
ラディッシュは小さいカブのようですが大根の仲間である植物です。
サラダやマリネなどに添えられて見た目も鮮やかで、ピリッとする辛味は料理のアクセントになります。
日本語名ではハツカダイコンと言うだけあって、植え付けから収穫までが早く場所も取らないので、家庭菜園初心者の方が育てるのにおすすめです。
今回はそんなラディッシュの育て方やポイントなどを紹介します。
ラディッシュの基本情報
学名 | Raphanus sativus Var.radicula |
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英名 | Radish |
その他別名 | ハツカダイコン |
科名 | アブラナ科 |
属名 | ダイコン属 |
原産地 | ヨーロッパ |
ラディッシュの特徴
ラディッシュは2~4㎝の小ぶりの球体で形はカブに似ていますが、葉っぱは大根と同じような形をしています。
別名ハツカダイコンという名前もありますが、現在は品種や季節などによって収穫まで1~2ヵ月を要するものが多いです。
色は赤だけでなく、白いものや形も長丸型なども種類もあります。
ラディッシュの歴史は意外と古く、ローマ帝国時代や古代エジプト時代でも食べれていたという記録もあります。
日本には明治時代頃やってきて、品種改良がおこなわれてきました。
ラディッシュは実にはビタミンCがたっぷり含まれており、更に葉っぱにはβ-カロテンがたっぷり含まれていて余すことなく全部食べれれる食材です。
また低カロリーのためダイエット食材にもむいています。
ラディッシュの種類
ラディッシュは様々な種類があり、栽培期間や形なども異なります。
ビットリア
赤くまるまるとした実が特徴の種類です。
ラディッシュは実割れしやすいという特徴がありますが、この品種は実割れが少なく育てやすい品種になります。
スマッシュ
夏まきに向いている品種で、暑さにも強くきれいな丸い形に育ちます。
レッドチャイム
濃い赤が特徴の種類で、実割れがしにくく人気のある種類です。
雪小町
実が大きめで長さ10㎝、太さ1㎝程度の大きさに育ちます。
雪のように白く、味もやわらかくみずみずしいためサラダなどにむいている種類です。
ラディッシュの栽培・育て方
小さく、栽培期間も短いので初心者の方にも挑戦しやすい野菜ですが、虫が付きやすく、成長しすぎると実割れをおこしやすいなど注意する点がいくつかあります。
まずはプランターなどで育ててみることをおすすめします。
ラディッシュの育て方情報
分類・形態 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 20~30㎝ |
開花の時期 | 4月~6月・10月~12月 |
花色 | 白・薄桃色・赤・紫・黄・黒 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 初心者でも育てやすい |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 3月~5月・9月~10月 |
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開花 | 4月~5月・10月~12月 |
収穫 | 4月~5月・10月~12月 |
栽培に必要な準備・環境
栽培期間が短いので土壌の準備や日当たりなど準備をしっかりおこないましょう。
日当たり・置き場所
日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。
水やり
植え付けをしてから芽がでるまでは水を切らさない様、土が乾いたらその都度水をしっかりあげましょう。
肥料
肥糧は窒素やリン酸・カリなどバランスのとれたものが適しています。
ボカシ肥や市販の野菜用の肥料などを元肥料として最初に土に混ぜ込んで準備をしましょう。
あまり与えすぎると虫がつきやすくなるので追肥は必要ありません。
用土
植え付けの時期より前に準備をして土を落ちつかせておきましょう。
種まきの3週間前に堆肥を混ぜ込み、2週間前に石灰を入れて耕しておきましょう。
ラディッシュを育てるときのポイント
ラディッシュは、連作障害を避けるために1度収穫をしたら土を変えるか、別の物を植えるかなど2~3年はあけるようにしましょう。
植え付け
土に一直線に浅い溝をつくりまき溝をつくります。
そこに種を一本線のように巻いていく条まきにして種をまきます。
その上から軽く覆土をしてそっと押えた後に水をたっぷりあげましょう。
虫が付きやすいので、防虫ネットなどをかけるとよいでしょう。
剪定
本葉が出てから2回間引きが必要になります。
最初に出てくる葉っぱは本葉ではなくその後にでてくる少しぎざぎざした葉が本葉です。
1回目は本葉が1枚出た所で、大きすぎるものや小さすぎるものを間引いて株と株の間が5㎝程度開くようにしましょう。
2回目は本葉が2~3枚出た所でもう一度同様に間引きをします。
収穫
土からラディッシュの肩が出てきて、大きさが約2~3㎝ほどになったら収穫しましょう。
葉と実の付け根からまとめてもって引き抜きます。
育ち過ぎたり水やりが少なかったりすると、実割れしてしまうので収穫時期を逃さず早めに収穫することが大切です。
気を付けるべき病気・害虫
白さび病
葉の表面や茎に乳白色の腫れた斑点ができます。
株が弱ったり低温で雨が多い時期に増えやすく、一度できると伝染します。
予防には水はけの良い環境と肥料のあげ過ぎに注意しましょう。
苗立枯病
地ぎわの茎から腐敗して細くなり枯死します。
水はけの良い環境を整え、芽がでたばかりの時は加湿に注意しましょう。
また続けて同じ場所で連作すると発生しやすくなります。
カブラハバチ
黒く1~2㎝ほどの幼虫で大量に発生すると葉を食べつくします。
見つけ次第駆除しましょう。
ダイコンハムシ
黒く1㎝以下の小さい幼虫で葉や茎を食べます。
見つけ次第駆除しますが、小さく触るとすぐ落ちるため捕まえるのは難しいです。
殺虫剤・殺菌剤
灰さび病には石灰をまくことも有効です。
その他虫や病気に合わせたスプレータイプの薬剤を使用しましょう。
脂肪酸グリセリドやダイアジノンなどがおすすめです。