
ネメシアにはカラーバリエーションが豊富な一年草の品種群と、開花期間が長く夏越しも可能な宿根(多年草)ネメシアの品種群があります。
どちらも可愛らしい小さな花がたくさんつくのが特徴で、その育てやすさも相まって寄せ植えの素材としても人気の植物です。
今回はネメシアの代表的な品種や増やし方についてご紹介します。
ネメシアの基本情報
学名 | Nemesia strumosa、Nemesia.caerulea、Nemesia denticulata |
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英名 | Nemesia |
科名 | ゴマノハグサ科 |
属名 | ネメシア属 |
原産地 | 南アフリカ |
ネメシアの特徴
宿根ネメシアと一年草品種のネメシアにはそれぞれの特徴があります。
宿根ネメシアは四季咲き性があり、-3℃以上の気温があれば開花することができるので年間を通して花を楽しむことができます。
花色も青、白、ピンクのパステルカラーの品種が多く可愛らしい色合いが特徴の品種群です。
一年草の品種群はそれらのパステルカラーに加え、赤やオレンジといった鮮やかな色合いの品種もあります。
どちらもこんもりとしたボリュームのある草姿が特徴で、花壇や寄せ植えで大活躍の植物です。
それぞれの特徴を考慮して品種を選びましょう。
他の草花との組み合わせを考えて、寄せ植えや庭作りができることもネメシア栽培の魅力の一つです。
ネメシアの種類
ネメシアには一年草の品種群と宿根ネメシアの品種群があります。
それぞれの代表的な品種は以下の通りです。
アレンジ(宿根ネメシア)
花付きが非常によく、種も多く取れる品種。
ラベンダー、ホワイト、ピンクなどがあります。
ラピン・ミックス(一年草)
大輪の一代交配種で株本がしっかりしおりボリューム感もかなりある品種。
赤、オレンジ、白など明るい色合いが魅力的。
シー・ビュー・ブルー(宿根ネメシア)
青紫色の花が美しい品種。
枝分かれが盛んで匍匐するように広がるので、グランドカバーなどにも向いています。
サンサシア(交雑品種)
一年草品種と宿根ネメシアの交雑品種。
這い性品種と立ち性品種がある。
ネメシアの栽培・育て方
ネメシアには一年草の品種群と、多年草となる宿根ネメシアの品種群があります。
初心者の方には比較的丈夫な多年草の宿根ネメシアをまずはおすすめします。
一年草のネメシア、宿根ネメシアともに、日当たりと通気性のいい場所で水はけのよい土作りをすることで、長い期間花を楽しむことができます。
ネメシアの育て方情報
分類・形態 | 多年草/一年草 |
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草丈・樹高 | 10〜40cm |
開花の時期 | 10〜6月 |
花色 | 青、白、ピンク |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 開花期が長い、香りがある |
栽培難易度 | 普通 |
栽培スケジュール
植え付け | 3~4月、9~11月 |
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植え替え | 3~4月、9~11月 |
剪定 | 9~6月 |
肥料 | 鉢植えの場合:3~6月、9~10月 庭植えの場合は:9~10月 |
開花 | 10~6月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
鉢植えの場合、1年を通して屋外で管理します。
9~6月は日なた、7~8月の暑い時期は風通しの良い半日陰、12~2月の寒い時期は風のあたりにくい軒下など温かい場所で管理しましょう。
庭植えの場合は、日当たりが良く、水はけのよい場所で栽培しましょう。
真夏の高温期は日陰をつくってあまり高温になりすぎないように管理することで、花が長持ちします。
水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。
庭植えの場合は、基本的に水やりの必要はありません。
晴れの日が長く続いた場合は葉の様子を観察して水やりをするようにしましょう。
肥料
鉢植えの場合、9~10月と3~6月の期間に薄めの液肥を与えましょう。
庭植えの場合、元肥を与えていれば追肥の必要はありませんが、夏越しさせた場合は9~10月ごろに緩効性の肥料を追肥することで、より花付きが良くなります。
用土
水はけのよい土を好みます。
赤玉土中粒:腐葉土:ピートモス=5:3:2をベースに、有機石灰1~3g/Lを加えた土がよいです。
市販されている花用培養土の使用も一つの選択肢です。
ネメシアを育てるときのポイント
選び方
苗を購入する際は花芽がついているか、病気にかかっていないかを確認して選びましょう。
種まき
10月ごろの少し涼しくなってきたくらいがネメシアの播種適期です。
種がうっすら見えるくらいの薄い覆土をしてあげましょう。
植え付け・植え替え
春・秋が植え付け、植え替えの適期です。
植え替えは根鉢を軽く崩し一回り大きい鉢に移します、年に1回は行うようにしましょう
剪定
9~6月の間、花が咲き終わったタイミングで草丈の半分程度の長さできることに切り戻すことで新芽の形成が促されます。
増やし方
開花後にできた種子をまくことで増やすことができます。高温期の播種は避けましょう。
挿し木によっても増やすことができます。
真夏と真冬を避けた3~6月、9~10月頃に葉のついた2~3節分の茎を肥料分の少ない清潔な土に挿すことで発根し増殖することができます。
気を付けるべき病気・害虫
多湿条件や風通しが悪いと灰色かび病が発生しやすくなります。
発生した花がらは積極的に除去し、拡大を防ぎましょう。
3~11月はアブラムシの発生が多いので、早めの駆除を心掛けましょう。
殺虫剤・殺菌剤
トップジンM水和剤、ベニカXファインスプレーなど