多肉植物の寄せ植えのコツ

ぷっくりとした肉厚な葉や茎が魅力的な多肉植物。個性的な見た目と育てやすさから、近年人気が高まっていますね。

あちこちで見かけて気になっている人も多いのではないでしょうか。

1種類ずつ育てても可愛い多肉植物ですが、さらに魅力を引き出すべく寄せ植えにしてみませんか。

今回は、多肉植物の寄せ植えをセンス良く作る方法と、長持ちさせるポイントをご紹介します!

多肉植物の寄せ植えはおしゃれ!

多肉植物の寄せ植え

もともと砂漠地帯や荒地など、乾燥した環境に自生する多肉植物。

厳しい環境に耐えられるよう、厚い葉や茎、根などに水分を蓄える性質を持っているのが特徴です。

多肉植物には非常に多くの種類があり幾何学的な形のものヘラのような形のもの花型のものなど、それぞれが実に個性豊かな姿をしています。

見ていて飽きない、不思議な美しさをもった多肉植物から、いくつかの種類を選んで寄せ植えを作ってみましょう。

寄せ植えにすると、個々のユニークな姿がお互いを引き立て合い、魅力が増します。

凝ったコンテナに植えれば、それはまるでオブジェのよう。室内やベランダ、庭を彩る、生きた装飾品として楽しむことができますよ!

