美しい青が特徴「ベロニカ」の種類・花言葉と育て方【オックスフォードブルーが有名】

道端に自生していたり、フラワーアレンジメントに使われたりと身近なお花の一つであるベロニカ。
その種類は世界で300ほどあり、日本でも20種類が自生しています。
気品ある澄んだ青が特徴で、種類によって花の形も様々ありますが、道端に多く自生しているように環境に左右されにくく強いことから初心者の方におすすめの種類です。
今回はベロニカの育て方や管理方法、そしてベロニカの主な種類の一つであるオックスフォードブルーについてご紹介します。

ベロニカの基本情報

学名VEronica
英名Speedwell
その他別名瑠璃虎の尾
科名オオバコ科
属名クワガタソウ属(ベロニカ属)
原産地ヨーロッパ・北アジア

ベロニカの特徴

ベロニカは青く細長い稲穂のような花の形をしており、寄せ植えなどでもよく使われ、種類の多さから季節問わず一年中楽しめることができます。
その一方でベロニカの種類の一つである「オックスフォードブルー」は小さく小ぶりの花で地面を這うように成長することが特徴で、春先によく道端で見かけることができます。
一度植えると特に管理を必要とせず増えていくので、一面に咲く様子はまるで青のお花畑のように美しくグラウンドカバーとしてよく利用されます。

ベロニカの花言葉は女性の貞操や忠実、名誉など高潔なイメージですが、その由来は聖女ベロニカがキリストの汗をぬぐったというエピソードから来ていると言われています。

ベロニカの種類

ベロニカは種類が多いことが特徴ですが、種類によって花の形も特徴も様々あります。

細く長いロンギフォリア種

まっすぐ背丈が高く稲穂の様な形をしています。
初夏から秋にかけて開花し、青・紫・ピンク・白の色があります。
耐寒性は強いですが耐暑性は弱いので、高温多湿の環境では注意して管理が必要です。
ブルースカイウォーカーやシャーロッテなどの種類があります。

ゲンチアノイデス種

長く伸びた花茎の先に淡い青色の花弁に紺色のラインが入った小ぶりの花を下から順に咲かせます。
晩春から夏にかけて開花し耐寒性や耐暑性に強いのため育てやすいのが特徴です。
白い花に淡い青の筋が入るラモナやパリダなどの種類があります。

インカナ種

背丈が高く青か紫色の花が稲穂のように咲くことと、茎や葉が白い毛で覆われているのが特徴です。
夏から秋にかけて開花し、耐暑性に弱く管理が必要です。
深い青色の花を咲かせるシルバーシーや淡い青や紫の花を咲かせるピュアシルバーの種類があります。

ペドゥンクラリス種

背丈が低く地面を這うように茎を伸ばし、青く小ぶりな花を咲かせます。
秋から冬にかけて葉が赤く紅葉することも特徴です。
春から晩春にかけて花を咲かせます。
種類としてはオックスフォードブルーやホワイトウォーターなどがありますが、花が一面咲き誇る様子は青い湖面に例えられるほど美しく、雑草予防としてグラウンドカバーとしてや花壇の境界を縁取るために植えられます。
また耐寒性や耐暑性に強く丈夫で育てやすい植物です。

ベロニカの栽培・育て方

様々な種類があり特徴もそれぞれにありますが、基本的には環境への対応性もあり管理も簡単なことから育てやすいお花です。
地植えでも鉢でも育てることができますが、地植えの場合はほとんど水やりを必要としません。
特にオックスフォードブルーは一度植えると勝手に増えていく管理しやすいお花です。

ベロニカの育て方情報

分類・形態草花・多年草
草丈・樹高5~100㎝
開花の時期4月~11月
花色蒼・紫・ピンク・白
耐寒性強い
耐暑性強い
特性・用途落葉性~常緑性・開花期が長く、耐寒性が強い
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け3月~4月・9月~11月
植え替え3月~4月・9月~11月
肥料4月~7月・9月~11月
開花4月~7月・9月~11月
収穫4月~7月・9月~11月

栽培に必要な準備・環境

日当たりがよく涼しい環境であれば元気に育ってくれます。
品種によっては暑さに弱いものもありますので、そのときは明るめの日蔭などが理想です。

日当たり・置き場所

日当たりのよい場所、もしくは明るい日陰が理想。
日当たりがいいほど開花する花の数も多くなります。

水やり

乾燥した環境を好むので、地植えではさほど水やりは必要としませんが、鉢植えなどは基本土が乾いたらたっぷりの水をあげるようにしましょう。

肥料

主に花が咲き始める前の春や秋の年に2回肥料をあげましょう。
春は肥料の量によっては成長しすぎてしまうので、液体肥料を控えめにあげましょう。
秋は根の周りに緩効性肥料を置き肥しましょう。

用土

水はけのよい用土を好みます。
市販の花の培養土に腐葉土を混ぜるか、赤玉土7に腐葉土3などの一般的な配合土を用意しましょう。

ベロニカを育てるときのポイント

育てやすく管理がしやすい種類ではありますが、しっかりポイントを押さえて育てることでたくさんのお花を咲かせてくれます。

選び方

苗の場合は全体的にしっかりしており、葉の色がキレイで虫がついていないものを選びましょう。

種まき

秋に咲くベロニカは4月~5月、春に咲くベロニカは9月~10月に種まきをします。
芽が出てきて葉っぱが4~6枚ほどになったら植え替えをしましょう。

植え付け・植え替え

秋に咲くベロニカは3月~4月、春に咲くベロニカは9月~11月に植え付けをしましょう。
しっかり根付くまでは乾燥に注意をし、水は多めにあげましょう。
ただベロニカは湿度に弱いため土は水はけのよいものにして蒸れない様に注意が必要です。

植え替えに関しては、成長がとても速いので鉢で育てる場合は毎年葉っぱを剪定しながら植え替えをしましょう。

増やし方

ベロニカは株分け、さし芽で増やすことができます。
株分けは植え替え時期に一緒に行いましょう。
さし芽は6月か9月~10月頃に、5~10㎝くらいの元気な茎を切取り土にぐらぐらしないようそっと差します。
オックスフォードブルーはさし芽の成功率が高いのでぜひ挑戦してみてください。

気を付けるべき病気・害虫

アブラムシがつきやすいので、特に花が咲く前の成長中は葉の裏をよく観察して早めに駆除しましょう。

殺虫剤・殺菌剤

市販のスプレータイプのアブラムシ殺虫剤がおすすめです。