モリンガとは
奇跡の木と呼ばれるモリンガの木をご存じですか?
北インドを原産地をする木ですが、エコプランツの一つであり、なんと二酸化炭素の吸収率が一般の植物の20倍とも言われています。
効果はそれ以外にもモリンガの木や葉、実までも食べることができその栄養価の高さからスーパーフードとも呼ばれるまさに奇跡の木です。
モリンガは熱帯・亜熱帯地方で自生するため日本では沖縄などの温かい地域やビニールハウスで栽培されていますが、屋内で鉢植えで育てることで早くて2年ほどで細長い莢が収穫できます。
そんな育てても食べても効果たっぷりのモリンガの木の特徴や育て方についてご紹介します。
モリンガの基本情報
学名 | Moringa oleifera |
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英名 | giant crape-myrtle |
その他別名 | ワサビノキ Miracle Tree |
科名 | ワサビノキ科 |
属名 | モリンガ属 |
原産地 | 北インド |
モリンガの木の特徴
モリンガは別名「奇跡の木」「生命の木」と呼ばれる熱帯・亜熱帯地方に自生する樹木です。
成長がとても速いことが特徴で、通常の樹木が10年程度で成木になるのに対して2年ほどで成木になります。
モリンガの葉や茎、実まであますことなく利用することができ、栄養が豊富なことからスーパーフードの一種としても広く知られています。
栄養価としては、必須アミノ酸が全て含まれており、ミネラルやビタミンC、タンパク質、ポリフェノールなど栄養価が高く、サプリメントからパウダーになったものまでさまざまな形でスーパーフードとして販売されています。
飲み物や料理に混ぜて摂取することができますが、味は濃い抹茶のような味わいといわれています。
モリンガの木の種類
モリンガの歴史は古く、旧約聖書やアーユルヴェーダにも登場します。
生命力が強く、あまり手をかけなくていも成長することが特徴です。
モリンガの木は成長が早いことはもちろん、環境に応じて常緑性または落葉します。
成木は高さ10~12メートルほどになり、直径45㎝まで成長するそうです。
樹木は白みがかった灰色で厚いコルク層に覆われています。
葉は左右に枝分かれしており、丸みのある葉を付けるます。
モリンガの花は直径2㎝ほどの小さな白い花で、匂いはほんのりとやわらかい匂いがするようです。
フィリピンでは5月~6月が開花時期であり、香料の原料としても使用されています。
モリンガは「ドラムスティックの木」という別名もあり、それは実の形からきていると言われています。
モリンガの実は長いインゲンマメのような形をしており、長い物で50㎝程度になります。
現地では青い実は野菜炒めのように調理して食べるそうです。
そのまま実が熟すと実のなかから種が取れますが、種も大きく直径1㎝程度の黒くて丸い種を収穫することができます。
モリンガの葉が黄色く枯れる原因と対策
モリンガを育てていると、葉が緑から黄色に変色して枯れてくる場合あります。
葉が黄色く枯れてくる原因はいろいろとありますが、主に次のようなことが考えられます。
- 温度が低すぎる
- 水やり不足
- 日照不足
- 肥料不足
枯れないように育てるにはどのようなことに注意して対策すればいいのでしょうか?
ひとつひとつの原因を詳しく確認してみましょう。
黄色く枯れる原因1:温度が低すぎる
特に気温が下がって寒くなる冬場は、黄色く枯れやすくなります。
モリンガは気温の高い地域の植物なので、寒さにとても弱いです。
夏は屋外でも大丈夫ですが、夏を過ぎたら室内に移動させるといいでしょう。
気温が5度以下になると越冬が難しいといわれていますので、なるべく暖かい場所に置いてあげてください。
黄色く枯れる原因2:水やり不足
基本的に乾燥に強い植物ですが、水やりが不足していると枯れる原因にもなります。
もし土の表面がカラカラに乾いていたら水不足です。一日一回程度は水をあげるようにしましょう。
逆に水のやり過ぎも厳禁なので、土の表面をチェックして乾いていたら水をあげてください。
黄色く枯れる原因3:日照不足
モリンガは太陽の光を好む植物です。
日当たりの悪い場所に置いてあったり、梅雨の時期などで曇り空が続いたりすると、葉が黄色く枯れてくる場合があります。
鉢はなるべく日当たりのいい場所に置いておきましょう。
太陽がよく当たる暖かい場所に移動すれば、新しく緑の葉が出てきて復活する可能性があります。
黄色く枯れる原因4:肥料不足
土の中の栄養が不足している可能性があります。
モリンガが元気に復活するように、肥料で栄養分を補ってあげましょう。
たくさん肥料を与える必要はありませんが、化成肥料、液肥、有機肥料などを追加するといいでしょう。
観葉植物用の肥料を使用してもかまいません。
モリンガの葉を枯れから復活させる方法
まずは温度管理を見直しましょう。
モリンガは低温に弱い植物です。育てる時は温度に十分気をつける必要があります。
気温が5度以下になると枯れやすいので、気温が下がってきたら室内の暖かい場所に鉢を移動させましょう。
