ガジュマルは、多幸の木と呼ばれる人気の観葉植物です。
樹形が可愛くて、根の姿が特徴的です。
鉢を変えることで、南国のイメージはもちろん、白い鉢ですっきりとした雰囲気に、和風の鉢で盆栽のような雰囲気で楽しむこともできます。
ぜひ植え替えをおこないながら、成長を楽しみましょう。
なぜガジュマルに植え替え必要なの?
ガジュマルは、屋久島や沖縄などに自生している植物です。
幹は分岐し、垂れ下がった気根も大きく成長して、かなりの大木になるということです。
ところが鉢植えの場合は、根を自由に伸ばすことができませんので、成長とともに植え替えが必要になります。
今回こちらのガジュマルは、以前勤めていた花屋から譲り受け、何度か植え替えをしたものです。
気に入った陶器の鉢があったので、雰囲気を変えるためにも植え替えをすることにしました。
ちなみに100歳の祖父が、ガジュマルの普段のお世話をしています。
ガジュマルの植え替えに適した季節について
ガジュマルの植え替えに最も適した季節は、5月から6月頃といわれております。
特に成長を抑えたい場合、根を整理することもありますね。
根をカットしても修復しやすい、成長期のこの時期が、植え替えにおすすめです。
今回のガジュマルの植え替えで使用した道具たち
今回のガジュマルの植え替えで使用した道具はこちら。
- 鉢(陶器の鉢と素焼きの鉢)
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 真砂土
- 赤玉土
- バーク堆肥
- 化成肥料
一つづつ説明しますね。
鉢
陶器の鉢
陶器の鉢は、水や空気を通しやすいといわれています。
しかし表面に塗装がされているものは、排水性や通気性が悪くなります。
おしゃれでデザイン性が高いところが特徴です。
素焼きの鉢
素焼きの鉢は、植物に一番優しいといわれています。
壊れやすいデメリットもありますが、排水性と通気性に優れています。
鉢底ネット
鉢やプランターなどの底に敷いて使うネットです。
穴のサイズに合わせてカットしておきます。
鉢底石
鉢底石には、軽石やセラミック、黒曜石など様々な物が販売されています。
小分けにされてネットに入れられている便利な鉢底石もあります。
真砂土
園芸用土の代表として、特に関西でよく使われます。
真砂土だけでは水はけが悪いため、他の用土と混ぜ合わせて使います。
赤玉土
赤玉土には、大・中・小粒サイズのものがあります。
粒が大きいほど、水はけが良くなるということです。
栄養分が含まれていないため、他の用土と混ぜ合わせて使います。
バーク堆肥
樹皮に鶏糞などを混ぜ合わせて発酵させたものです。
腐葉土のように土壌改良効果を持ち、土をふかふかにします。
家庭菜園の畑にもたくさん混ぜ込んで使っています。
化成肥料
固形や粉末の形状があります。
栄養がゆっくり効く、粒状の化成肥料を元肥として土に混ぜて使いました。
その他、スコップやじょうろ、ハサミ、シートを使用しました。
ガジュマルの植え替え手順
ガジュマルの植え替え手順についてみていきます。
- まずは鉢を選びましょう
- 鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れます
- 次に土を混ぜ合わせます
- さらに化成肥料を加えて、混ぜ合わせます
- 古い鉢から取り出します
- 根をカットします
- 植え付け高さを確認しながら、植え付けます
①まずは鉢を選びましょう
通常植え替えには、現在の鉢よりもひと回り大きい鉢を選びます。
しかしガジュマルの場合は、成長を抑えつつ、元気な状態を楽しみたいということもありますよね。
その場合は、根や葉をカットしながら、同じ大きさの鉢に植え替えることもあるでしょう。
今回、こちらの白い陶器の鉢に植え替え予定でした。しかし、実際にガジュマルを取り出してみると、根の張り具合も良く、入りませんでした。
結局のところ、デザイン性よりも成長を優先して、素焼きの鉢へ植え替えすることになったということです。
②鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れます
鉢底ネットを鉢の穴に合わせて敷きます。そして鉢底石をセットしましょう。
今回の鉢底石は、以前使っていた鉢底石を再利用しました。
よく水洗いをして、根や土を取り除きます。
その後、日に当てて乾かせば問題なく使うことができます。
次回の植え替え時に取り出しやすいよう、ネットに入れておきました。
③次に土を混ぜ合わせます
真砂土、赤玉土、バークたい肥を4:3:3を目安にして、混ぜ合わせます。
大きいトレーやボールがあると便利ですね。
④さらに化成肥料を加えて、混ぜ合わせます
植え替えの後に、液肥や置き型の肥料をあげることもできます。元肥は少ないくらいの量を入れることがコツかもしれませんね。
⑤古い鉢から取り出します
元々ガジュマルが植えられていたこの鉢は、上部が丸くなっており取り出しにくい形状のものでした。
そんな時は焦らず、周りにお箸やスコップなどを優しく回し入れて、少しずつ土をほぐしていきます。
⑥根をカットします
根の状態を見て、カットが必要な場合は、清潔なハサミで切ってあげましょう。
今回は写真のようにカットしました。
この時点では、まだ丸い陶器の鉢に植え替えるつもりでした。
⑦植え付け高さを確認しながら、植え付けます
どうしても陶器の鉢では窮屈そうです。素焼きの鉢に植え替えることにしました。
ガジュマルの場合、この特徴的な幹と気根を見せたいので、植え付ける高さを鉢のふち近く、高めに調整します。
とはいっても水やり時に、土や水が溢れない高さに調整することがコツです。
ガジュマルを鉢の中心へ置きます。
その周りへ混ぜ合わせた土を入れていきましょう。
根を傷つけないよう、スコップなどで鉢の内側に土を押し入れてやることがコツです。
ガジュマルの植え替えができました!
植え替えが完了しました。
お気に入りの鉢への植え替えは断念しましたが、元気そうなガジュマルの姿に、気持ちもスッキリです。
南国の植物なので、特に日当たりを好むということです。
ただし植え替え後の1~2週間は直射日光を避けて、明るい日陰に置くのが良さそうです。
肥料も少し落ち着いた頃、株元から離した辺りに置きましょう。
ガジュマルは、気温が高い春から秋にかけて良く育つということです。特に夏の間は水をたっぷりあげましょう。
気温が低い冬の間は、水を控えめにするのがポイントです。
冬の水やりの目安としては、土が完全に乾いた後、さらに数日後の水やりが良いということです。
植え替え後、祖父の部屋へガジュマルを戻します。
するとお疲れさまでしたとお菓子を出してくれました。
植物を通じて、祖父の優しい笑顔を見ることができました。