
シダ植物とは地球上で古くから生息している植物であり、花をつけることなく胞子で増えていくという他の植物とは異なる特徴をもっています。
種類もさまざまありそれによって形や性質などもことなりますが、シダ植物は庭植えではグラウンドカバーとして、室内では観葉植物としてあまり手がかからないため育てやすく人気の植物です。
今回は鉢植えや庭植えなどの観葉植物としてのシダ植物の魅力から育て方まで紹介します。
シダの基本情報
学名 | Pteridopsida |
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英名 | Pteridophytes |
科名 | シダ植物門 |
原産地 | 日本・中国 |
シダの特徴
シダ植物と言えば、中学の理科の授業で習ったことがあるあの植物ですね。
花を咲かせず、種ではなく胞子体を飛ばすことで繁殖します。
シダ植物は1万種以上もの種類が存在し、その中でもワラビやゼンマイなどもシダ植物の仲間なのです。
シダの花言葉
シダ植物は花が咲きませんが、愛嬌や夢、誠実などの愛らしい花言葉があります。
それはシダ植物が規則正しく葉をつけることから誠実というイメージや、繁殖の過程で育つハートの葉の形から愛嬌という言葉が生まれたと言われています。
シダの飾り方・活用方法
シダ植物は自然界にたくさん自生していますが、日光を必要せず管理が簡単なことから庭植えではグラウンドカバーとしても人気があります。
また種類によって苔玉アレンジや、吊り下げるハンギンググリーンとしてもお部屋をおしゃれに演出してくれます。
その他に大型の種類であれば鉢植えにしても映えますし、イメージに合わせた種類を探すのもシダ植物の楽しみ方のひとつです。
シダの種類
主に観葉植物としておすすめのシダ植物の種類をご紹介します。
トキハシノブ
盆栽として人気のある品種です。
乾燥に強く丈夫なため盆栽初心者の方でも育てやすいですが、寒さには弱いため室内で育てるといいでしょう。
また着生植物のため苔玉としても人気があります。
ハートファン
大型の品種であり一見シダ植物には見えないハート形の大きい葉が特徴の品種です。
アジアンタム
観葉植物として人気の高いアジアンタムは、小さい葉が重なりあったように成長します。
風水としては陰の気を吸い取る効果があるためトイレに置くといいでしょう。
また葉がおいしげる様子から金運や商売運アップにも効果があると言われています。
イワヒバ
イワヒバは葉を多く茂らせて成長しますが、一定の大きさに達するとそれ以上大きくならないことから盆栽として人気があります。
日光や水をあまり必要とせず生命力が強いため、盆栽初心者の方におすすめです。
アスプレニウム
光沢のある明るい緑の葉っぱを放射状に広げて育ちます。
暑さには強いですが寒さに弱いため室内の明るい日陰で育てるといいでしょう。
クサソテツ
ワラビやゼンマイに比べてアクが少ないため、下処理も簡単でおいしいことから山菜として人気があります。
また湿気のある場所を好み直射日光が苦手なため観葉植物として浴室に置くこともおすすめです。
シダの栽培・育て方
品種によって得意な環境が異なりますので、庭植えにするのか鉢植えや苔玉など好みに応じた品種を探すことから始めましょう。
水やりと適度な日光で育ててあげることで美しい緑を季節に関わらず楽しむことができます。
シダの育て方情報
分類・形態 | 多年草・観葉植物 |
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草丈・樹高 | 10㎝~100㎝ |
耐寒性 | 弱い(品種によって強い) |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性 |
栽培難易度 | 普通 |
栽培スケジュール
肥料 | 真夏や梅雨以外 |
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栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
鉢植えの場合は室内であれば特に場所は選びませんが、直射日光の当たらない明るい場所がいいでしょう。
直射日光が当たり続けると葉焼けの原因になります。
また品種によっては、お風呂場など高温多湿でも育てることができます。
逆に乾燥している場所であれば時々霧吹きなどで葉に水をかけてあげるといいでしょう。
庭植えの場合も半日陰になる場所がいいでしょう。
また寒冷地であれば冬越が難しい場合もあるため注意しましょう。
水やり
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり水をあげましょう。
夏場は毎日、冬場であれば数日一回のペースであげましょう。
また時々霧吹きなどで葉に水をかけると乾燥防止になります。
庭植えの場合は基本水やりは必要ありませんが、夏場など乾燥する時期は土が乾いている時は水をあげましょう。
水やりは気温の高い時間帯はさけ、朝方か夕方にあげてください。
肥料
基本肥料は必要ありませんが、植え替え時に元肥として土に混ぜるかまた葉に元気がないようであれば真夏や梅雨時期を除いた生育期に倍量に薄めた液体肥料を与えてください。
ただし肥料のあげ過ぎは肥料焼けを起こすので注意しましょう。
用土
市販の観葉植物用の用土を準備しましょう。
鉢植えの場合は鉢底にネットを置き鉢底石を置いてから土をいれてください。
シダを育てるときのポイント
選び方
あらかじめ鉢植えされているものか、ポットに植えられた苗として販売されているものを買うとすぐ飾って育てることができるためおすすめです。
苔玉やハンギンググリーンとして飾る場合は同様に、すでに植えられているものを選ぶといいでしょう。
品種によって葉の形や大きさもさまざまあるので好みの品種を探してみましょう。
植え付け
鉢植えにする場合は、鉢にネットを底石を入れ培養土を入れたものを準備し、苗をそっと植えましょう。
植えた後は株元に土をそっと被せ、株が安定するように割り箸などの棒で土を付き土を安定させます。
植え付け後はたっぷり水をあげてください。
植え替え・鉢替え
鉢植えの場合は根詰まり防止のために2~3年に一度は一回り大きい鉢に植え替えましょう。
株の根元の土をそっとほぐし新しい鉢に植え替え、その後はたっぷり水をあげましょう。
増やし方
シダ植物は種ではなく胞子で増えますが、自分で増やす場合は株分けで増やすといいでしょう。
植え替え時に、根元の土を優しく落として清潔なナイフで切り込みを入れた後に、手で分けてからそれぞれを植え付けましょう。
気を付けるべき病気・害虫
害虫はカイガラムシに注意しましょう。
カイガラムシは体長1~3mm程度の硬い表面かふわふわした白い表面に覆われており植物に寄生しては栄養を吸い取り植物を枯れさせてしまいます。
霧吹きや水などで葉や茎を常に湿らせておくことで予防になります。
大きくなると殺虫剤が効かなくなるため歯ブラシなどで除去しましょう。
殺虫剤・殺菌剤
カイガラムシエアゾールやベニカJスプレーを使用してください。