
観葉植物では王道で人気のテーブルヤシで、非常に育てやすいことから愛されています。
ヤシの仲間ですが、名前の通りテーブルの上に置いても丁度良いサイズで大きくはならないタイプのヤシです。
一番高い樹高でも2〜3mですが生長が遅く、寒さや暑さに強くて日陰を好むので栽培管理が比較的簡単な観葉植物です。
また花言葉の「あなたを見守る」というのも、生長がゆっくりで丈夫なテーブルヤシが、変わらずに栽培者をずっとそばにいることから、このような言葉が付けられたのでしょう。
テーブルヤシの基本情報
学名 | Chamaedorea elegans |
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英名 | Parlor palm |
その他別名 | チャメドレア、エレガンス |
科名 | ヤシ科 |
属名 | テーブルヤシ属 |
原産地 | メキシコ、グアテマラ |
テーブルヤシの特徴
テーブルヤシは耐寒性、耐暑性とあり、耐陰性もあるので非常に育てやすい観葉植物です。
極端な寒さには弱いので5℃以上の環境を保つことを意識してください。5℃下回ると葉色が悪くなり、最悪枯死の原因になります。
しかし原産地では標高の高い場所で自生しているので、比較的に日本の冬でも問題なく過ごせます。
育てる際は直射日光の当たらない、風通しのよい場所で管理し、定期的な葉水をすることがよいです。
テーブルヤシの種類
テーブルヤシは、原産地はメキシコやグアテマラですが、メキシコから南アメリカまで100種類以上が確認されているのです。
今回はテーブルヤシの代表の品種を紹介します。
エレガンス(テーブルヤシ)
テーブルヤシと一般的に指す品種が「エレガンス」草丈は2mほどまで生長します。
カマエドラ・テネラ(ヒメテーブルヤシ)
テーブルヤシよりもさらに小さく大きくて草丈は1m前後で、葉の先端は切れ込みが入った双葉状です。
エルンペンス(キレバテーブルヤシ)
テーブルヤシの中では、非常に大きく草丈が最大3mほどになる大型の品種です。
テーブルヤシの栽培・育て方
栽培管理は簡単な植物ですが、気をつけなければならないことも幾つかあります。
また比較的日本の冬でも問題なく越冬できるテーブルヤシですが、高温多湿の環境を好む植物です。
できるだけテーブルヤシが好む環境を作ってあげましょう。
テーブルヤシの育て方情報
分類・形態 | 常緑低木/観葉植物 |
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草丈・樹高 | 1〜3m |
開花の時期 | 春 |
花色 | 黄色 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 鉢植え |
栽培難易度 | 簡単 |
栽培スケジュール
植え付け | 5月〜9月 |
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植え替え | 5月〜9月 |
肥料 | 5月〜10月 |
開花 | 不定期(春の時期が多い) |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
耐寒性や耐暑性を持つテーブルヤシは、置き場所に困ることはないでしょう。
また耐陰性もあるため日陰で育ちますが、直射日光には弱く、葉焼けを起こしやすいので、窓辺に置く場合は光を遮って置くとよいです。
強い光が苦手なので、半日影や午前中の東日の当たる場所がおすすめです。
冬場にエアコンをつける際は、エアコンの風が直接当たらない場所で管理し、乾燥するのを防ぎましょう。
水やり
暖かい時期が生長期ですが、このころは水を必要とするので土の表面が乾いたらたっぷりあげるとよいです。
冬場は気温が低くなると生育が止まるので、水やりを控えて1週間に1〜2回程度で与えることが好ましいでしょう。
また水やりをする際は、霧吹きで葉にも水を掛けて害虫の予防することをおすすめします。
用土
観葉植物用の培養土やハイドロカルチャーでも育ちます。
自身でブレンドする際は水はけがいい用土をつくることがよいです。
テーブルヤシは高温多湿を好み、湿った土が適していますが、常に湿っていると根腐れのリスクが起きます。
またコバエも発生しやすいので、水はけをよくして、定期的に水をあげる方がリスクが少なくてきれいな環境も作りやすいです。
テーブルヤシを育てるときのポイント
選び方
葉の色が濃く艶があるものがよく、茎がしっかりとして堅いものが健全です。
また、葉の裏なども見て病害中がないかもチェックするとよいでしょう。
植え付け・植え替え
植え付け、植え替えは5月〜9月がよいですが、夏の猛暑日での作業はなるべく控えるようにしましょう。
また生長が遅い植物ですので、植え替えも頻繁に行う必要もありません。
植え替えをする際は、一回り大きい鉢に植え替えますが、大きすぎても生長が遅いことから、水の吸収率も低いです。
根腐れの原因にもなりやすいの、鉢のサイズには気をつてください。
ふやし方
基本的には株分けてふやすことが一般的です。
種でも増えますが、花をつけるまでに時間がかかるのと、咲いた際にオスメスが混同していないと種はできないので難しいです。
株分けでしたら、手で簡単に分けられるのでおすすめです。
また、葉が混み合って生育が著しいようでしたら、株分けをしてすっきりさせるとよいでしょう。
気を付けるべき病気・害虫
害虫
ハダニ:高温と乾燥が続くと葉の裏に多く発生しやすく白い斑点ができます。一番発生しやすいですが、水には弱いので霧吹きで予防しつつ、除去する際は水を掛けるだけでよいです。
アブラムシ:風通しが悪い環境下や肥料の与え過ぎによって発生しやすいです。
カイガラムシ:一度出てしまうと厄介な害虫で、ピンセットやハサミを使って丁寧に除去する必要があります。
殺虫剤・殺菌剤
園芸用品の殺虫剤やコバエ用の殺虫剤もいいですが、日頃からの葉水が大切で霧吹きをしましょう。