料理を引き立てるパセリの種類と育て方・栽培方法【栄養や効果効能は?】

濃い緑が美しく料理に添えられたり、ソースにしたりなど料理によく使用されるパセリ。
そして、実は栄養素も豊富で免疫力向上の効能もある優秀な食材でもあります。
日本で主に使われているのはカーリーパセリという種類であっさりとした苦味があります。
パセリは丈夫で育て方も比較的簡単であり、室内でも育てることができるため初心者の方におすすめです。
今回はパセリの種類から初心者の方でもできる育て方を紹介します。

パセリの基本情報

学名Petroselinum crispum
英名parsley
その他別名オランダゼリ・オランダミツバ
科名セリ科
属名オランダゼリ属
原産地地中海沿岸

パセリの特徴

パセリは地中海沿岸を原産地をするセリ科のハーブの一種であり、もくもくとした木の様な形をしており茎や葉の香りが特徴です。
またビタミンA、C、Eなど多くの栄養素を含みハーブの中でも栄養価が高い野菜でもあります。

歴史は古く古代ギリシャ時代より食材や薬としても使用されてきました。
現代でもイタリアンからフレンチ料理には欠かせない野菜のひとつです。

パセリの花言葉は勝利や祝祭などの言葉に対して死の前兆や不和のなどの正反対の言葉もあります。
勝利や祝祭などは古代ギリシャで行われる祭事などで、パセリを身に着けていたことからつけられています。

それに対して死の前兆や不和などは、パセリは冥界の女王に捧げられたことや、「パセリの上に寝かしつけた子供が亡くなった」「死者の血を吸ってパセリの花が咲いた」というギリシャ神話などの様々なエピソードがありそこからきていると言われています。

パセリの種類

パセリの種類は日本で良く使われているカーリーパセリと欧米で良く使われているイタリアンパセリと主に2種類があります。

カーリーパセリ

葉の部分が細かい縮れがあり、全体的に丸いフォルムをした日本で良くみかけるパセリで、「カーリーパセリ」「縮葉種」などと呼ばれます。
食感は少し固めで、苦味があります。
日本で今作られている品種としては「瀬戸パラマウント」「USパラマウント」などがあります。

イタリアンパセリ

イタリアンパセリは葉が平らで、三つ葉やパクチーに似ています。
食感は葉が軟らかくパセリに比べると苦味も少なく生でも食べやすいのが特徴で、欧米ではイタリアンパセリが主流です。
ちぎってカルパッチョにのせたり柔らかさと風味の良さを生かしたレシピがあります。

パセリの栽培・育て方

パセリは耐寒性、耐暑性ともに強く丈夫で育てやすく、1年を通して栽培することができます。
また場所を取らず、水耕栽培でも育てることができるので、お好みの容器で育てればインテリアの一部にもなります。
比較的明るい場所を好みますが、日当たりが良すぎても葉が固くなるので置き場所などにも注意が必要です。

パセリの育て方情報

分類・形態野菜・二年草または多年草
草丈・樹高20~30㎝
開花の時期6月~7月
花色白色
耐寒性強い
耐暑性強い
特性・用途食用
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け4月~5月
開花6月~7月
収穫3月~5月・7月~12月

栽培に必要な準備・環境

日当たり・置き場所

日当たりのいい場所か明るい場所で育てましょう。
日光が足りないとパセリは徒長し、また日当たりが強すぎると葉が固くなるので、直射日光のあたらない明るい場所におきましょう。

水やり

乾燥すると葉が黄色く変色するので、特に夏場は土が乾いたら早めに水やりをしましょう。
また冬は夏よりは水やりは少なめがよいでしょう。

肥料

肥料は2回目の間引き後に、追肥は月に一回与えるようにしましょう。
株が元気がなく、葉が変色している時は追肥を20日に1度の割合で増やしてみましょう。

用土

プランターで育てる場合は、市販の野菜培養土を準備します。

地植えで育てる場合は、植える一か月前に土に石灰を入れて耕し、その2週間後に堆肥や元肥をいれて土になじませます。

パセリを育てるときのポイント

選び方

種からでも栽培できますが、発芽率は50%ほどなので初心者の方はまず苗をおすすめします。
パセリの苗は本葉が5~6枚の葉が緑で元気のよい苗をえら選びましょう。

種まき

種まきの場合は春まきは4~5月、秋まきの場合は9~10月の2回まきます。
パセリは好光性のため種を1か所に3~4粒置き軽く押さえてその上から種がうっすら隠れるほどの土をそっと被せます。
種が飛ばないように霧吹きでしっかり水をあげましょう。

植え付け

株と同じくらいの穴を掘り、水をたっぷり注ぎます。
水が吸収されたら穴に苗を受け付け、苗全体に水をあげましょう。
複数苗を植える場合は、苗の間隔が20㎝は空くように植えましょう。

詳しくはパセリの育て方と植え替え方法とコツを【写真付きで解説】をぜひご覧ください。

剪定・収穫

種から植えた場合、双葉が開いたら元気な物を選び2本立ちに、本葉が4~5枚のころに1本立ちさせましょう。
しっかり間引きをすることで元気なパセリに育つので間引きは必ず行いましょう。

本葉が12~13枚ほどになったら外葉から摘み取りましょう。
葉を10枚前後のおしておくとまた葉が増えて次々と収穫できます。
花芽を摘み取ると新しい葉がでてこなくなるので摘み取らない様に注意しましょう。

気を付けるべき病気・害虫

キアゲハ

葉を食べるので葉に糞をみつけたら早めに駆除しましょう。

ネキリムシ

茎が折れた状態をみつけたら、1㎝ほど土の中を割り箸などで軽く掘り返して探してください。
複数いるとパセリがすぐ枯れてしまいます。

殺虫剤・殺菌剤

虫を見つけたらお酢や炭酸を溶かした水をスプレーしましょう。