ベンジャミンの植え替え方法とコツを【写真付きで解説】

ガーデニング初心者の方でも育てやすく、どんなインテリアにも合うことから、数ある観葉植物の中でも人気のベンジャミン。根が長く伸びるため根詰まりしないように1~2年おきに植え替えをすることが大切です。

この記事では、ベンジャミンの植え替えのコツや、簡単にできる挿し木の方法についてご紹介します。

ベンジャミンとは?ベンジャミンの魅力

ベンジャミンの魅力は何といっても、ツヤツヤの葉が密集して茂るその見た目の豪華さと若々しい緑色が作る鮮やかさです。その見た目の良さから、オフィスや自宅用に人気の観葉植物です。

仕立てのバリエーションも豊富で「スタンダード仕立て」「リング仕立て」「3つ編み仕立て」などがあります。

ベンジャミンの基本情報

学名Ficus benjamina
英名Benjamin
科名クワ科
属名フィカス属
原産地インドからマレーシア

ベンジャミンの植え替えが必要な理由は?

ベンジャミンの植え替えが必要な理由

ベンジャミンは植え替えをしないと鉢の中で根が張り、根詰まりを起こしやすいため、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えをします。

根詰まりすると生育が悪くなりだんだんと葉が少なくなったり黄色くなったりして落葉してしまいます。

今回、2年程放置しておいたベンジャミンが鉢底の穴を抜けて地面に根を張りだしてしまったため、急遽植え替えをすることにしました。地面に根を張ると急激に成長を始め、鉢の移動ができなくなってしまいます。

ベンジャミンの植え替えに適した季節

ベンジャミンの植え替えに最適な時期は、環境にもよりますが5~8月月頃で気温が25度以上になる期間です。

鉢を外に置いている場合、植え替え前は雨が当たらないような場所に移動し、植替えはなるべく鉢の中の土が乾いている状態で行います。

ベンジャミンの植替えで今回用意したグッズを紹介

今回植え替えで準備したものは以下の通りです。

  • Potting Mix(鉢植え専用の土)
  • Peat Moss(ピートモス)
  • Quick Start planting tablet(液体濃縮タブレット型の発芽/発根促進剤)
  • 一回り以上大きい鉢と、挿し木用の鉢を2-3個
  • スコップ、切りばさみなど

それぞれの用途を説明します。

Potting Mix(鉢植え専用の土)

Potting Mix(鉢植え専用の土)

アメリカ産のものですが日本でいう培養土です。水はけ、通気性、保水性が最適になるように配合されており、配合物はコイア、ピートモス、パーライト、コンポスト(肥料)などです。

日本では赤玉+ピートモス+パーライトやバーミキュライトを混合している方も多いと思いますがこのMixですべて含まれています。ふわふわの軽い土です。

Peat Moss(ピートモス)

Peat Moss(ピートモス)

水はけをよくするものです。実際1の土はかなり水はけがいいので必ずしも必要ではないですが、土によっては混ぜることもあります。

Quick Start planting tablet(液体濃縮タブレット型の発芽/発根促進剤)

Quick Start planting tablet(液体濃縮タブレット型の発芽/発根促進剤)

移植時の急激な環境の変化によるストレスを軽減し、根の成長を刺激する100%天然植物栄養素です。
タブレットになっており植替えの時に一つ入れるだけの簡単発根促進剤です。

一回り以上大きい鉢と、挿し木用の鉢を2-3個

底穴は一つ。ピートモスを利用しかつ軒下で育てる予定のためそれほど雨季の雨の影響がないので、穴一つのもので十分と判断しました。

スコップ、切りばさみなど

スコップ、切りばさみなど

スコップ、切りばさみなど、植え替えに必要なその他のグッズも準備しました。

ベンジャミンの植え替え方法を解説

ベンジャミンを植え替える手順はこちらです。

  1. 鉢からベンジャミンの株を取り出す
  2. 手で土を取る
  3. 細い枝や芽を切る
  4. 挿し木に使う枝を水につける
  5. 枝をねじる
  6. 鉢に培養土を半分程度入れる
  7. 株を鉢に入れる
  8. 切った枝の挿し木をする

