さわやかな香りと味で大活躍!紫蘇の育て方

さわやかな香りの紫蘇、好きな方も多いのではないでしょうか。

日本では縄文時代の遺跡からも種実が発掘されており、平安時代頃から栽培がはじまったと言われています。

紫蘇はまだ小さなうちの芽紫蘇から花が咲いた後の穂まで、それぞれの楽しみ方ができます。

お刺身のツマや梅干しだけでなく、ドレッシングや和え物、パスタまで幅広く活用ができます。
万能な紫蘇をお家でも育ててみませんか?

今回は紫蘇の育て方とコツをご紹介します!
一鉢あると、収穫してもどんどんと新しい葉が生えてきて、初心者でも育てるのが楽しいですよ。

紫蘇の基本情報

学名Perilla frutescens
英名Perill
その他別名大葉・青じそ
科名シソ科
属名シソ属
原産地中国・インド・東南アジア

紫蘇の特徴

紫蘇は大葉とも呼ばれています。
呼び方は違いますが、実際には同じものです。

植物として呼ぶか香味野菜として呼ぶかで違いがあります。
植物として呼ぶ場合は紫蘇、香味野菜として呼ぶ場合は大葉と呼びます。

なぜ二つの呼び方があるかと言うと、1961年頃に紫蘇の葉と芽を販売する際の区別として、葉には大葉と名づける事になりました。
それ以来、青紫蘇=大葉という呼ばれ方になっています。

また、紫蘇の生産地は、1位愛知県、2位静岡県、3位大分県となっています。なんと愛知県だけで4割の生産がされています。

紫蘇を育ててみると、その収穫量に驚くでしょう。
たくさん収穫して使いきれない場合は、濡らしたキッチンペーパーに10枚ずつくらい包み、タッパーかジップロックバッグに入れると、葉がパリっとしたまま保存できます。

また、水気を取った紫蘇をタッパーに入れて、ひたひたの醤油で漬けるとご飯のお供として美味しく頂けます。

紫蘇の種類

シソ科シソ属の植物全体をシソと呼び、その中で「青紫蘇」と「赤紫蘇」があります。
また、どちらも葉が縮れている「ちりめんしそ」と縮れがないものがあります。

青紫蘇(青ちりめんしそ)

お刺身のツマだけでなく、ドレッシングとしてもおなじみです。
また、天ぷらにしたり和風パスタに和えても美味しいです。

赤紫蘇(赤ちりめんしそ)

梅干しの色付けや、ごはんに混ぜるゆかりの原料によく使われます。
その他、赤紫蘇ジュースも作られます。

カタメンジソ/マダラジソ

片面だけが青く、裏側は赤い紫蘇です。

芽紫蘇

青紫蘇、赤紫蘇の双葉が出て、本葉が1枚か2枚で約1cm前後のものを指します。
種まき後に間引く際に採れます。

紫蘇の栽培・育て方

紫蘇は丈夫なので、初心者でも比較的簡単に育てられます。
たくさん収穫するためには摘心がかかせません。

紫蘇はプランターや鉢でも育てられますが、ぐんぐんと生長するので大きめのプランターや鉢を使うとよいでしょう。
葉がたくさん生えてくるので、適度に収穫しながら風通しもよくしてあげましょう。

紫蘇の育て方情報

分類・形態野菜・ハーブ・一年草
草丈・樹高70~80cm
開花の時期8月~9月
花色白・ピンク
耐寒性弱い
耐暑性強い
特性・用途食用
栽培難易度やさしい

栽培スケジュール

植え付け5月~7月中旬
剪定5月~7月中旬
肥料5月中旬~9月
開花8月~9月
収穫8月~9月

栽培に必要な準備・環境

それでは、次に紫蘇を育てるのに必要な道具と環境をみていきましょう!

必要な物

  • プランター(60型以上)または鉢(7号・21cm以上)
  • 野菜用培養土
  • 底石
  • 紫蘇の種か苗
  • 液体肥料(追肥用)

日当たり・置き場所

明るい日陰か午前中だけ太陽があたるような場所においてください。
太陽に当たりすぎると葉がかたくなる原因になります。

半日陰で育てるほうが、やわらかくて食べやすいですよ。

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水やり

紫蘇は湿った土を好みます。
乾燥が苦手なので、鉢底から流れ出るまでたっぷりとあげてください。
乾いてしまうと、葉がかたくなってしまいます。

肥料

植え付けの際に元肥か培養土に含まれている肥料が必要です。
収穫までは、培養土に含まれている肥料で育ちます。
その後、収穫が始まってから2週間に1回液肥を与えましょう。

用土

野菜用の培養土を使ってください。
自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を6:4くらいの割合で混ぜましょう。

温度

20度~25度くらいが紫蘇の栽培に適した温度です。

紫蘇を育てるときのポイント

次に、育てるためのポイントをご紹介します。

選び方

紫蘇を苗から育てる場合は、茎が太く、葉の緑が濃いものを選びましょう。
また害虫が付いていないか、葉が食べられていないかも注意してみてください。

種まき

紫蘇は種まきから育てる事ができます。
好光性種子のため、光が必要です。

  1. プランターか鉢に底石をひきます。
  2. 野菜用の培養土をプランターか鉢の8割くらいまで入れます。
  3. 種を1cm~2cm間隔でばらまきし、ごく薄く土をかけます。
  4. 土が乾かないように、湿らせたキッチンペーパーを被せたりして常に湿っているようにしましょう。明るい場所に置いてください。
  5. 2週間前後で発芽します。
  6. 発芽して、双葉がひらいたら3cm~4cmくらいの間隔になるように間引きます。
  7. さらに成長して本葉が1~2枚になったら生育の良いものを1本~2本の残します。鉢で育てる場合は6号から7号以上のサイズに1本です。プランターの場合は、間隔を20cm以上あけてください。

摘心

草丈が30cm以上になったら、頂点を摘心します。
摘心をする事で、わき芽が出てきてボリューム出るため、収穫量が増えます。

ふやし方(挿し木)

紫蘇は挿し木で増やす事ができます。
わき芽を15cm~20cmの長さに切り、上の方の葉を3~4枚残して水に挿します。
1週間~2週間くらいすると、根が出てきます。

根が伸びたら、土に植えてください。

収穫

葉の収穫

紫蘇の収穫は葉が茂ってきたらその都度行います。
葉が混みあうと、病害虫の原因にもなります。

特に下のほうの葉から収穫し、混みあっている場所があれば随時収穫しましょう。
大きくなりすぎた葉はかたくなってしまいます。

手のひらサイズかそれより若干小さいサイズで収穫するとやわらかくおいしく食べられます。

穂紫蘇の収穫

穂紫蘇の収穫は、花が落ちた後にできた穂先を5cmから6cm程度に切りとります。
穂紫蘇から未成熟の実をしごけば、紫蘇の実がとれます。

紫蘇の実は醤油に漬けるとおいしく食べられます。

気を付けるべき病気・害虫

アブラムシ、ヨトウムシ、ハダニが発生したり、さび病にかかることがあります。
アブラムシ、ハダニは葉の裏にスプレーで葉水をする事で防げます。

殺虫剤・殺菌剤

アブラムシやハダニは牛乳スプレー使うか、ティッシュや歯ブラシで取り除いてください。

ヨトウムシは家庭用園芸GFオルトラン粒剤、家庭用園芸GFオルトラン水和剤などで駆除しましょう。