グランドカバーに最適!セダムの特徴と育て方・寄せ植え方法【増えすぎに注意】

ぷっくりとした見た目と感触が魅力的なセダム。

多肉植物の代表格でもあるセダムは、日本をはじめ世界の北半球のあちこちに生育しています。
日本では寒い地方には寒地型のセダムが、暖かい地方には暖地型のセダムが分布していて耐寒性や耐暑性も品種によって様々です。

生育が旺盛で少ない土でも育つことのできるセダムは、グランドカバーだけではなく屋上の緑化植物としてや寄せ植え、リースなど色々なアレンジ方法があります。

セダムの基本情報

学名Sedum
英名Sedum
その他別名マンネングサ(万年草)
科名ベンケイソウ科
属名マンネングサ属
原産地北半球

セダムの特徴

セダムの花言葉

セダムの花言葉にはとてもロマンチックなものが多くついています。

「枯れることのない愛」は生育が旺盛で育ちやすいセダムの特徴をあらわしています。
「私を想ってください」という花言葉は、手を掛けることなく育てられることの多いセダムをたまにはかまってほしいという願いからつけられたものでしょう。

「静寂」は気が付かない間に増えていくようなセダムの印象から、「星の輝き」はセダムの小さく可憐な花が星のようなシンメトリーな形をしていることからつけられました。

セダムの活用方法

セダムには色々な活用方法がありますが、ガーデニング好きにはリースとしてのアレンジや寄せ植えが人気です。
リースとしてセダムを植える場合は、リース型の鉢やハンギングバスケットにセダムを植えていきます。

セダムは垂れ下がったりしだれたりしない品種を選んだ方が見栄えがよくなります。
緑色の印象が強いセダムですが、同じ緑色でも多種多様な色があるので花の色ではなく葉のグラデーションなどをイメージして植え付けましょう。

リースの表面は土がむき出しにならないように、ミズゴケやワラなどでカバーすると見た目が美しくなります。

寄せ植えはリースと異なり、上に茂るタイプや鉢のふちからしだれるようなタイプなど色々な品種を選んで植えると豪華な印象を与えてくれます。

リースも寄せ植えも、スペースを作らないようにセダムを密集して植えるほうがセダムらしさが生かされます。
制作した当日は直射日光に当てないようにしましょう。

セダムの種類

世界には400種類のセダムの品種があり、日本でも30種類が確認されています。
品種によって様々な形があるセダム。

色々なセダムの品種を寄せ植えにするのも人気です。
耐寒性や耐暑性も品種によって異なるため、たくさんの品種の中から育てる環境に合うものを選びましょう。
代表的な品種をご紹介します。

虹の玉

葉が紅葉するのが特徴で、根元は緑色で先端は赤いグラデーションが楽しめます。
春に黄色い花を咲かせ、耐寒性と耐暑性が強いので初心者にも育てやすい品種です。

ゴールデンカーペット

這って増えていくタイプの品種で、生育が旺盛でグランドカバーにも向いています。
葉が紅葉するのが魅力のひとつです。

玉すだれ

淡い緑色の肉厚の葉を垂れ下がるようにつける品種です。
ハンギングバスケットや石垣などに向いている品種です。

グリーンネックレス

しだれるように茂るセダムの中でも、丸い球のような葉を連ならせる印象的な品種です。
耐寒性が弱いので室内の吊り鉢などで育てましょう。

ミセバヤ

日本原産のセダムの品種でしだれるように増えるのが特徴です。
落葉性で、秋に濃いピンク色の花をかたまって咲かせます。

セダムの栽培・育て方

夏場の高温と過湿には弱いセダムですが、日本に自生していることもあり初心者でも育てやすい多肉植物です。

乾燥に強く、少ない用土でも育つことができるのでグランドカバーや緑化植物としてもぴったりなセダムの育て方を詳しくご紹介します。

セダムの育て方情報

分類・形態多肉植物・グランドカバー
草丈・樹高5cm~50cm
開花の時期2月~10月
花色白・黄色・ピンク・オレンジ・赤
耐寒性品種により異なる
耐暑性品種により異なる
特性・用途庭植え・寄せ植え・鉢植え・グランドカバー
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け3月~5月・9月~11月
植え替え3月~5月・9月~11月
肥料3月~5月・9月~10月
開花2月~10月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。
過湿には弱いので、植木鉢の場合は梅雨の時期は軒下などに移動して乾き気味に栽培します。

直射日光にも強いセダムですが、葉焼けを防ぐために真夏は半日かげの場所に移動します。
室内で栽培する場合は、カーテン越しの光などが当たる場所に置きましょう。

水やり

鉢植えの場合は、土の表面がしっかり乾いたら与えましょう。
庭植えの場合は、特に与える必要はありません。
夏と冬は特に乾き気味に管理しましょう。

肥料

生育期である春と秋に、緩効性の化成肥料か液肥を与えましょう。
セダムを含む多肉植物は、肥料が少なくても育つことができるので常に控えめに与えるように心がけましょう。

用土

水はけの良い土を好むので、多肉植物専用の用土を使いましょう。

温度

外の気温が氷点下になるような地域では植木鉢で育てましょう。
寒地用の品種や落葉性の品種であれば、庭植えでも問題ありません。

セダムを育てるときのポイント

選び方

密集するタイプのセダムは、そっと株をかきわけて内部が蒸れて傷んでいないかを確認して選びましょう。
這うタイプやしだれるタイプなど様々な品種があるので、目的にあう品種を選びます。

植え付け・植え替え

セダムを庭に植え付ける場合は、水はけをよくするために腐葉土などを混ぜ込んでおきましょう。
鉢植えで育てている場合は、数年に一度の目安で植え替えを行います。

生育期である春か秋に行いましょう。

ふやし方

株分けや挿し芽で増やすことができます。
株分けは、苗が大きく育ったものを春か秋にざっくりわけて株分けします。

挿し芽の場合は自然に落ちて根付く場合もあります。

場所を変えて増やす場合は、カットした芽を赤玉土や挿し木用の土に挿して根が出るのを待ちましょう。

切り戻し

生育が旺盛なセダムは、密集してきたり垂れ下がりすぎたりすることがあるので春か秋に適度に切り戻しをしましょう。
また、冬と夏は休眠期なので成長はしませんが枯れた茎などをカットして風通しを良くしておきましょう。

気を付けるべき病気・害虫

病気

特にありません。

害虫

カイガラムシは病気を媒介することもあるので、見つけ次第ブラシなどで排除しましょう。
アブラムシやハダニがついた場合は、市販のスプレー剤などで対処します。

殺虫剤・殺菌剤

害虫対策にはスミチオン乳剤かベニカ系のスプレー剤を使いましょう。