和洋中様々な料理に使えるスパイスであるトウガラシは、辛味成分のカプサイシンの効果で防腐作用や脂肪燃焼作用、血流改善効果など様々な作用が期待できるため、多様な生活習慣の中にいる現代人の生活に欠かせないスパイスではないでしょうか。
そんな鷹の爪は、鉢植えや畑で簡単に育てることができるので、育て方を紹介します!
トウガラシとは?トウガラシの魅力
トウガラシは、白くて小さい花を咲かせた後、細長い実ができる植物です。
はじめは濃い緑色をしていますが、熟してくると赤く色づきます。
食用の品種と観賞用の品種があり、食用にする場合は未熟な緑色の実、もしくは熟した赤い実を収穫して食べます。
トウガラシの基本情報
学名 | Capsicum annuum |
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英名 | Chile pepper |
科名 | ナス科 |
属名 | トウガラシ属 |
原産地 | メキシコ |
トウガラシの植え替えが必要な理由は?
トウガラシは、成長させると背丈が60センチほどになる一年草で、暑い時期に成長する植物です。
植物は地上部の茎の高さと同じくらい根を張るスペースが無いと、本来の成長が見込めず、花がつかなかったり病気や収穫量の減少につながることが多いです。
小さなビニールポットに入れられている状態で販売されているのですが、そのままにしておくと根を張るスペースがなく、大きく成長させて実をたくさん収穫することができないため、畑に植え付けることにしました。
トウガラシの植え替えに適した季節
唐辛子の植え替えに適した季節は、5月いっぱいです。
メキシコ原産ということもあり、気温が高い方が育てやすく、逆に気温が低いと幼い苗状態での成長が難しいため、気温が安定してあがるGW以降に植え付けることをお勧めします。
トウガラシの植え替えで今回用意したグッズを紹介
今回の植え替えは畑への植え替えのため、鉢は用意せず畑に作った畝へ植え替えしました。
同じ畝には同じくナス科のピーマンとししとうを植えています。
違う科を混植することもできるのですが、管理の簡便さを採用し今回は近い種類の植物をひと畝に植えることにしました。
この畝はあらかじめ根が張りやすいようによく耕し、土壌酸度の調整のため有機石灰をすき込んであります。
畝には黒いビニールのマルチをかぶせてあります。
これは雑草が生えることを防止することと、梅雨が近いため雨が続いた時の地温を保温しておく効果を期待しています。
今回は植え替え適期より少し遅くなってしまったため、苗選びの段階で健康に育っている苗を入手することでその後の成長をスムーズにさせようと考えました。
葉の色が薄すぎない緑色をしているか、茎において葉と葉が生えている間隔(節)があまりに長く、徒長しているものは避け、全体的にがっしりした印象の苗を選びました。
加えて、各節に脇芽があることで株の樹勢が程よいものや、花の蕾がついていることでこれからの収穫がある程度期待できるものを選んだので、今後の成長と収穫が見込めるものと思います。
トウガラシの植え替え手順
- 畝の中での株間を測定し、植える位置を決める
- マルチに穴を開ける
- うえ穴を開ける
- ポットから苗を抜き、うえ穴へ植え付ける
1.畝の中での株間を測定し、植える位置を決める
植える畝の中で、すでに植えてある植物からどのくらい離して植えるのがいいかを検討します。
この時、靴の大きさを使ってすでに植えてある株から距離を測りました。
トウガラシの理想的な株間は50センチほどであり、私は22センチなので、2足分プラス握り拳くらいの長さを開けていれば、50センチの間隔をあけることはクリアできます。
2.マルチに穴を開ける
片手で握ることができる小さなスコップを使って、1で測った位置のマルチ表面に穴を開けます。
今回使ったマルチは真ん中にガイド線が入っているものだったので、畝の幅の中で中心にうまく植えられるようにガイド線に従って穴を開けました。
スコップの幅で四角を作るように3箇所スコップをさし、マルチに穴あけをしました。
3.うえ穴を開ける
マルチに穴を開けたら、そのままスコップを使って苗を植える穴を作ります。
穴の中にスコップを深く突き刺し、そのままスコップをスライドさせるとうまく穴を開けられます。
穴の深さが足りないと、苗を入れた時に浅く植えてしまうことになり、根が地上に出てしまうので、なるべく苗が植え付けられているポットの深さ分だけ穴を掘るようにした方が良さそうです。
4.ポットから苗を抜き、うえ穴へ植え付ける
ポットから優しく苗を抜き、土がついたまま、あけた穴へ苗を移動します。
この時、根をいじりすぎると植え付け後に枯れてしまう原因になるので、なるべく根の部分には触らないようにしましょう。
穴に根を収めたら周りの土で優しく苗を固定し、畝の中で動かないようにします。
うまく固定できたらジョウロで上から水をたっぷりあげて、植え付け完了です。
トウガラシの植え替え完了!管理について
植え替え時に水をあげたら、その後は基本的に雨による降水で水やりが済むので、真夏に土が乾いてしまわない限り水やりはしなくて大丈夫です。
過度な水やりは根腐れを起こす原因になるので、放任していて大丈夫です。
花がつき、育てたい脇芽を見極めたら支柱をさして誘引してあげると、この後の季節の台風や強風による倒木を防ぐことや、枝の成長などによる地上部の大きさに株が耐えることを手伝うことができます。
今回植え付けをして、その後の株の成長と収穫がさらに楽しみになりました!
青々と茂る葉や、その後の小さくて可愛らしい花を鑑賞すること、そして実った実を収穫して料理などに使うことで生活を豊かにできるので、とても楽しみです。