アイビーの育て方とコツ|水栽培でおしゃれインテリアに!

アイビーは耐寒性・耐暑性ともに強く、室内でも日陰でも育てられる為、初心者にもやさしい観葉植物のひとつです。

ガラス瓶に挿したアイビーがひとつあるだけで、お部屋がおしゃれになります。

また、ハンギングにもぴったりです。葉も小さめで場所を取らないので、ガーデニング初心者にもおすすめです。

それでは、アイビーがどんな植物なのか詳しくみてみましょう。

アイビーの基本情報

学名Hedera
英名Ivy・English Ivy
その他別名キヅタ(木蔦)・セイヨウキヅタ(西洋木蔦)
科名ウコギ科
属名キヅタ属
原産地北アフリカ・ヨーロッパ・アジア

アイビーの特徴

アイビーは蔓を伸ばし、這って大きくなる様子から、「なかなか簡単には離れない」「死んでも離れない」といったような意味も持っています。

結婚や友情、永遠の愛といった花言葉は、アイビーのその様子からそれだけ「強固な絆で繋がる」という意味合いを持ってつけられたのでしょう。

とても丈夫なため、地植えにするとぐんぐん蔓と木根を伸ばし、外壁やフェンスにそって繁殖し、壁を覆ってしまいます。
一旦外壁やコンクリート壁にくっついてしまうと、簡単には取ることができませんので、注意が必要です。
管理がしやすい鉢植えや水耕栽培で育てるのがおすすめです。

アイビーの種類

アイビーは世界で400~500種類以上もあると言われています。
黄緑色の小さな葉に白い斑点やまだら模様が入ったものから、濃い緑色で星型の葉を持つ品種まで様々です。

ヘデラ ヘリックス(Hedera Helix)

日本名ではセイヨウキヅタと呼ばれます。
緑の葉に白のまだら模様が入る品種です。
アイビーの代表格といったらまずこの品種です。

ヘデラ カナリエンシス(Hedera Canariensis)

日本名ではカナリーキヅタと呼ばれます。
こちらも白のまだら模様が入る種類です。
ヘデラヘリックスより、少し寒さが苦手な品種です。

ヘデラ コルシカ(Hedera Colchica)

葉が大き目で丸みを帯びた形をしています。
緑の発色がキレイです。
寒さにも非常に強い品種です。

ヘデラ ゴールドチャイルド(Hedera Helix Goldchild)

ヘデラヘリックスと同じ系統のアイビーです。
こちらは、黄色斑入りの品種で人気があります。

たくさんあって全てはご紹介できませんが、是非お気に入りを見つけてみて下さい。

アイビーの栽培・育て方

それでは、どのような植物か分かったところでアイビーを育てる準備をしましょう。

アイビーは、鉢植えか水栽培/水耕栽培(ハイドロカルチャー)で育てる事ができます。

玄関の入り口に置いたり外に吊るしたい場合は、鉢植えがおすすめです。
家の中に飾りたい場合は、ハイドロボールとガラス容器を使うと素敵なインテリアの一部になります。
ガラス容器は水加減が簡単に確認できる点においてもおすすめです。

アイビーは丈夫ですが、初心者が枯らしてしまう大きな原因は水のあげすぎです。
また、病害虫も枯れる原因となります。
アイビーを観察し、変化に気付いてあげる事が元気に育てるポイントです。
水やりや害虫の詳細は、下記を確認してください。

アイビーの育て方情報

分類・形態多年草・観葉植物・つる植物
草丈・樹高つるは10m以上
開花の時期数年に一度、稀に咲く場合がある。9月~12月
花色黄色・ピンク
耐寒性普通からやや強い
耐暑性強い
特性・用途初心者OK・室内・日陰でも育つ・つる性、常緑性・寒さ・暑さに強い・グラウンドカバー・壁面緑化
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け4月~10月上旬
植え替え4月~10月上旬
剪定4月半ば~10月上旬
肥料4月半ば~10月半ば
開花9月~12月。数年に1回、稀に咲くことが有り。

栽培に必要な準備・環境

それでは、アイビーを育て方を見てみましょう。

鉢植えで育てるために必要な物

  • アイビーの苗
  • 鉢(底に穴があるもの)
  • 観葉植物用の土
  • 底石
  • スコップ

鉢に植える手順

  1. 鉢に底石をしきます。
  2. 鉢の1/3に土を入れます。
  3. 買ってきたポットから苗を外します。根についている土はそのまま一緒に植え付けます。
  4. アイビーを真ん中に置いたら、周りに土を入れます。
  5. 水をたっぷりあげたら、明るい日陰で1週間ほど安定するのを待ちましょう。

水栽培/水耕栽培(ハイロドカルチャー)に必要な物

  • アイビーの苗
  • ガラスの瓶や容器
  • ハイドロボール
  • 根腐れ防止剤

水栽培/水耕栽培(ハイロドカルチャー)で育てる手順

  1. 予めハイドロボールを洗い、乾かしておきます。
  2. アイビーの苗をポットから外し、根の周りをやさしく揉みながら土を落とします。
  3. 根を水でやさしく洗い、土を洗い流してください。
  4. ガラスの瓶や容器の底が隠れるまで、根腐れ防止剤を入れてください。
  5. ハイドロボールを容器の1/3ほど入れて、アイビーの苗を入れます。
  6. さらに、ハイドロボールを足し入れます。この時、根と根の間にもハイドロボールがしっかり入り込むように、少しずつハイドロボールを入れてください。
  7. 容器の1/5程度まで水を入れたら完了です。

