
金のなる木は、ベンケイソウ科、クッスラ属の南アフリカ原産の多肉植物です。
「幸運を招く」という花言葉がつけられれ、幸運や金運アップの願いを込めて、育てている人も多いです。
ぷっくりとした葉がかわいらしく、お手入れも少なく丈夫なので初心者にもおすすです。
今回は、そんな金のなる木の育て方とコツをご紹介します!
金のなる木の基本情報
学名 | Crassula ovata |
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英名 | Crassula portulacea・Jade plant・ Lucky plant・ Money plant |
その他別名 | 花月・金成草・クラッスラ・フチベニベンケイソウ |
科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | クラッスラ属 |
原産地 | 南アフリカ |
金のなる木の特徴
金のなる木の名前の由来
金のなる木は、昭和頃に日本へ入ってきたと考えられています。
その名前の由来は、ある農家がこの植物を売るために、新芽がまだ小さいときに穴の開いた小銭を通したことからはじまりました。
生長したものは小銭が枝に挟まり、まるで木にお金がなっているように見えたため、このような名前が付けられました。
その他、葉の形が小判にも見えることからこの名が付いたともいわれています。
金のなる木に五円玉を通す方法
現在でも、金のなる木に五円玉を通して運気アップを願う人もいます。
五円玉を通す方法は簡単です。
新芽がまだ五円玉の穴よりも小さい内に通します、生長する際に穴をとおり、葉をひろげます。
こうすると、葉が開いた時に五円玉が抜けなくなります。
金のなる木は、盆栽風に仕立てる事もできます。
盆栽仕立てにすると多肉植物なのに、和の雰囲気にぴったりです!
金のなる木の種類
金のなる木は、緑一色のものの他、白い班入りのもの、赤い班入りのもの、赤く紅葉するものもあります。
白っぽい緑にピンクがかった淵のものや、葉がくるっとなるものなどもあります。
金のなる木という名前の他にも、花月という名前で売られている場合もあります。
金のなる木・花月
葉が濃い緑一色の品種です。
金のなる木・花月錦
白い班やうすい黄色の班がはいる品種です。
金のなる木・黄金花月(姫黄金花月)
黄色っぽい班が入り、淵がピンクになる品種です。
金のなる木・桜花月
濃いめのピンクの花を咲かせる品種です。
葉の淵から赤からピンクに紅葉します。
花が咲きやすい品種です。
金のなる木・艶姿の光
葉にクリーム色の班がはいる品種です。
葉の淵がピンクになります。
ゴーラム(宇宙の木)
金のなる木の仲間です。
葉の形が棒状で、面白い形をしています。
金のなる木の栽培・育て方
金のなる木はあまりお世話をせずに放っておいても、丈夫に育ちます。
ぷっくりとした葉や茎に水をためておけるので、乾きには強いですが湿気に弱いために根腐れしないように水やりの頻度には木をつけましょう。
もし、葉が落ちるようなことが続く場合、日当たりが不十分だったり、水のやりすぎで根腐れを起こしている可能性もあります。
水やりには十分注意して育ててください。
金のなる木の育て方情報
分類・形態 | 多肉植物・観葉植物・多年草 |
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草丈・樹高 | 15cm~2m |
開花の時期 | 11月から2月 |
花色 | 白・ピンク |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 観賞用・常緑性・初心者でも育てやすい |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 3月から6月・9月から10月 |
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植え替え | 3月から6月・9月から10月 |
剪定 | 4月から10月 |
肥料 | 4月から10月 |
開花 | 11月から2月 |
栽培に必要な準備・環境
それでは、金のなる木を育てるのに最適な環境をご紹介します。
日当たり・置き場所
日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。
室内で育てる場合は、窓際などお日様がたくさんあたる場所に置いてください。
冬場5度以下になる場合は、家の中で育てましょう。
水やり
春から夏
土がよく乾き、鉢を持ったときに軽くなったら1日か2日待ってから、鉢の底から流れ出るまでたっぷりと水をあげましょう。
秋
週に1回くらいで大丈夫です。
冬
2週間に2回くらいにしましょう。
1m前後かそれ以上の大きなものは、7月から9月に水をひかえることで冬に花を咲かせやすくします。
上手くいけば、冬に花を咲かせられるかもしれません!
肥料
金のなる木はあまり多くの肥料を必要としませんが、春と秋に1ヶ月に1回、緩効性の肥料をあげてもよいでしょう。
夏と冬は肥料をあげなくて構いません。
用土
サボテンや多肉植物用の培養土を使ってください。
自分で配合する場合は、川砂、赤玉土、腐葉土を4:4:2程度の割合で混ぜましょう。
温度
気温が5度以下になる冬場は家の中で育てましょう。
金のなる木を育てるときのポイント
次に、育てるときのポイントを見てみましょう。
植え替え
2年から3年に1回は植え替えをしましょう。
植え替えに適した時期は、春(3月から6月)か秋(9月から10月)です。
古い鉢から取り出し、傷んでいる根があればきりましょう。
根の周りをもみながら古い土を落としてください。
ひとまわり大きな鉢に植え替えて、日陰で1週間くらい落ち着かせます。
剪定・切り戻し
剪定に適した時期は4月から10月頃です。
大きくなりすぎたら、形を整えるためにも剪定をしましょう。
混み合っている部分を切り、風通しもよくしましょう。
切った枝は挿し木にして増やせます。
ふやし方(挿し木 , 葉挿し)
金のなる木は、挿し木や葉挿しで増やすことができます。
挿し木は、土に挿す下のほうの葉を取ります。
切り口を3日から4日ほど日陰で乾かしてから清潔な土に挿します。
1ヶ月ほどで発根します。
葉挿しは、なるべく大きめの葉を選び、取ったら3日から4日日陰で乾かします。
切り口(茎についていた方)がほんの少しだけ埋まるように川砂などに挿します。
寝かせるようにして土の上に置き、切り口にごく薄く土をかけるようなかたちでも大丈夫です。
2日から3日に一度、霧吹きで水をスプレーします。約1か月ほどで発根します。
気を付けるべき病気・害虫
害虫はほとんどつきませんが、まれにカイガラムシやアブラムシが発生する事があります。
また、屋外で育てているとまれにコガネムシの幼虫や根切り虫などが土の中の根を食べてしまうこともあります。
カイガラムシやアブラムシは葉の裏に葉水をする事が防ぐことができます。
あまり水やりがいらない植物ですが、葉水はしてあげるとよいでしょう。
殺虫剤・殺菌剤
カイガラムシやアブラムシは牛乳スプレーで対処するか、歯ブラシでこすって落とします。
コガネムシや根切り虫の被害にあったら、植え替えをします。
鉢から抜いて古い土を落とします。
根を水でキレイに洗い害虫を洗い流します。
2日から3日乾かしてから、新しい土に植え替えましょう。
土の中に幼虫がいる可能性があるので、土も処分しましょう。