ゴムの木の育て方|増やし方や栽培管理について

さまざまな場所で、インテリアがおしゃれになる人気の観葉植物「ゴムの木」は、栽培管理が簡単なことだけではなく、増やし方についても非常にシンプルで簡単なことから、初心者でもできる観葉植物です。

今回はゴムの木の育て方に踏まえ、増やし方についても解説します。

ゴムの木 の基本情報

学名Ficus
英名Ficus
科名クワ科
属名フィカス属
原産地熱帯アフリカ・インド・東南アジア諸国

ゴムの木の特徴

緩やかなカーブを描く樹形をしたものや、大きな葉を広げるもの、厚みのある葉を展開させるゴムの木はインテリアでは非常に人気であり、住宅やカフェ、オフィスでよく目にします。

また栽培の管理が非常に簡単な観葉植物なので、初心者の方でも枯らさずに育てることができるのです。

ゴムの木は挿し木や取り木などといった増やし方が可能で、初心者の方でも簡単に増やすことができる魅力的な観葉植物でもあります。

ちょっとしたコツやポイントを抑えるだけで、簡単に増やせ、栽培管理が楽しくなるでしょう。

ゴムの木の種類

フィカスの種類は800種ほど世界に分布し、観葉植物でおなじみの種類が多いでしょう。

フィカスと付く名前のものはみな、イチヂクの仲間でもあります。

フィカス・ミクロカルパ(ガジュマル)

日本でも沖縄や尖閣諸島に自生している観葉植物で、人気のあるあのガジュマルです。

独特の樹形が最大の魅力であり、丈夫な樹木となります。

フィカス・ベンジャミナ(ベンジャミン)

ベンジャミンの名前で親しまれている樹木で、艶のある光沢の細かい葉を持ち、細く柔らかい幹のため三つ編みにして樹形を変えたものが出回っています。

刈り込みに強く、管理も簡単な種類でしょう。

フィカス・リラータ(カシワバゴムノキ)

観葉植物のゴムノキとして出回っている品種です。

非常に人気で、海外ではこのタイプフィカスが人気でしょう。

葉の形が柏の葉に似ていることからこの名前がついており、分厚く葉に特徴ある品種です。

フィカス・プミラ(プミラ)

プミラの名前で出回っている常緑低木の品種です。

葉に斑が入っており、横に伸びるつる性のかわいい見た目をしています。

自生地では通常岩や木に這い登り、生長していくのです。

ゴムの木 の栽培・育て方

室内のインテリアとして、非常に人気のある樹木です。

耐寒性が弱く、耐陰性があることから、室内で管理することがおすすめです。

非常に丈夫な樹木で栽培が簡単ですが、管理が悪いと葉を落とす原因となるので、しっかりとしたケアも必要となります。

ゴムの木 の育て方情報

分類・形態小高木・高木/観葉植物/常緑高木
草丈・樹高50cm〜150cm(通常は10m)
花色
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途常緑性
栽培難易度易しい

栽培スケジュール

植え付け3月〜6月、9月
植え替え3月〜6月、9月
剪定5月〜10月
肥料5月〜10月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

午前中のみ直射日光を与え、それ以外は明るい半日陰で管理しましょう。

インテリアとして設置するのであれば、窓側がよく、小さい株の場合は、できるだけ床から離して管理することがおすすめとなります。

気温が下がると葉を落とすので、できるだけ暖かく、冬場の夜も暖かい場所で管理することがよいです。

水やり

高温多湿を好むので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。

休眠期は乾燥気味で水やりを控えます。

用土

湿った環境がよいですが、根腐れを避けるために、水はけはよくしましょう。

肥料

活動が緩やかな時期の冬場は避けます。比較的有機質の用土を使用していれば、肥料は必要ありません。

しかし生長を早くさせるのであれば、生長期の春〜秋に液肥料を10日に1度施すとよいでしょう。

ゴムの木を育てるときのポイント

選び方

害虫に注意しながら、樹形の美しい株を選びましょう。

ハダニやアブラムシなどがついている場合があるので、葉の裏もよくみながら念入りにチェックし、緩やかに伸びる幹の形や色を自分の好みやインテリアのスタイルに会うものをピックアップすることです。

植え付け・植え替え

比較的暖かく、湿度が高めの6月に行います。

生長期であるため、根の傷は多少でしたらすぐに回復します。

しかし、根周りが早いので、1年に一度はチェックしつつ、植え替えを随時行うとよいでしょう。

ゴムの木の育て方と植え替え方法とコツを【写真付きで解説】

剪定・切り戻し・収穫

風通しが悪いと害虫が発生しやすくなるので、できるだけ葉が込み合わないようにします。

生長期の5月〜10月が適期となり、余計な葉を切りとります。

また、フィカス類は乳白色の樹液で、触るとかぶれる恐れがあるので、防具も完備しつつ注意しながら行いましょう。

ふやし方

挿し木:挿し木による増やし方が可能です。伸びている枝または幹を2〜3節目でカットし乾燥させ、水はけのよい土に挿します。

取り木:主に6月から9月の時期に取り木による増やし方が可能です。

  1. 葉がついた箇所の下部の節に3〜5cmほど長さで帯状に2m以下の深さで皮を剥ぎます
  2. 露出した幹に水にたっぷりと浸したミズゴケをあて、ビニールでカバーします
  3. 幹の上下に2本の紐でくくりつけます。この際、幹の上部の紐はキツく結びますが、幹の下部の紐は少し緩めに結ぶことがポイントです
  4. ミズゴケが乾かないように、水が浸透するようにビニールに穴をあけ、日陰で管理します
  5. 2ヶ月ほど経つと根が出ているので、根の下部から切り離し、切り取った株は水はけのよい土に植え、半日陰で管理します

気を付けるべき病気・害虫

病気

うどんこ病:カビのような白い斑点模様がつきます。

光合成の阻害となり、生育不良を起こし、また菌が栄養を吸収するので見つけ次第歯ブラシや布で除去します。

害虫

ハダニ・アブラムシ:風通しが悪く、乾燥した状態だと発生しやすいです。

日頃の葉水を行い、ホコリを拭き取りがてら、一緒に葉をきれいにしてあげましょう。

殺虫剤・殺菌剤

できるだけ、殺虫剤は使わずに、こまめな葉水や週に1回程度の葉の掃除を行いましょう。

発生してしまった場合は、歯ブラシや布巾などで除去します。