早春の花として知られる沈丁花。この花の香りがしたら春を感じるという方も多いのではないでしょうか。
家の生垣としても植えられることのある沈丁花ですが、鉢で育てることもできます。今回は春を知らせる花、沈丁花の植え替えと育て方についてご紹介します。
沈丁花とは?沈丁花の魅力
沈丁花の花は白やうすピンク色のものがあり春先に花を咲かせます。甘く強い香りが特徴的で葉は斑入りのものもあります。
成長すると1mほどになり、頑丈で育てやすいため家の生垣にも人気です。
沈丁花の基本情報
学名 | Daphne odora |
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英名 | Daphne,Winter Daphne |
科名 | ジンチョウゲ科 |
属名 | ジンチョウゲ属 |
原産地 | 中国中部から雲南省、ヒマラヤ地域 |
沈丁花の植え替えが必要な理由は?
沈丁花は植え替えが苦手な植物です。もし鉢植えで育てている場合、鉢の底から根が見えてきたら植え替えのサインです。
植え替えの際は今の鉢よりも大きく深い鉢に植え替えしましょう。
今回植え替えする沈丁花は花屋で購入した沈丁花に根が付き、鉢植えに植えたところ苗の大きさまで成長したものです。
根詰まりはしていませんが、鉢よりも木の部分の丈があり、バランスが悪いため大きい鉢に植え替えることにしました。
沈丁花の植え替えに適した時期
沈丁花の植え替えの時期は1年で2回あります。花が終わり、新芽が出始める3月下旬から5月、または株が成長する9月~10月に植え替えをするようにしましょう。
今回筆者は気候が穏やかな5月に植え替えを行いました。
沈丁花の植え替えで今回用意したグッズを紹介
今回植え替えに使った道具は下記の通りです。
- 培養土(必要であれば赤玉土も)
- 鉢
- 鉢底石
- スコップ
- 鉢底ネット
- 作業用手袋
- 支柱(植物の高さにあったもの)
- 園芸用ビニールタイ(支柱に固定するときに使用)
用意した道具について説明していきます。
培養土
沈丁花は水はけがいい環境を好むため、土は水はけがいいものを準備しましょう。筆者は赤玉土が多く入った市販の花木用培養土を購入しました。
市販の培養土を買ったけれど水はけが気になるという場合、赤玉土を少し混ぜて調節してください。水はけが悪いと根腐れの原因になります。
今回は直接お店で購入しましたが、インターネットで購入すると重たい土を運ばなくてすむので便利ですよ。
鉢
今の鉢は沈丁花が成長したことでバランスが悪くなり、風の強い日は風に煽られ倒れてしまうこともありました。
そのため、準備した鉢は今植えられている鉢よりも2まわりほど大きく深めのものを用意しました。
鉢底石
鉢底石を使用すると水はけが良くなり、根腐れが防げます。
スコップ
今回は大きめの鉢に植え替えするのでスコップを使用しました。使う土が少ないときはなくてもいいのですが多いときはあると便利です。
鉢底ネット
100円均一で購入することができます。大きめのサイズを購入し、使用する鉢の大きさに合わせて切って使いましょう。
作業用手袋
100円均一で購入でき、爪に土が入るのを防げます。使う土が少ないときはなくても大丈夫です。
支柱・園芸用ビニールタイ(支柱に固定するときに使用)
今回植え替える沈丁花はバランスが悪いため支柱を用意しました。高さがない苗の場合は不要です。園芸用ビニールタイと合わせて100円均一で購入できます。
沈丁花の植え替え手順
今回は次の手順で沈丁花を植え替えました。
- 鉢底ネットを切ってセットし、鉢底石をしく
- 土を少し入れておく(土を混ぜる必要がある場合は混ぜておく)
- 根を傷つけないように慎重に掘り起こし、植え替え先の鉢に移す
- 土をかけて、支柱で固定する
- 水をかける
手順ごとに写真付きで見ていきましょう。
①鉢底ネットを切ってセットし、鉢底石をしく
鉢底ネットを切り、用意した鉢にセットします。鉢底ネットは意外と固く、手に刺さる可能性があるので気をつけましょう。
鉢底ネットを置いたら鉢底石を鉢の底が見えなくなるまで入れます。
②土を少し入れておく
鉢底石の上に1/3ほど土を入れておきます。今回筆者は市販の花木用培養土を使用しました。
もし培養土があるが水はけが気になる場合は、手持ちの培養土に赤玉土を混ぜて使いましょう。土を混ぜる場合は鉢の中で混ぜると均等にならない可能性があるので鉢に入れる前に混ぜるといいです。
混ぜる土の量が少ない場合はビニール袋を使ってもいいですし、多い場合はバケツなどで混ぜてから鉢にいれてください。
③根を傷つけないように慎重に掘り起こし、植え替え先の鉢に移す
沈丁花を鉢からとりだします。このときできるだけ根に触らないように注意しましょう。
今回植え替えをする沈丁花は根詰まりしておらず、下の方の土がぱらぱら落ちてきたので軽く土を落としました。
根詰まりしている場合は無理に土を取ろうとせず、そっと鉢に移します。
④土をかけて、支柱で固定する
土をかけて固定していきます。新しい土はふわふわしていて水をかけると下に沈んでしまいます。土を入れるときはスコップや棒などで周りをさし、土が鉢にしっかり入るようにしましょう。
この作業の際も根を傷つけないように注意が必要です。
土を入れたら支柱とビニールタイで木を固定します。
⑤水をかける
水をかけると始めはしみこみにくく土が浮いてきます。そのため、少し水をかけてしみ込んでから再度かけるようにしましょう。
鉢の底から水がでるようになったら完了です。
沈丁花の植え替え完了!管理について
植え替え後、土が乾いたら朝の涼しい時間帯にたっぷり水をあげましょう。水はけが悪いと根腐れを起こす可能性があるので水のやりすぎは注意が必要です。
花が終わった後にでる新芽にはアブラムシがつきやすいので、見つけたらスプレーなどを使って駆除しましょう。花が終わった4月~5月に剪定して風通しを良くすると害虫がつきにくくなります。
剪定する枝は下を向いている枝や木の根元から生えている枝、他の枝と交差している枝を切ります。
木は育てるのが難しいと思うかもしれませんが、沈丁花はガーデニング経験が浅い方でも育てやすい木です。
もし香りが良い植物をお探しであれば、沈丁花を植えてみてはいかがでしょうか。きっと春のガーデニングが楽しくなりますよ。