多肉植物の寄せ植えに必要な道具

まずは、多肉植物の寄せ植えを作るのに必要な道具と土を準備しましょう。

必要な道具

土入れ

植え付けの時、土を入れるのに使います。

手袋

汚れから手を守りましょう。とげがあるものを扱う場合は厚手のものを。

ハサミ

葉や根を切るのに使います。

ピンセット

植え付けや仕上げの細かい作業に使います。

木でできた棒

割り箸や木製のマドラーなどで大丈夫です。土を入れ込むのに使います。

鉢底網

鉢底に敷いて、土がこぼれるのを防ぎ、虫の侵入を防ぎます。

こちらはダイソーなその100円ショップでも購入できます。100円で十分な大きさのものが手に入ります。

ジョウロ

水やりに使用します。ハス口(シャワーの口)のとれるものが良いです。

土と鉢底石

ダイソーの鉢底石

土と鉢底石を用意します。土は、市販の多肉植物用の培養土を使いましょう。

鉢底に敷いて水はけを良くする鉢底石も用意しましょう。

こちらも100円ショップなどでも購入できます。

肥料

多肉植物の肥料

培養土に元肥が入っていない場合は、植え付け時に少量の元肥を加えます。

多肉植物はあまり肥料を必要としないので、基本的には追肥は与えませんが与えるときは専用のものを使うと良いでしょう。

多肉植物の寄せ植えに向いた容器

多肉植物の寄せ植えに向いた容器

水やりの管理が楽なので、初心者は底に穴の開いた鉢や容器がおすすめです。

通気性の良い素焼きの鉢はもちろん、ブリキや鉄製の容器は多肉植物の寄せ植えによく似合います。

自分で缶の底に穴を開け、お気に入りの容器を作ってみてもいいでしょう。錆が浮いても味が出ます。

その他、木箱にペイントして、底穴をあければ、ナチュラルな雰囲気のコンテナに。

リースやハンギングバスケットの容器も、乾燥を好む多肉植物を植えるのに向いています。

多肉植物の水やりに慣れてきたら、底に穴が開いていないガラスの容器や陶器に植えこんで飾っても良いでしょう。

アンティーク風の小物と相性がいいので、土を入れられるものは何でも容器として代用することができます。

さらに、木のパネルやフェンス、流木なども水苔を使えば植え込みの土台にできます。丈夫な性質なので、多彩なアレンジが可能です。

寄せ植えの方法とコツ

多肉植物の基本の寄せ植え方法をご紹介していきましょう。

多肉植物を選ぶ

まずは、寄せ植えにする多肉植物を選びましょう。

お好みの種類を選んでいきますが、複数の種類を選ぶ寄せ植えでは、植物の「生育型」を合わせるように気を付けましょう。

四季のある日本では、多肉植物の種類ごとに生育が盛んになる季節が違います。

冬に生長するものが「冬型」、夏に生長するものが「夏型」、春と秋に生長するものが「春秋型」です。

「生育型」の異なるものが一緒に植えられると、水やりの管理が難しく、同時にうまく育ちません。

ラベル等でよく確認して、そろえるようにしましょう。

また、多肉植物の植え付け自体も各々の生育期に合わせた方がうまく育つことが多く、時期を選ぶのがおすすめです。

植え付けよう

多肉植物が入手できたら、いよいよ植え付けです。

新しく寄せ植えを作る際には、苗が乾いている方が好ましいので、2~3日前から水やりをやめておきます。

まずはポットのまま並べて、配置を考えましょう。

配置が決まったら、鉢の底に鉢底網と鉢底石を敷き、土を3分の1ほど入れます。大きな植物から植えていきます。

ポットから多肉植物を上に向かって引き抜き、余分な土は取り除きます。片手で苗を持った状態で土を入れて植えていきましょう。

ある程度土で安定させたら、割り箸など棒を使って丁寧に隙間を埋めていきます。

次に、大きな植物の周りに、小さなサイズの植物を植えましょう。ピンセットなどを使い、丁寧に植えこみます。

力を入れすぎると葉が取れてしまうことがあるので気を付けて。

完成直後は直射日光を避けた明るい場所に置きます。

水やりはすぐにはしません。約1週間後、鉢底からあふれ出るほどたっぷりと与えましょう。

日々のお手入れ

長持ちさせるために、日々のお手入れをしましょう。日当たりと水やりに気を配るのがコツです。

日当たり

どの多肉植物も日当たりと風通しの良い屋外が最も適しています。雨の当たらない場所を選びましょう。

室内で育てる場合は、湿気の多い場所を避け、明るく、風通しの良い場所に置きます。

1日3~4時間ほど日光が当たる場所が良いでしょう。

日当たりが足りないとうまく育たないことがあるので、できればこまめに屋外で日光に当ててやりましょう。

水やり

それぞれの生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。

生育が緩やかな季節は水やりを控え目にし、休眠中はほとんど水を与えません。余計な水分を与えると根腐れを起こすので、注意しましょう。

多肉植物の寄せ植えをおしゃれに見せるコツ

せっかく作るなら、お店や雑誌で見かけるような、素敵な寄せ植えにしたいですよね。おしゃれに見せるにはいくつかコツがあります。

容器にこだわる

器にこだわる、多肉植物の寄せ植え

寄せ植えをおしゃれに見せるにはそれを飾る容器がとても大事な要素です。

先にご紹介したとおり、多肉植物の寄せ植えには通常の鉢ではない、様々な容器が使えます。

  • ブリキのバケツ
  • 使わなくなったコーヒーカップやマグカップ
  • おしゃれな木箱
  • ハンギングバスケット

などが家で余っていないか探したりしてみましょう。

100円ショップなどに探しに行ったり、こだわりの容器を手作りするのもおすすめです!

主役、わき役を選ぶ

寄せ植えでは、サイズや種類の異なる植物を組み合わせて植えるとリズムが生まれます。

まずは主役となるメインの植物を決めましょう。その後、わき役の植物を選んでいくとバランスが取りやすいでしょう。

生長していく姿に注目

多肉植物は、種類によって生長していく姿が違います。異なる特徴をもつ植物を組み合わせてみましょう。

生長していく姿のタイプは大きく分けて4つ。

  • 1.上に向かって背を伸ばしていくもの
  • 2.土を覆うように横に広がっていくもの
  • 3.その場でサイズが大きくなっていくもの
  • 4.枝垂れるもの

