![ヒメツルソバの育て方【どんな花?植え方のポイント】](https://gardenslibrary.com/wp-content/uploads/4257586_s.jpg)
ヒメツルソバの魅力は何と言ってもその花の可愛らしさにあります。
小さな花が丸く集まったその姿は、まるで金平糖のよう。
花は株全体に沢山つき、4月~11月と長い期間楽しむことができます。
暑さや寒さ、さらに乾燥にも強く、育てるのにあまり手がかかりません。
今回は、そんなタフで可愛らしいヒメツルソバの植え方、育て方のポイントを紹介します。
ヒメツルソバの基本情報
学名 | Persicaria capitata |
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英名 | pink-headed persicaria, pinkhead smartweed, pink knotwed, Japanese knotweed, pink bubble persicaria |
その他別名 | ポリゴナム |
科名 | タデ科 |
属名 | イヌタデ属(ペルシカリア属) |
原産地 | ヒマラヤ・インド北部 |
ヒメツルソバの特徴
ヒメツルソバの花の色は変化します。
花の咲き始めはピンクですが、段々と白へ色が変わります。
色が変わっていく途中には、一つの株でピンク~白のグラデーションが見られるので、観察する楽しみが増えます。
また、秋になるとV字模様の入った葉が紅葉して赤みを増し、花と紅葉を同時に楽しむことができます。
ヒメツルソバは繁殖力が旺盛で、とても丈夫な多年草です。
地面を覆うようにどんどん生え広がります。
暑さと乾燥にも強いので、余計な雑草が生えてくるのを防ぐ、グラウンドカバーとして利用されます。
また、その丈夫さ故に野生化し、道端で自生していることもよくあります。
ヒメツルソバの種類
ヒメツルソバには、葉に斑が入ったものがあります。
斑入りの葉は見た目が軽やかになるので、他に組み合わせる草花とのバランスを考えて選びます。
葉は気温が下がると赤みを増します。
性質は、基本の種と比べると成長が遅く、やや弱いですが、繁殖しすぎないので、逆に利用しやすいと言えるでしょう。
ヒメツルソバの栽培・育て方
ヒメツルソバはとても丈夫でよく育ちます。
日当たりが良い場所はもちろん、半日陰でも育ちます。
成長が早く、育ち過ぎることもあるので、増やしたくない人はその都度切り戻したり、間引いたりして管理しましょう。
根があまり深くないので、簡単に地面から引きはがすことができます。
ヒメツルソバの育て方情報
分類・形態 | 草花・蔓性常緑多年草 |
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草丈・樹高 | 5~10センチ |
開花の時期 | 4月~11月 |
花色 | ピンク |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 鉢植え・グラウンドカバー・ロックガーデン |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 3月~5月(年間通して可能) |
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植え替え | 3月~5月(年間通して可能) |
剪定 | 年間通して適宜 |
肥料 | 必要なし(植え付け時に元肥) |
開花 | 4月~11月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
ヒメツルソバはあまり場所を選ばず育てることができます。
日当たりの良い場所の方がよく育ちますが、半日陰でも大丈夫です。
水やり
地植えにする場合は、特に水やりの必要はありません。自然に降る雨だけで大丈夫です。
あまりに雨が降らず、カラカラに乾燥しきっている時だけ、水やりしましょう。
鉢植えの場合、土が乾いたら水やりをします。
肥料
ヒメツルソバは、特に肥料を必要としません。
気になる場合は、植え付けの時に元肥として、ゆっくり効くタイプ(緩効性)の化成肥料を入れておきましょう。
その後追肥する必要はなく、むしろ肥料をやり過ぎると、葉ばかりが成長し、花の付きが悪くなってしまうことがあるので注意します。
用土
水はけのよい用土が良いですが、あまり神経質にならなくても育ちます。
腐葉土を多めに混ぜておくとよく育つでしょう。
温度
暑さ、寒さに強く、冬場の管理などは特に必要ありません。
冬に地上部が枯れた場合も、根は残っていて冬越しし、春にまた芽が出ます。
ヒメツルソバを育てるときのポイント
選び方
苗を購入する際は、葉や茎の元気なものを選びましょう。
植え付け・植え替え
ヒメツルソバは丈夫なので、いつでも植え付けできますが、3月下旬~5月頃が最も適しています。
地植えにするなら、土を耕して、水はけを良くするために腐葉土を多めに混ぜ込み、元肥としてゆっくり効くタイプ(緩効性)の化成肥料を施します。
鉢植えの場合は、市販の園芸用培養土を用いましょう。
植え替えの時期も植え付け時期と同じく、春が最適です。
ヒメツルソバは繁殖力が旺盛なので、鉢植えで、根詰まりしているようなら、株分けして別の鉢に植え替えます。
地植えの場合も、必要以上に株が広がってきたら、堀りあげて他の場所に移したり、間引いたりしましょう。
剪定・切り戻し
必要以上に育ち過ぎたら、適宜間引いたり、切り戻します。
増やし方
ヒメツルソバの増やし方には、「株分け」や「挿し木(芽)」があります。
株分け
株分けの方法は、鉢植えの場合、根詰まりのタイミングで行います。
鉢から全体をそっと取り出し、根を分けたら、別の鉢に植え替えて増やします。
地植えの場合は、広がり過ぎてしまった時に株分けします。
挿し木
挿し木は、夏に行います。
ヒメツルソバの茎を5~10cm程度切り取り、下の方の葉を取り除いたら、用土に挿します。
しばらくすると根が生えてくるので、ある程度育ってから新しい鉢や土に植え替えます。
切り戻ししたタイミングで出た茎を利用するといいでしょう。
また、自然に種がつき、周囲に落ちて芽が出ていることもあります。
気を付けるべき病気・害虫
ヒメツルソバはとても丈夫なので、育てる際に注意すべき病害虫はありません。
まれにアブラムシ、ハダニ、ナメクジ、ケムシなどが見られますが、大事に至ることはありません。
殺虫剤・殺菌剤
特にありません。