一つ一つみていきます。

①鉢からベンジャミンの株を取り出す

鉢からベンジャミンの株を取り出す

鉢底から地面に張ってしまった根を傷つけないように丁寧に土から抜いて、鉢からベンジャミンの株をそっと取り出します。

②手で土を取る

手で土を取る

根を傷つけないように手で土を取ります。株分けができそうであれば丁寧にわけます。今回は根を分け取れるものがいくつかあったので株を分けました。

③細い枝や芽を切る

細い枝や芽を切る

今回はメインの4本の長い茎をねじる形の仕立てにする予定のため、茎の下方から出る伸び放題だった細い枝や芽をすべてハサミで切ります。

④挿し木に使う枝を水につける

挿し木に使う枝を水につける

この後に挿し木に使う予定の枝は捨てずに水につけておきます。

⑤枝をねじる

枝をねじる

今回は大きなものに育てたいため4本の枝を丁寧にねじっていきます。三つ編み仕立てにする場合は3本です。

枝をねじる

ただし、今回はかなり伸びてしまってからねじっていますが、本来はまだ枝が若い柔らかいうちにねじったり編んだりします。枝が硬くなってしまうと上手にねじることができません。

⑥鉢に培養土を半分程度入れる

鉢

植替え用の鉢に培養土を鉢の半分程度入れます。4本用に大きな鉢、2本用に中サイズの鉢を用意しました。

底の穴は育てる環境によって穴を増やしたりしますが、今回は日当たりのよい軒下の雨の影響があまりない場所または室内に置く予定のためこのまま使います。

⑦株を鉢に入れる

株を鉢に入れる

上から土をかぶせる

半分程度まで入れた培養土の上に株をそっと乗せ、上から土をかぶせていきます。押しつぶさないように自然な圧で土をいれていきます。

ペンジャミン

株分けした2本ずつの株も中サイズの鉢に入れて育てます。

株分けしたペンジャミンを鉢に入れる

⑧切った枝の挿し木をする

切った枝の挿し木をする

切った枝の挿し木を行います。ベンジャミンは挿し木が成功しやすい植物です。枝を10センチ程切って、枝先についている葉3枚程度を残してあとは全て切り落とします。

1時間程度水につけた後、培養土に挿していきます。あれば、発根促進剤を加えて成長を促進させます。今回使用した発根促進剤はタブレット型で、鉢の真ん中あたりに入れるのみの簡単なものです。

発根促進剤を入れる

挿し木はできれば一鉢に1本の挿し木が好ましいですが、今回は3-4本一緒に挿し木しています。根付いて新しい葉が出るようになったらまた植え替えをする予定です。

ベンジャミンの植え替え完了!管理について

ベンジャミンの植え替え完了

ベンジャミンは日当たりのいい環境を好みます。屋外であれば、直射日光が長時間当たる場所以外のあたたかい明るい場所で育てましょう。

室内であればカーテンで日光量を調整できる南向きの窓辺に置くのがよいですが、ベンジャミンは耐陰性でもあるため明るい場所であればどこでも育ちます。気温が5度以下になると枯れてしまうので冬場は温かい部屋に置くようにしましょう。

また、急激な環境の変化には弱いため、置き場所を移動する場合は時間をかけて少しずつ慣らしていくことをお勧めします。

肥料は、ベンジャミンが最も成長する5-10月の時期に加えます。月に2回程、窒素、リン酸、カリウムなどが含まれる肥料をあげるとよいでしょう。

水やりは鉢底から水があふれるくらいまで与えます。受け皿に水が溜まったら根腐れの原因になりますので捨てるようにしましょう。

また、葉が密集し風通しが悪くなると、カイガラムシなどの外注が発生することがありますので葉が増えて密集してきたら、枝を付け根から切り落とす間引き剪定を行うと害虫予防にもなります。

温度と明るさが十分あれば比較的どんな環境でも育てやすく、挿しし木で増やすことも難しくないためガーデニング初心者の方にも育てやすい観葉植物です。