
バーベナは桜ににた小さい花が集まり笠のような形をしており、その姿から別名美女桜とも呼ばれています。
毎年元気にたくさんの花を咲かせ、暑さや寒さにも強いことからグランドカバーとしても人気があり、よく目にする機会の多いお花です。
そんなバーベナですが、宿根草と一年草の種類がありそれぞれで育て方が異なることなります。
今回はバーベナの育て方として宿根草と一年草の特徴も一緒にご紹介します。
バーベナの基本情報
学名 | Verbena |
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英名 | Verbena・Vervain |
その他別名 | 美女桜(ビジョザクラ) |
科名 | クマツヅラ科 |
属名 | クマツヅラ属 |
原産地 | 北・南アメリカ |
バーベナの特徴
バーベナは、小さな花がたくさん集まって咲く様子から人々の結びつきのシンボルとされ、「一致団結」「家族の和合」の花言葉が付けられたといわれています。
また昔より宗教や魔法と結びつきのある花とされ、学名はヘブライ語で「よい植物」を意味する「herbabona」が語源とされています。
古代ケルトでは「魔女の薬草」として魔術や薬草として使われたり、キリスト教ではイエスが十字架にかけられた時にゴルダの丘に咲いたことから、中世の教会では聖水をかける時にバーベラが使われていたといわれています。
バーベナの種類
バーベナは、暑さに弱い一年草と暑さや寒さに強い宿根草の品種があります。
一年草
耐暑性や耐寒性が弱いため、気温によって場所を移動することができる鉢植えで育てるのにむいています。
植え付けしてから花を咲かせた後に枯れてしまいます。
過ごしやすい春や秋は外やベランダに置き、夏や冬などの季節は直射日光の当たらない比較的明るい室内で管理しましょう。
宿根草
耐暑性や耐寒性に比較的強く、環境の変化に対応できるため、鉢植えや庭植えの両方に適しています。
生命力が高く一度花が枯れてもその次の年も花を咲かせ、毎年たくさんの花を咲かせてくれます。
日当たりがよく風通しのいい場所であれば、それほど手をかけずに元気に毎年花を咲かせてくれます。
バーベナの代表的な品種
バーベナ・テネラ
宿根草の複葉品種で、テネラという名前で流通しています。
細かく羽状に切り込みをもつ葉を特徴とし、這うように伸びて茎の節々が地面につくと茎より根がのびて成長します。
タピアン
宿根草の複葉品種で、繊細な葉と上品に咲く小さい花が美しいことが特徴です。
寄せ植えにも適しており、温地では霜よけしなくても冬越することができます。
ピンク・パフェ
宿根草で花の色に特徴があり、花弁の外側がピンクで、内側が赤色の輪を描いたように咲くことが特徴です。
見た目の華やかさと横に這うように広がることからコンテナやスタンド鉢植えに向いています。
バーベナ・ボナリエンシス
宿根草で和名サンジャクバーベナとも呼ばれ、草丈が1m以上にもなる大型種です。
耐寒性耐候性ともにとても強く道端などでもみることができます。
バーベナの栽培・育て方
育てやすく、可愛らしい花を長く楽しむことができるため、初心者の方におすすめしたいお花のひとつです。
宿根草であれば庭植えでも比較的簡単に育てられ、花壇がまるで花のカーペットのように花一面になる様子は圧巻です。
日当たりがよく風通しのいい場所を準備して、しっかり根付けばさほど手をかけることなく育ってくれるのでぜひ挑戦してみてください。
バーベナの育て方情報
分類・形態 | 草花・一年草・多年草 |
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草丈・樹高 | 20~150㎝ |
開花の時期 | 5月中旬から11月中旬 |
花色 | 白・赤・ピンク・紫・複色 |
耐寒性 | 弱い~やや弱い(品種による) |
耐暑性 | 弱い~やや弱い(品種による) |
特性・用途 | 開花期が長い |
栽培難易度 | やさしい |
栽培スケジュール
植え付け | 4月~5月 |
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肥料 | 4月~10月 |
開花 | 5月~11月 |
収穫 | 5月~11月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
日当たりがよく風通しのいい場所に植えましょう。
水やり
鉢植えの場合は、土が乾いた時点で鉢底からあふれるくらいのたっぷりの水をあげましょう。
庭植えの場合は、根付いてからは水やりの必要はありません。
肥料
鉢植えの場合は、元肥として緩効性化成肥料を用土に混ぜます。
庭植えの場合は1㎡当たり100gの化成肥料を混ぜてから植え付けをします。
バーベナは花の時期が長いので肥料をは定期的に必要です。
花が咲いている時期に置き肥するか、月に2回程度液体肥料をあげましょう。
用土
特に土質は選びませんが、乾燥には強い反面多湿を嫌うので水はけのよい土がよいです。
鉢で栽培する場合は赤玉土と腐葉土とバーミキュライトを混ぜて元肥を混ぜてあげましょう。
バーベナを育てるときのポイント
選び方
茎の節間の間隔が狭くしっかりしており、葉の色が濃い虫食いのない元気な苗を選びましょう。
種まき
一年草のバーベナは種から育てることができます。
植え付け前に一晩水につけて、種のまわりについている発芽抑制物質を洗い流してから種まきをしましょう。
種が小さいためガーゼなどにくるんで水につけてください。
植え付け前に土にたっぷり水をあげてから、種をまき土を優しく被せたらそのまま1日おいて、次の日に水をたっぷりあげましょう。
植え付け・植え替え
苗の場合は株の間隔を20㎝~25㎝ほどあけて植え付けます。
庭植えの場合はその後植え替えは必要ありません。
鉢の場合は1年に1度株がこみあってきたら、夏に切り戻しをしてからわき芽が伸び始めた頃、根をほぐして植え替えをしましょう。
剪定
初夏から晩秋まで長く花が咲くため、開花中は枯れた花を摘む花がらつみをこまめにおこないましょう。
摘んだあとからまた新しい花がどんどん咲きます。
ふやしかた
さし芽
春~初夏、または秋にしっかりした茎を2~3節くらい切り、赤玉土やパーライトにさし芽します。
気を付けるべき病気・害虫
病気
うどんこ病
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春と秋に、茎や葉が白い粉をかぶったような症状がでるうどんこ病ですが、株が蒸れると発生しやすくなるので水はけのよい環境でそだてましょう。
害虫
オンシツコナジラミ・ハダニに注意しましょう。
高温乾燥時に発生しやすく、葉がかさかさになるのが特徴です。
殺虫剤・殺菌剤
うどんこ病は日当たりのよく風通しのいい場所におくことが予防になります。
また重曹スプレーを希釈したものや食酢を希釈したものを散布することも有効です。
その他うどんこ病専用の農薬を使用しましょう。