この記事では、伏見甘長唐辛子の植え付けについて紹介します。
「伏見甘長唐辛子って何?」「どうやって植え付けるの?」「どう栽培方法は?」と興味を持った方は、ぜひご覧ください。
伏見甘長唐辛子とは?伏見甘長唐辛子の魅力
伏見甘長唐辛子とは、京都にある伏見周辺で古くから作られていた唐辛子です。
辛さの少ない甘唐辛子の一種で「伏見甘」や「伏見長」とも呼ばれています。どちらかといえばピーマンやししとうに味は近いのですが、それらとはまた違った独特の風味を持っており、ビタミンが豊富です。
伏見甘長唐辛子の基本情報
学名 | Capsicum annuum var. longum |
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英名 | Pepper |
科名 | ナス科 |
属名 | トウガラシ属 |
原産地 | 南アメリカ |
伏見甘長唐辛子の植え替えが必要な理由は?
伏見甘長唐辛子は種から育てるのが難しい野菜です。
種を発芽させるためには水切れを起こさせないようにしなければなりません。その後も、植え付けられるほどの十分な大きさになるまで途切れないように水やりが必要になるので、手間がかかります。
その手間を考えるとホームセンター等で苗を購入した方が簡単です。
苗から植え付ければ栽培にそれほど手間もかからず、品質の良いものだけを選定して売っているので、種から育てるよりもより高い品質の伏見甘長唐辛子の収穫が期待できます。
伏見甘長唐辛子の植え替えに適した季節
植え付けに適しているのは春の終わりから初夏頃の間です。
唐辛子は夏の野菜なので寒さに弱く、育っていくには強い太陽の光と暑さが必要です。適度に暖かく、夜になると涼しさもある5月から6月頭くらいまでが植え付けに適しています。
伏見甘長唐辛子の植え替えで今回用意したグッズを紹介
今回、伏見甘長唐辛子の植え替えで用意したものはこちらです。
- 肥料
- マルチシートとマルチ押さえ
- 伏見甘長唐辛子の苗
一つずつ説明していきます。
肥料
伏見甘長唐辛子を植え付ける場合、他の野菜に比べるとそれほど土壌の質は気にしなくても良いのですが、土を伏見甘長唐辛子の育ちやすい状態にしておいた方が実りは多いです。
とはいっても、土壌が酸性に寄りすぎなければ良いので、自分は「創和 炭化けいふん 3kg」を使い土壌を中和させながら適度なPh値によせ、「日清 骨粉入り油かす 1kg」を元肥にして土壌に必要な養分を与えています。
どちらもAmazonで購入しました。
マルチシートとマルチ押さえ
そして伏見甘長唐辛子は土壌に水分が十分にないと駄目なので、土の保湿と雑草除けも兼ねて近所のコメリでマルチシート「コメリ 0.02㎜厚x幅95㎝x50m巻き 黒」とマルチ押さえ「コメリ マルチ押さえ 20本」を購入してマルチングをしています。
伏見甘長唐辛子の苗
今回選んだ伏見甘長唐辛子もコメリで購入。なにか変わったものを栽培したいと思いコメリで苗を物色していたら、伏見甘長唐辛子に出会いました。
となりに辛さのある唐辛子の苗もあったのですが、ビニールポットに「甘ナンバン(伏見長)」と記載されており、辛くない唐辛子を育てるのも面白そうだと思い購入し栽培してみることにしました。
伏見甘長唐辛子の植え替え手順
伏見甘長唐辛子の植え付けは、
- 土作り
- 畝作り
- 植え付け
という手順で行います。
①土作り
まずは、土を耕すことから始めます。
良く耕して柔らかい土壌にしないと、伏見甘長唐辛子が根を伸ばしにくいため成長が阻害されてしまいます。
次に「創和 炭化けいふん 3kg」を撒き、良く鋤きこんでいきます。「創和 炭化けいふん 3kg」が無い場合は苦土石灰でもかまいません。
これらは土に分解されPh値を中和させるまでに時間がかかるので、鋤きこむのは植え付ける2週間ほど前辺りに終わらせておきましょう。
2週間ほどたち、これらが土に分解される頃に元肥を鋤きこめば土作りは完成です。
②畝作り
土作りが終わったら、畝を作っていきます。
畝作りの効果はいろいろとあるのですが、伏見甘長唐辛子の場合は水はけと根を伸ばしやすい環境を作れることです。
伏見甘長唐辛子は常に土を湿らせておかないといけない植物ですが、水が溜まってしまうようなところだと、根がすぐに腐ってしまいます。
水をやった時に適度に水分を保持しながら、不要な水がはけていくようにやや高さのある畝を作る事がポイントです。
また、伏見甘長唐辛子はそれほど大きな根は張りませんが、それでもやわらかい畝の上で育てると、のびのびと根を張ることができるので、すくすくと育てる事ができます。
マルチシートを貼る場合は、畝を作り終えた時点でマルチングをしておきましょう。
③植え付け
畝を作り終えたら、いよいよ植え付けの開始です。
植え付けたい場所の土を掘り、穴を空けます。次に苗が入っているビニールポットから苗を取り出し、苗を穴に置きます。そして、土を被せ最後に水をまくだけです。
それだけで難しい事はないのですが、植え付ける時にはいくつかのポイントがあります。
まず土を掘って穴を空ける時は、あまり深く掘らないことです。伏見甘長唐辛子の場合は土を被せる時に少し盛り上がっているぐらいの浅さに植えましょう。
苗をビニールポットから取り出す場合は、根を傷つけないようにして取り出します。
コツはビニールポットの側面を軽く揉み、中の土と根をほぐしてあげると取り出しやすくなります。
その際に、てのひらでビニールポットの上部を覆い、そのままひっくり返すと苗が土ごとすっぽりと抜けるので、それを崩さずに掘った穴に置くと根を傷つける事無く植え替えることができます。
伏見甘長唐辛子の植え替え完了!管理について
伏見甘長唐辛子を植え付けたら、常に土を湿らせた状態を保ちましょう。
乾燥すると、唐辛子の先の部分が黒くなってしまう尻腐れ病の原因となってしまいます。
実を付けるようになってきたら、肥料切れが起こりやすくなるので週一のペースで追肥をしていきましょう。
伏見甘長唐辛子は枝を増やしながら大きくなっていく植物ですが、枝が増えすぎると実の方に養分が行き渡らなくなってしまいます。
唐辛子は枝と枝の間からわき芽と呼ばれる芽を出して枝を増やしていくのですが、一番下にできた最初のわき芽以外は取り除いて芽かきをしてあげましょう。
ある程度の良好な状態を保てれば伏見甘長唐辛子はすくすくと育っていきますが、実を付けるようになりしばらくたつと、なれ疲れを起こし草勢(茎や葉が伸びる勢い)が落ちてきます。
なれ疲れを防ぐためにこまめに実を摘み取るようにして、実を付けるのを促すことです。
伏見甘長唐辛子はあまりなじみのない野菜でしたが、簡単に植え付ける事ができました。
比較的に育てやすい部類の野菜なので、この記事を読んで気になった方はぜひ栽培してみてくださいね。