部屋が和やかな雰囲気になる「イワヒバ」初心者でも育てられる栽培管理

イワヒバは丈夫な植物で、その見た目は岩に生えた小さな松のようです。

しかしシダ類の仲間で、種ではなく胞子でその数を増やします。
観葉植物として和風テイストに非常にマッチしますが、盆栽としても人気が高い植物でしょう。

また自生している箇所が岩なので、ロックガーデンで風情ある表現ができます。

イワヒバの基本情報

学名Selaginella tamariscina
英名Selaginella
その他別名岩松・復活草・苔松
科名イワヒバ科
属名イワヒバ属
原産地日本・東南アジア一体

イワヒバの特徴

盆栽として非常に人気があるイワヒバですが、日本本州に自生する品種です。
寒さや暑さだけではなく、多湿、乾燥、さらに半日陰でも強い植物なので、栽培管理が非常に簡単な植物となります。
乾燥すると葉を内側に丸めて小さくなり、環境がよくなると元の状態に戻ることから、「復活草」とも呼ばれるのです。

また品種もたくさんあり、色が変色するものや紅葉をしてさらに色彩豊になり、和みある雰囲気をつくる植物でしょう。
鉢1つ置くだけで部屋の雰囲気は落ち着きある空間を作る美しい緑です。

イワヒバの種類

盆栽やロックガーデンでは非常に人気の風情あるイワツバですが、紅葉する品種も多く庭の趣を楽しめる植物でしょう。
今回は庭の雰囲気を変えてくれるイワヒバの品種を紹介します。

金華山

一般的によく出回る人気の園芸品種で、通常は濃い緑色をしているが、秋には紅葉することが特徴的です。

紫金蘭

大きな葉を持ち、新芽は金色の班で、夏にかけて徐々に紫色に変色する特徴を持っています。
秋には紅葉と非常に楽しめる品種です。

御所錦

葉の先端部が橙色で、夏に近くとそれが白色がにかわります。
色合いはイワヒバの中ではかわいい見た目をしているのが特徴でしょう。

泰平冠

イワヒバの中では形が、少々異なり、全体的に丸みを帯びた形をしています。
春に金色の新芽を出し、それが広がり秋には紅葉する特徴をしています。

イワヒバの栽培・育て方

イワヒバの栽培管理はとても簡単な分類です。

寒さや暑さに基本的には強く、耐陰性もあるため非常に初心者でも扱いやすい植物と言えます。
しかし栽培管理には気をつけなければならないことがあるので、ポイントをコツを抑えましょう。

イワヒバの育て方情報

分類・形態多年草・山野草・シダ・コケ
草丈・樹高5㎝〜20m
耐寒性強い
耐暑性強い
特性・用途耐寒性・耐暑性・耐陰性・ロックガーデン・盆栽
栽培難易度簡単

栽培スケジュール

植え付け5月〜7月
植え替え5月〜7月
肥料4月〜6月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

イワヒバの栽培管理で気をつける点は、真夏の強い日差しです。
耐寒性、耐暑性があることから、乾燥や多湿には強い植物となります。

しかし直射日光のあたり過ぎは、葉焼けを起こすので避けなければなりません。
室内で育てている場合はレースカーテンで遮光率をあげてください。
耐陰性があるので日陰でも問題ありませんが、丈夫な株にするには日光浴もさせて管理することがポイントです。

また乾燥した季節は葉を丸めて小さくなりますが、冬は−10℃以上であれば冬越しも難なくできます。

水やり

水は比較的必要のない植物ですが、土の表面が乾いていたらあげるとよいでしょう。
冬場はイワヒバは体内の水分を減らして、樹液の濃度を上げ、耐寒性を向上させ冬越しします。
ですので、水を与える必要はありません。

用土

水はけのよい土で、できるだけ清潔のある土を使うことです。
排水性、保水性がよい土を作り、古い土は使わないことです。

使うのであれば、日光浴や天日干しをし、ふるいにかけて不純物を取り除いた土にしましょう。

イワヒバを育てるときのポイント

選び方

株や葉が丈夫そうで、しっかりしているもの選んでください。
病害虫も注意深く見ることです。

植え付け・植え替え

苗を植え付け、植え替える時期は5月〜7月が適期となります。
単独で鉢に植える場合は大きな鉢を使わずに、できるだけ浅い鉢植えを選びましょう。

剪定・切り戻し・収穫

剪定は必要ありませんが、きれいにしたてる必要はあります。
枯れている葉は取り除いて、風通しよく虫の餌とならないようにしましょう。

ふやし方

株分け、挿し芽、胞子による培養方法があります。
株分けは手で分けられますが、胞子培養は水を湿らしたピートモスに胞子をつけ、湿度を保った状態で管理します。

管理の際は乾燥は厳禁です。
また挿し芽は比較的元気そうな親株から葉を切り取り、清潔な土の上に裏返した状態で起きます。

その後培養土を少量かけてあげ、日陰で乾燥しないように管理すると発芽するのです。

気を付けるべき病気・害虫

病気

特にありません。

害虫

ハダニ、アブラムシ、カイガラムシなどといった小さい害虫から、ナメクジ、ダンゴムシ、バッタのような害虫にも気をつけなければなりません。

特に屋外で管理している、日光浴をさせた際に気づかないうちに捕食されているので、必要であれば防虫対策を行いましょう。

殺虫剤・殺菌剤

スミチオンやマラソンの1000倍液を霧吹きやオルトランの粒剤を散布してください。