日当たり・置き場所

日当たりと風通しのよいところに置いて下さい。
但し、エアコンの室外機の風があたるような場所は避けてください。

また、あまりにも真夏の直射日光は、葉焼けの原因となります。
真夏は明るい日陰などに移動してあげるとよいでしょう。

室内や日陰でも育ちますが、1週間に1度くらいは日光をあててあげると丈夫に育ちます。
その際は、急に直射日光には当てずレースのカーテン越しや、朝早くのまだ暑くない日差しを当ててあげるとよいでしょう。

水耕栽培(ハイドロカルチャー)の場合は、直射日光に当たると苔が生えやすくなります。
日当たりは良い方がいいですが、直射日光は避けましょう。

水やり

鉢植え

アイビーは乾燥に強いため、土が乾いてからたっぷり水やりをします。
土が乾いているのを確認し、鉢の底穴から流れ出てくるようにあげてください。

冬場は水やりは控えます。
土が乾き、さらに数日待ってからあげるとよいでしょう。

受け皿にたまった水は必ず捨てて下さい。
水のあげすぎは、根腐れの原因となります。
根腐れをすると根から水や養分が吸収できなくなり、枯れてしまう原因となります。

水栽培/水耕栽培(ハイロドカルチャー)

水栽培で育てている場合、必ず容器の水がなくなってから再度、容器の1/5程度まで水を足してください。
根腐れの原因となるので、毎日水を足す必要はありません。

肥料

鉢植え

アイビーはさほど肥料を必要としません。
あげる場合は、4月~10月の間に緩効性の置き肥を少量あげると良いでしょう。

冬場は、肥料はあげないでください。

水栽培/水耕栽培

ハイドロ/水耕栽培用の液体肥料があります。
土から養分を吸う事が出来ないので、液体肥料を与え生長を促進します。

ハイポネックス キュート(ハイドロ・水栽培用)などを使うとよいでしょう。

用土

鉢植え

水はけがよく、乾燥ぎみを好みます。
園芸店などで売られている観葉植物用の培養土を使って下さい。

水栽培/水耕栽培(ハイドロカルチャー)

ハイドロボールを使います。
ハイドロボールとは、粘土を発砲させて焼いた小さなボール状のものです。

ハイドロボールの中には小さな穴がたくさんあり、酸素がたまっています。
その酸素が少しずつ水の中に供給されます。

臭いもない為、室内で観葉植物を育てたい場合にも適しています。
また、苔が生えたり汚れたら洗って再利用する事もできます。

温度

暑さにも寒さにも比較的強く丈夫ため、さほど心配する必要はありません。
ただし、気温がマイナスになるような冬場はなるべく室内の日当たりの良い場所に置いてあげる方がよいでしょう。

アイビーを育てるときのポイント

選び方

葉っぱに艶と張りがあるものを選んでください。
また、葉の裏側も確認し、害虫がついていないか確認しましょう。

アイビーは園芸店の他、100円ショップにも置いてある事があります。
比較的簡単に苗を見つける事が出来るので、お気に入りの種類を探してみるのも楽しいです。

植え付け・植え替え

1~2年に1度の目安で、アイビーが大きく生長し鉢が小さくなってきたら、植え替えをします。
植え替えは4月~10月の間に行いましょう。
植え付けの手順と同じですが、古い土は優しく落としてから植え替えてください。

また、ハイドロボールは半年から1年に1回はお手入れをしましょう。
根腐れ防止剤も入れ替える必要があります。
汚れたハイドロボールを洗い、乾燥させれば再利用する事ができます。

また、水栽培で育ったアイビーは土に植え付けてあげると、もっとよく育ちます。

剪定

アイビーが長くなりすぎたり、こんもりとなった場合は、剪定をしてあげると良いでしょう。
風通しを良くし、新しい葉の生長にもつながります。

葉が込み合っているところを切ってあげてください。
剪定したアイビーは、挿し木に使えます。

ふやし方

挿し木で増やすことが可能です。
20cm程に切ったアイビーを培養土に直接挿せば、根が出てきます。

水挿しで楽しんでから、植え付けをしてもいいですね。

水挿しの方法

  1. 長く伸びたアイビーを20cmほど切ります。
  2. 水につかる下の方の葉っぱを取り、水に挿します。
  3. 水は毎日取り換えてください。発根するのを待ちます。

気を付けるべき病気・害虫

ハダニやアブラムシ、カイガラムシがつく事があります。
毎日観察してあげる事で、早期に気付く事ができ、病気の予防にもなります。

葉に黒い斑点がでてきたらすす病・炭そ病の可能性があります。
カイガラムシやアブラムシの排泄物に生えるカビが原因でかかる病気です。

殺虫剤・殺菌剤

ハダニやアブラムシ、カイガラムシには牛乳スプレーやニームオイルを使います。
もしくは、歯ブラシやティッシュで取り除きます。

すす病・炭そ病にかかってしまったら、早期に剪定し他にカビが移らないようにしましょう。
また、同時に原因となる害虫を駆除してください。
上記方法で駆除が難しい場合は、農薬を使うとしっかりと駆除できます。