冬越しはできる?ゼラニウムの種類と育て方のコツ【鉢植え・地植えもOK】

色幅豊かでかわいらしい花を咲かせるゼラニウム。

ゼラニウムは花期が長く、葉は常緑なので長い間観賞することができます。

カラフルで華やかなので、寄せ植えの中心にしたり、お庭の花壇を彩ってくれます。

香りがあり害虫の被害も少ないため、ガーデニング初心者にも育てやすい植物の一つです。

今回はそんなゼラニウムの種類や栽培方法を詳しくご紹介します。

ゼラニウムの基本情報

学名Pelargonium
英名Geranium、Pelargonium、hortorum
その他別名天竺葵(テンジクアオイ)、ペラルゴニウム
科名フウロソウ科
属名ペラルゴニウム(テンジクアオイ)属
原産地南アフリカ

ゼラニウムの特徴

ゼラニウムは、南アフリカ原産の草花で、観葉植物やハーブとしても扱われることがあります。

ペラルゴニウム属に分類される以前は、ゲラニウム属に分類されており、その名残で現在もゼラニウムという名で呼ばれています。

茎は多肉のような質感で、乾燥に強く、じめじめした環境が苦手です。

初夏~夏に開花する一季咲き性のものと四季咲きのものがあります。

四季咲き性のものはほぼ一年中開花するので、長らく花を楽しむことができます。

花は、カラーバリエーションが豊富で、咲き方は一重咲き、八重咲きとあります。

また、香りが強い品種、斑が入る品種、モミジのような葉をもつ品種などがあります。

ゼラニウム全般の花言葉は「育ちの良さ」「尊敬」で、色別の花言葉も存在します。

白いゼラニウムは「あなたの愛を信じない」、ピンクのゼラニウムは「決意」、赤色のゼラニウムは「君がいて幸せ」、黄色のゼラニウムは「予期せぬ出会い」です。

ゼラニウムの種類

ゼラニウムには大きく分けて二種類あり、もともとは二つとも、Geranium(ゲラニウム属)の仲間とされてきました。

その後、ゲラニウム(フウロソウ)属と、ペラルゴニウム(テンジクアオイ) 属に分かれました。

園芸品種のゼラニウムはこの分類の際にペラルゴニウム(テンジクアオイ) 属に入りましたが、古くからの呼び名ゼラニウムが現在でも残ってこのように呼ばれています。

ゼラニウムの中でも代表的な種類をご紹介します。

ゼラニウム

一般的にゼラニウムとは、四季咲きのものを指します。

ペラルゴニウム

草丈がゼラニウムより高いもので、一季咲きのものを指します。

欧米では一般的ですが、日本にはあまり出回っていません。

センテッド・ゼラニウム( scented geranium)

フルーツやバラなどの芳香が強めなゼラニウムで、ハーブとしても扱われています。

たとえば、ローズゼラニウムはその名の通り、バラのような香りを持つゼラニウムで、和名は「匂い天竺葵」です。

古くから、香水の原料として栽培されてきました。

アイビー・ゼラニウム

アイビーのようなツタ状に葉が広がるタイプのゼラニウムです。

ゼラニウムの栽培・育て方

ゼラニウムは、初心者でも育てやすい植物で、鉢植えでも地植えでも栽培できます。

一年中日当たりがよく、風通しのよい場所で管理しましょう。

ゼラニウムの育て方情報

分類・形態多年草/山野草/一年草
草丈・樹高20~100cm
開花の時期3月~12月
花色白、赤、ピンク、オレンジ、紫、複色
耐寒性やや弱い
耐暑性普通
特性・用途常緑性、開花期が長い、香りが良い、初心者でも育てやすい、観葉植物
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け3月~6月、9月
植え替え3月~6月、9月
肥料3月、5月、9月、11月
開花3月~12月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

一年を通して日の当たる場所で育てます。

ただ夏の暑さには少し弱いので、もし鉢植えであれば、風通しのよい半日陰に移動してください。

冬の寒さにも弱いため、寒冷地であれば、明るい軒下や室内に移動すると良いでしょう。

水やり

ゼラニウムは過湿を嫌うため、やや乾燥気味に育てます。

地植えの場合は、定植時にたっぷりと水やりをし、それ以降は降雨でほとんど十分です。

ただ、土がひどく乾燥している場合は適宜水やりを行ってください。

鉢植えの場合は、土の表面が白っぽく乾いたら水やりをします。

用土

水はけが良く弱酸性の土が適しています。

腐葉土と赤玉土を混ぜた土や、市販の草花用培養土を用意します。

肥料

植え付け時に、緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。

そのあとは春から秋に花を咲かせるため、月に一度は液体肥料などを施してください。

ゼラニウムを育てるときのポイント

選び方

苗を選ぶときは、葉の数が多く、葉がすべてきれいな緑色をしていること、わき芽が多いものを選びましょう。

また、虫(アブラムシ)などがいないことも確認します。

植え付け・植え替え

植え付け、植え替えはともに3月~6月、または8月後半~9月に行います。

鉢植えの場合、ゼラニウムが大きくなってきて根詰まりを起こす前に、1、2年おきに植え替えを行いましょう。

剪定・切り戻し・収穫

ゼラニウムは大きく生長するタイプの植物ではないので剪定という剪定は必要ありません。

ただ、花が咲き終わったあとの花がらを摘んだり、樹形を整えるための切り戻りは都度行うことをおすすめします。

花は房状につきますが、小花がすべて咲き終わったら、その房の茎を根元から切り落とします。

枯れたり葉やカビが生えた葉なども、発見し次第切り落としましょう。

ふやし方

ゼラニウムは、さし木か種まきでふやすことができます。

気を付けるべき病気・害虫

ヨウトムシ、アブラムシ、ハダニなどがつく可能性があります。

殺虫剤・殺菌剤

ヨウトムシにはオルトラン水和剤などが効果的です。

アブラムシを発見したら、ガムテープなどで貼りつけて取り除くことができます。

大量にいる場合は、春先にオルトランなどの薬剤をスプレーして駆除しましょう。

ハダニは水に弱いので、葉に水をかけると退治・予防できます。