室内の移動したあとも、室温が下がりすぎないように気を付けてください。
どうしても室温が下がってしまう場合は、ビニール袋などで覆ってあげるといいでしょう。
次に見直すのは水やりです。
水やりは一日一回程度で十分です。乾燥には強い植物なので、水のあげすぎには気をつけてください。
冬場は冬眠期に入るので水やりを控えても大丈夫です。
土の表面をチェックしてみて、乾いていれば水をあげるようにするといいでしょう。
葉が枯れてきて成長が止まってしまった場合は、肥料を足して栄養をあげてみてください。
また、枯れる原因として日照不足も考えられますので、なるべく日当たりのいいところに鉢を移動させてみましょう。
モリンガの栽培・育て方
モリンガは熱帯地域で育つため寒さには弱く平均20℃以上が好ましいとされています。
環境さえ準備できればその後はあまり手をかける必要もなく、成長も早いため育てる楽しみがあります。
また成長の過程で二酸化炭素を吸ってくれるため育てる過程も楽しむことができます。
モリンガの育て方情報
分類・形態 | 草木・高木 |
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草丈・樹高 | 3~10m |
開花の時期 | 4月~6月 |
花色 | 白 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 成長が早い・温かい地域を好む |
栽培難易度 | やや難しい |
栽培スケジュール
植え付け | 3月~8月 |
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開花 | 4月~6月 |
栽培に必要な準備・環境
日当たり・置き場所
日当たりがよく風通しのいい場所が好ましいです。
暖かい気温を好むため日本では関東から南の地域では4月~11月までは屋外で育てることができますが、雪が降ったり霜が降りるときは室内に移動させましょう。
水やり
基本的にあまり水を必要としません。
モリンガは北インドを原産とする熱帯地方の植物なので、高温や乾燥にもある程度は耐えられます。
水やりは一日に一回だけ、土がしっとりと湿るまで与えれば十分です。
また、水やりをする際は、水をあげる前に土の表面を触ってみて、土が乾いている時だけ水をあげるようにしてください。
もし水やりの前に土の表面が湿っていたら、すでに水が十分にある状態なので水やりの必要はありません。
水やりのしすぎで根腐れしてしまうこともあるので、水のあげすぎには注意しましょう。
モリンガは冬になると休眠期間に入るので、水やりは基本的に控えるようにしてください。
モリンガの状態や季節などによって、水やりのタイミングを適切に調整することが大切です。
肥料
肥料を与えなくてもよく成長します。
用土
プランターや鉢植えの場合は深さのある入れ物に、市販の園芸用の土を準備しましょう。
庭植えの場合は有機肥料を撒くことが好ましいですが、基本は鉢植えをおすすめします。
温度
平均的に暖かい気温を好むので、秋から春にかけては室内で育てるようにしましょう。
モリンガの木を育てるときのポイント
選び方
苗はあまり流通していないため種から栽培しましょう。
主に通販などで購入することができます。
栽培キットなども販売されています。
種まき・植え付け
種まきに最適な時期は、3月~8月頃です。
熱帯地方の植物なので、暖かい季節に種をまきます。
植え付け前に水に入った器にモリンガの種をつけておきましょう。
種の外側を覆う皮から芽がでてきたら栽培用のポットに植え替えます。
ポットに種を1粒まき、上に土を薄く(2㎝程度)かけます。
種を植えたポットをラップで包み、輪ゴムでとめて小さなハウスのような状態にしておくと、成長しやすくなります。
芽が出るまで1〜2週間程度かかりますので、部屋の中の暖かい場所に置いて芽が出るのを待ちましょう。
芽が出たら、覆っていたラップをはずしてください。
土の表面が乾いていたら一日一回水やりをしましょう。
小さいうちは種から栄養を吸収するので、肥料を与える必要はありません。
大きく成長するまで、水の与えすぎに注意しながらポットで育ててください。
丈が30cm程度になったら植え替えのタイミングです。
ひと回り大きめの鉢に植え替えてあげましょう。
植え替える時は、根を傷つけないようにポットの土ごと植え替えてください。
モリンガはどんどん成長する植物なので、大きくなりすぎないようにこまめに剪定してあげてください。
また、モリンガは寒さに弱い植物なので、夏が終わって気温が下がってきたら、室内に移動させておきましょう。
日当たりの良い暖かい場所に置いて、室温が15度以下に下がらないように注意してください。
収穫
葉の収穫
樹齢1年ほどで1.5~2m程に成長したら葉を収穫できます。
乾燥させてパウダー状にしてお茶や料理に入れて食べることができます。
実の収穫
樹齢2年ほどで細長い莢が収穫できます。
そのまま炒めて食べることができます。
気を付けるべき病気・害虫
特に気を付ける病気や害虫はありません。
殺虫剤・殺菌剤
特にありません。