上品で美しき姿「スパティフィラム」初心者でもできる栽培と育て方を解説

ミズバショウやアンスリウムと同じサトイモ科のスパティフィラムは、白く美しい気品ある姿をしています。

また近年では空気清浄の役割として、サンセベリアに続き高い効果を持ち得ている特徴もあるのです。

花としても楽しめ、空気清浄もあるので、観葉植物としては、部屋に一つ置くだけで大きな存在感となるでしょう。

今回はスパティフィラムの育て方について解説します。

スパティフィラムの基本情報

学名Spathiphyllum
英名Spathiphyllum
その他別名笹団扇
科名サトイモ科
属名スパティフィラム属
原産地中央アメリカ・南アメリカ・東南アジア

スパティフィラムの特徴

白い美しい仏炎苞を咲かせ、黄色の肉穂花序を咲かせるスパティフィラムは、その清き美しきある姿から、煌びやかな花言葉を持ちます。

「清らかな心」や「上品な淑女」とスパティフィラムの姿や色の美しさから由来しています。

またその姿とは別に、エコプラントとしても非常に人気で、空気を浄化する効果を高い性能で持ちます。

大型の品種のスパティフィラムは、花よりも葉が魅力的で、グリーンのインテリアとして、圧巻の美しさも持ち得ているでしょう。

スパティフィラムの種類

熱帯の地域を中心に自生しているスパティフィラムは、世界に30種類ほど存在しており、その中には日本で品種改良されたものをあります。

自生しているものは、熱帯の植物ということもあり、比較的大型のものがありますが、流通しているものは小型のものから中型のものが多く、贈り物として非常に人気が高いです。

スパティフィラム・メリー

日本で改良され、特に多く流通するスパティフィラムです。

白い仏炎苞をもち気品ある姿が、とても美しくインテリアとしてや贈り物としても喜ばれる品種です。

花付きも非常によく、中型のサイズであり存在感のある品種となります。

スパティフィラム・ミニメリー

スパティフィラム・メリーの小型のサイズで、メリーの品種改良の最中に突然変異として生まれました。

スパティフィラム・ドミノ

メリーと同じように白い仏炎苞を咲かせますが、特に注目して欲しいのが、葉に斑が入っているところです。

花としても美しいですが、葉も非常に魅力的な品種となります。

スパティフィラム・フロリバンドゥム

非常に大型のスパティフィラムで、中南米や南米を中心に自生しています。

仏炎苞と花の肉穂花序の大きさは10㎝のものから20㎝ものまであり、仏炎苞の色は緑がかった白色です。

花を楽しむより、葉を楽しむ観葉植物でしょう。

スパティフィラムの栽培・育て方

スパティフィラムは熱帯の森林の湿地に自生している植物です。

ミズバショウやカラーの湿地性と同じように高温多湿の環境を好みます。

そのため極度の乾燥や寒さには弱いので、冬場には注意が必要です。

また耐陰性があり、日陰でも育ちますが、日陰過ぎると花付きが悪くなる欠点もあるので気をつけましょう。

スパティフィラムの育て方情報

分類・形態多年草/観葉植物
草丈・樹高30cm〜80cm
開花の時期5月〜10月
花色仏炎苞:白、 花(肉穂花序):黄
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途常緑性、開花期間が長い、贈り物
栽培難易度やや易しい

栽培スケジュール

植え付け4月〜6月
植え替え4月〜6月
剪定4月〜6月(摘花)
肥料4月〜10月
開花5月〜10月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

直射日光が当たらない、風通しがよい半日陰で管理を行います。

室内ではレースカーテンをし遮光した明るい場所で育てると、葉焼けも起きず、花付きもよいでしょう。

5℃以下になると枯死するので、冬場の温度管理に注意が必要です。

特に就寝時の夜間において、極端に寒くなる場合は避けましょう。

水やり

土の表面が乾いてから水をたっぷりと与えます。特に夏場は水切れを起こしやすいので、乾燥に注意しながら徹底管理です。

また冬場は生長が緩慢なので水やりを夏よりは控えます。

用土

湿地を好むので、水持ちがよい用土がよいですが、根腐れやカビの原因にもなりやすいので、できるだけ、水はけをよくし日頃の水やりを頻度よくしましょう。

肥料

4月から10月の生長期に与えるとよく、開花をさせるために多めに施肥することがおすすめです。緩効性の置き肥を施すと、肥料焼けせずに開花するでしょう。

スパティフィラムを育てるときのポイント

選び方

主にハダニやアブラムシなどの害虫がついていないか見るとよいです。

植え付け・植え替え

植え付け、植え替え共に4月から6月が適期となりますが、根の回りが早いので、1〜2年に一度は植え替えをする必要があります。

根の発育は旺盛で、根詰まりを起こすと、花付きが悪くなるので、水やりをする際にしばしば鉢植えもチェックするとよいです。

剪定

剪定を行う必要はありませんが、花付きをよくするために、摘花をすることがよいです。

開花後、花の肉穂花序が黒くなりはじめたり、仏炎苞が緑色に変色し始めたら摘花をし、次の花を咲かせましょう。

ふやし方

主に株分けによって増やすことが可能です。

増やすのであれば、できるだけ植え替え時に行い、負担を減らしてあげるとよいです。

株元の好みの場所で、ハサミもしくは包丁などで切り分けます。

気を付けるべき病気・害虫

病気

特になし。

害虫

風通しが悪く乾燥が続いた状態が続くと、ハダニやアブラムシ、またカイガラムシが発生しやすくなります。

また屋外ですと、湿り気を好んでダンゴムシやナメクジなどの害虫も発生する恐れがあるので注意しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

シベレリン液剤