哀」、黄色は「勝負」などです。
赤色は水耕栽培が簡単にできるので、インテリアとしても人気なのはもちろんのこと、発根する様子がよく観察することができます。

数種類のヒヤシンスを花壇に植えたり、寄せ植えとしてヒヤシンスを使うことで華やかな花壇を演出できるでしょう。

ヒヤシンスの種類

ヒヤシンスは、数は多いですが主にふたつのタイプに分けられています。

ダッチ系ヒヤシンス 

お店に売られているヒヤシンスは、ほとんどがこのダッチ系。
ダッチ系ヒヤシンスは、オランダで品種改良されたもので、花色は赤や白、ピンク、黄色などさまざまな色があります。
ダッチ系は自然に分球することはありません。 

ローマン系ヒヤシンス  

ローマン系ヒヤシンスは、フランスで品種改良されたヒヤシンスです。
ダッチ系よりも、より強い香りが特徴で、花色は赤と白が主流になっています。
ダッチ系よりも寒さには弱いです。
ローマン系は自然に分球するので、何もしなくてもどんどん増えていきます。

ヒヤシンスの栽培・育て方

ヒヤシンスは日当たりがよい場所で水はけのよい土で育てます。
ヒヤシンスの花を咲かせるポイントは、寒さに当てること。
そうすることで、立派で元気な花を咲かせます。

ヒヤシンスの育て方情報

分類・形態球根・多年草
草丈・樹高15〜25cm
開花の時期3月〜4月
花色白・赤・黄・ピンク・紫などさまざま
耐寒性強い
耐暑性弱い
特性・用途水耕栽培できる・強い香り・寒さに当たると花が咲く・害虫に強い
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け9月〜11月
植え替え5月〜6月
剪定花後
肥料3月〜5月
開花3月〜4月
収穫花後

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

ヒヤシンスは日光を好む植物です。
室内で育てる場合でも日当たりのよい場所で管理してください。
日照不足は花が咲かない原因になるので気を付けましょう。

水やり

庭植えの場合は、根付くまではしっかりと水やりをします。
根付いてからは水やりは不要です。
鉢植えの場合は、葉が枯れるまでは水やりをしてください。
水耕栽培は、水が減ったら足すイメージで大丈夫です。

肥料

球根を植え付ける時に、緩効性肥料を施しましょう。
花が咲いたら約2週間に1回、液体肥料を与えてください。

用土

ヒヤシンスは、水はけのよい土を好む性質をもっています。
市販で手に入る培養土でも構いません。

温度

ヒヤシンスは寒さに強い花です。
寒さに当たらないと花が咲かないので、しっかりと寒さにも当ててあげるようにしましょう。

ヒヤシンスを育てるときのポイント

選び方

外皮は硬くてツヤがあり、重さがあるものが健康で丈夫な球根です。
手に取りよく観察してから購入しましょう。
大きい球根ほど、立派な花を咲かせます。

植え付け

植え付けの時期は9月〜11月の間が最適な時期です。
この時期に植え付けを終わらすようにしましょう。
庭植えの場合は、10cmほどの穴を掘り、そこに安定させます。
この時深く植えてください。
鉢植えの場合は、浅く植え付けて構いません。
球根の頭の部分が見えるくらいの深さが目安です。
水耕栽培の場合は、ヒヤシンスボトルを使いましょう。
ペットボトルでも代用できます。
水が汚れていると球根が腐るので、1週間に1度は水を変えるようにしてきれいな水質を保つようにしましょう。

植え替え

鉢植えの場合は、花後に葉が枯れてきたらひと回り大きい鉢に植え替えてください。

切り戻し

花後に、葉っぱだけを残して根元から切り戻してください。
こうすることで、余計なエネルギーを使うことを避けることができ、その分球根に養分を蓄えることができます。
毎年花を咲かせる場合は必ず切り戻しはするようにしましょう。

ふやし方

ヒヤシンスは分球で増やすことができます。
他にも、花からとれた種で増やすこともできます。
種は球根になっていき、やがて花を咲かせますが、種から花を咲かすのはとても時間がかかると言われているので、種でのふやし方は一般的ではありません。

気を付けるべき病気・害虫

ヒヤシンスが気をつけたい病気は2つあります。
球根の内部から腐ってくる黄腐病、そして球根の外側から腐ってくる白腐病です。
水はけをよくすることが予防になります。
どちらも細菌性の病気で1度発病してしまったら、治すことはできないので球根を処分することになります。
害虫は特に心配する必要はありません。

殺虫剤・殺菌剤

特にありません。