パセリの植え替えについての記事を書いてみました。
パセリってどんなハーブ?育てやすいの?いつ頃に植え替えたら良いの?その後の管理の仕方は?等、パセリの栽培に興味がある人に知りたいと思われる情報を書いているので、ぜひご覧ください。
パセリとは?パセリの魅力
パセリはセリ科の多年草で、発芽からだいたい2年で生命活動を終える二年草です。
一般的には付け合わせどころか、飾り程度にしか思われていないパセリですが、鉄分やビタミンC、ビタミンK、βカロチンなどが豊富に含まれるとても栄養価が高いハーブであり、きちんとした料理法で調理をすれば料理に豊かな香りと味わいを加えてくれます。
パセリの基本情報
学名 | Petroselinum crispum(ペトロセリヌム・クリスプム) |
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英名 | parsley(パースレィ) |
科名 | セリ科 |
属名 | オランダゼリ属、またはオランダミツバ属 |
原産地 | 南イタリアかアルジェリアと言われているそうです |
パセリの植え替えが必要な理由は?
パセリを栽培する場合、種から育てるよりもホームセンターなどで苗を買って植え替えた方がはるかに簡単です。
パセリは発芽をさせるのが難しく、発芽をさせたとしてもある程度の管理された場所で育てないと、安定して栽培できる大きさに育てるまでが大変だからです。
それに比べて、売られているパセリ苗はすでに安定して栽培できる状態の大きさに育っているため、苗を植え替えて栽培するのであればそれほど手間はかかりません。
自分も何度か種からパセリを育てようと試みましたが、本当に難しく何回も失敗したため断念。
以降は苗を植え替えて育てる事に切り替えて、毎年栽培しています。
ガーデニングを始めたい初心者の方には、植え替えて栽培することをお勧めします。
パセリの植え替えに適した季節
植え替えに適した季節は4月中旬から5月の初頭です。
どんな植物でもそうですが、植え替えをする時というのは植物に大変な負担をかけます。
特にパセリは暑さに弱いため、その時期より後になると植え替えの負担と暑さから受けるダメージで苗自体が耐えられず萎れて枯れてしまいます。
まだ涼しさのある春から初夏にかけての時期に植え替えるのが最適です。
パセリの植え替えで今回用意したグッズを紹介
パセリの植え替えには、それほど道具を必要としません。
苗を用意し、掘り起こすためのスコップと水を撒くためのじょうろがあれば十分です。
ただ、植え替える場合には土壌は重要です。
私が野菜等を育てている小さな畑の土壌は雑草が生えやすく、酸性に寄りやすい環境のため、そのままでは土に養分が少ない上に、酸性の土壌という野菜栽培をするには不向きの環境です。
なので、毎年春に行う土作りにはAMAZONで「創和 炭化けいふん」と「日清 骨粉入り油かす」を購入して土壌改善の肥料として使っています。
「創和 炭化けいふん」は土に養分を与えつつ、炭化したけいふんが土のph値を酸性からアルカリ性寄りに変えてくれる効果があります。
その上で「日清 骨粉入り油かす」で雑草によって取られた土の養分を補っています。
また、雑草対策として近所にある「コメリ」でマルチシート「コメリ マルチ 0.02mm厚×幅95cm×50m巻 黒」を購入し、植え替える場所にマルチングをして雑草除けをしています。
パセリの植え替え手順
パセリを植え替える場合、
- 土を耕す
- 肥料をまく
- 畝立てをする
- パセリの植え替えをする
という手順で行っていきます。
①土を耕す
一番始めにすることは、雑草を取り除くことを兼ねて土を耕すことです。
春ごろというのは、冬に眠っていた雑草の根から芽を出す時期なので、念入りに耕して植え替えをしやすい土壌を作りながら、雑草の根を砕いていきます。
この時の注意点は、大きな塊のような根っこがあったら必ず取り除いておくことです。
これを怠ると後日に処理の難しい雑草の大量発生を招いてしまうので、必ず取り除いておきましょう。
②肥料をまく