うまく組み合わせて、容器の中に強弱や動きをつけましょう。

カラーコーディネート

色鮮やかな草花ほどではありませんが、多肉植物にもカラーバリエーションがあります。

グリーン系、レッド系、ブルー系など、種類によって異なり、季節によって紅葉するものもあります。

寄せ植えの中でグラデーションにしたり同系の色でまとめたりとカラーコーディネートすると、よりおしゃれな寄せ植えに近づくでしょう。

寄せ植えにおすすめの多肉植物

寄せ植えにおすすめの多肉植物をご紹介します。

エケベリア

葉がバラの花のようなロゼット型をしていて、華やかです。グリーンから紫までカラーも豊富。主役の植物におすすめです。

代表的な品種に、霜の朝、シャビアナ、チワワエンシス、ラウリンゼなど。

アエオニウム

上に伸びた茎の先に、ロゼット型の葉をつけます。黄、紫、黒とカラーも豊富です。

代表的な品種は、サンバースト、カシミアバイオレット、黒法師など。

セダム

土を覆うように低く広がり、群生します。ぷくぷくとした細かい葉を持つものは、寄せ植えで隙間を埋めるのに重宝します。

代表的な品種は、姫星美人、緑亀の卵、乙女心、虹の玉、宝珠など。

カランコエ

代表品種である月兎耳は葉がビロードのような美しい白毛におおわれていてまさに兎の耳のよう。

代表的な品種は他にも、唐印、キューエンシス、ミロッティ、銀のスプーンなど。

クラッスラ

品種によって葉の形や付き方が異なりますが、規則的な葉の重なりが美しいです。

代表的な品種は、神刀、アイボリーパゴダ、呂千絵、星の王子など

セネシオ(セネキオ)

豆のような丸い葉が連なってつくグリーンネックレスはセネシオの代表的な品種です。

鉢の縁から垂らすように寄せ植えするのがおすすめ。他にも代表的な品種として、七宝珠、銀月など。

パキフィツム

ふっくらとした太い葉がつきます。丸みを帯びた形が可愛く、葉の表面には白い粉がついていて上品です。

寄せ植えの主役向きです。代表的な品種は、桃美人、星美人、紫麗殿など。

まとめ

以上、多肉植物の寄せ植えのコツについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

多肉植物は「葉挿し」や「挿し芽」という方法で、比較的簡単に増やすことができます。

お気に入りの植物が見つかったら、自分で増やして、新しい寄せ植え作りの材料にしてもいいですね。

奥深い多肉植物の魅力を存分に味わいましょう!

みんなのフォト

アロエ、アナカンプロセスの寄せ植え
MI25
アロエ、アナカンプロセス、ハオルチア、カランコエ
見栄えが良く、高さと配分がなるべく均等になるように鉢植えしましました。また土の部分が見えないように、まんべんなく植えました。

ピンクザラゴーサ寄せ植え
ahks
ピンクザラゴーサ、黒爪ザラゴーサ、リトルミッシー、レッドベリー、グリーンネックレス、森村万年草
グリーンネックレスを巻き付けて、縁取ったところが気にいっています。鉢自体の色やデザインが目立っていたので、それに合うような多肉を寄せました。

セダムの乙女心寄せ植え
whitecat
セダムの乙女心、セダムのマツバ、エケベリア、ロメオルビン
寒い季節に弱いので霜が掛からない様に日が暮れると玄関に入れてます。温度の低い時は外菜出さない様に心がけています。

星月夜寄せ植え
ロパン
星月夜、金小町、ゼブラ、月影丸
長細い鉢なので、高さにもバリエーションをだし、バランスの良い寄せ植えになるようにしました。色付きの砂も使い、オシャレな自宅の出窓に似合うようにコーディネートしました。

エケベリア、十二の巻、サボテン
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エケベリア、十二の巻、サボテン
別の鉢で育てていたエケベリアが伸びて増えてきたので、小さな鉢に刺して育てることにしました。根っこが出てきて、形も変わってきましたが、これはこれでかわいいです。

ハオルチアオブツーサ寄せ植え
のん
ハオルチアオブツーサ エケベリア セダム・玉綴り セダム・パリダム
多肉植物に興味を持って初めての寄せ植えだったので春型、冬型など気にせず自分が気に入った多肉たちを詰めたお気に入りの寄せ植えにしました。ただハオルチアは寄せ植えに比較的向かないし見た目重視で風通しが悪い金魚鉢に植えたので、2週間ほどで別の鉢に個別で植え替えました。

ハオルチアの寄せ植え砂アートも交えて
むっち
金晃丸、白鳥、ハオルチア シンビフォルミス
砂アートも交えて多肉サボテンの寄せ植えをしています。できるだけ成長期が同じものを選び、背の高いものを入れるとすごくバランスの良い寄せ植えが完成します。

エケベリア属サブセシリスの寄せ植え
たに
エケベリア属サブセシリス、エケベリア属七福神、クラッスラ属クラッスラ
見栄えが良くなるように植えました。冬、寒さに強い多肉植物を選び寄せ植えしました。かわいい小物も置いてみました。