土を耕し終えたら、肥料を撒いて鋤きこんでいきます(写真では「創和 炭化けいふん」と「日清 骨粉入り油かす」を撒いています)。
土作りの際に撒く肥料を元肥と言いますが、この時に注意することは元肥を撒く時期です。
家畜ふんの肥料を使う場合は、撒いて土に混ぜ込むと発酵が始まり、アンモニアが発生します。
アンモニアが発生している時期に植物の苗を植え替えるとアンモニアの影響で枯れてしまいます。
これを防ぐには、家畜ふんの肥料を撒いてから半月から1か月程度の時を置くことです。
その頃になると、発酵の終わり共にアンモニアも分解され土の養分に変わっています。
それから、その他の肥料を撒いて、再び耕すと植物を育てやすい土壌にすることができます。
③畝立てをする
土を耕し、肥料を撒き、土作りの準備を終えたら、苗を植え替える場所に畝を作っていきます。
畝というのは、細長く直線的に盛り上げて作る栽培床で、畝を作ることを「畝立て」といいます。
畝を作ることで水はけが良くなり、畝立てをした所が栽培、畝を作るために掘った場所が通路と自然に分かれるため植物の世話をする時の作業の効率が上がります。
また、土を掘り起こして盛り上げて作る畝の土は高さがあって柔らかいため、根をまっすぐ伸ばさないと育たない植物も育てやすくなります。
特にパセリの根は、にんじんのように細長く伸びるため、根を伸ばしやすい土壌でないと発育が阻害されてしまいます。柔らかく高さのある畝を作り、育ちやすい環境を作ってあげましょう。
また、マルチシートを張る場合はこの時にマルチングをします。
④パセリの植え替えをする
畝立てが終わったらいよいよパセリの植え替えです。
ここまで来たらそれほど難しい事はありませんが、植え替えがはじめての人にもわかりやすく説明していきます。
まず、植え替えたい場所の土を掘って穴をあけます(写真ではマルチングをした場所に穴をあけて掘っています)。
だいたい、パセリの苗が収まっているビニールポット程度の大きさまで掘れば十分です。
次にビニールポットから苗を出すわけですが、この時にパセリを掴んで土を引っ張って出そうとしないでください。
ポットから簡単に出す方法は、ポット側面を軽く揉むことです。
そうすると、中の土が軽く崩れてポットから出しやすくなります。
その後はパセリになるべく触れないようにポットの上を手のひらで覆いながら、ポットをひっくり返します。
そうすると、手のひらの上にポットの中身がすっぽりと抜けて土ごと出てきます。
それを、パセリの苗を上にした状態で掘った穴の中に置きます。
後はそこに土を被せて、根の定着を助けるための水を撒いたら終了です。
パセリの植え替え完了!管理について
パセリの植え替え後の管理は、準備をして土壌がしっかりしていればそれほど難しいものではありません。
ただパセリは乾燥に弱いため、水やりだけはしっかりとすることが重要です。
また、乾燥を防ぐために植え替える前にマルチシートなどを張っておくと、雑草除けもできて管理がだいぶ楽になります。
パセリは土壌に定着すれば、どんどんと大きくなっていきますので、すぐに収穫できる状態になります。
ある程度、葉が茂ってきたらすぐに下の方から摘み取って収穫するようにしましょう。
葉が茂り過ぎると成長が阻害されたり病気を起こしたりするので、定期的に葉を摘み取ることがより良い成長を助けます。
また、パセリにはアブラムシやキアゲハの幼虫などが付くことがあります。
虫よけスプレーなどは天然のもので簡単に作れるので、作って定期的に撒いておくと、虫の発生を防ぐことができます。
パセリの葉を目当てで植え替える人は、その年のパセリの収穫が終わるころに抜いてしましょう。
パセリは二年草ですが、2年目のパセリは主に茎が大きくなり、1年目よりも葉が茂らないため、抜いて翌年に新しいものを植え替えた方が良いです。
以上、パセリの植え替えについて書かせていただきました。
自分でも一年ぶりのパセリの植え替えをやりましたが、本当に簡単です。
パセリはガーデニングの植物の中でも育てやすい部類のハーブですので、ぜひチャレンジしてみてください。