春に次々と花が咲いたクレマチス。
そろそろ植え替えの時期ですが、初心者がやると植え替え後に枯れてしまうことが多いです。
この記事では誰でも簡単にできる失敗しないクレマチスの植え替え方法について特別にコツを伝授します。
クレマチスとは?クレマチスの魅力
クレマチスは“つる植物の女王”と呼ばれ、世界中に原種が約300種、園芸品種を含めると数百種類以上あります。
また花色や形状、開花時期などによって約15系統に分かれており、少しずつ栽培方法が異なるおもしろい植物です。
クレマチスの基本情報
学名 | clematis |
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英名 | clematis |
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | センニンソウ属 |
原産地 | 日本・中国など北半球の温帯 |
クレマチスの植え替えが必要な理由は?
一般的に多くの鉢花は2年に1回など、鉢内で根が一杯になったら植え替える必要があります。
しかし、クレマチスは大根などと同様、直根性(ちょくこんせい)といって根が途中で分岐せず下に伸びる性質があります。
基本的に直根性の植物は植え替えに弱く、移植後に枯れることが多々あります。
またつる性植物のため、数年先までつるが伸びても大丈夫なよう支柱を立てるなど、特殊です。
そのため、一度植え替えたら当面の間、植え替えなくても済む方法で行う必要があります。
クレマチスの植え替えに適した季節
クレマチスの植え替えに適した時期は、開花前に入手した休眠期の株と春、開花後に購入した株によって異なります。
ただ、一般的に4~5月に開花している鉢を花後に植え替えるパターンが多く、この場合6月までに行うことをおすすめします。
クレマチスの植え替えで今回用意したグッズを紹介
- 培養土
- 鉢(10号)
- 支柱
- 鉢底石
- スコップ
培養土
クレマチス専用土も市販されていますが、一般的な草花の植え替えに使う培養土で問題ありません。
培養土にも様々な種類の商品が販売されていますが、できれば最低1ヶ月以上分の肥料が配合されている高級培養土を選びましょう。
その後の発育が良くなります。
鉢(10号)
一般的に植え替えでは一回り大きなサイズの鉢を選ぶのが正解です。
しかし、クレマチスは頻繁に植え替えると枯れる可能性が高いため、最初から大きめの鉢に植え替えることをおすすめします。
今回は植え替え前の5号鉢から→10号鉢に植え替えます。
支柱
クレマチスはつる性植物のため、必ず絡ませるための支柱が必要です。
今回私が使用するのは鉄製の三角コーナー支柱ですが、少々お値段も高く重いのが欠点。
そのため初心者の方は、クレマチス栽培に必須の軽くてリーズナブルなオベリスクをおすすめします。
※オベリスク・・・つる性植物専用支柱
鉢底石&スコップ
クレマチスは土の中に水分が溜まっていると根が傷むことがあります。
そのため必ず軽石などの鉢底石を敷いて下さい。
今回使用するのは、あらかじめ軽石がネットに入っている商品。
こちらのメリットは鉢内で土と軽石が混ざらないため、次に植え替えるときに仕分ける手間が省けます。
スコップは一般的な園芸用のもので大丈夫です。
クレマチスの植え替え手順
- 鉢底石を入れる
- 培養土を入れる
- クレマチスを取り出す
- 根鉢は崩さず鉢の真ん中に置く
- 古い支柱から絡まったつるを外す
- 支柱を立て固定する
- 鉢の淵から3㎝下まで土を入れる
- 水やりをする
1.鉢底石を入れる
まず、鉢の中に鉢底石を敷きましょう。
今回のように予め軽石が包装されている商品であれば1つで良いですが、そうでなければ鉢底に高さ3㎝程度敷いて下さい。
2.培養土を入れる
鉢全体の1/4ほどの量を入れます。
一度にたくさん入れた方が楽だと思うかもしれませんが、この後クレマチスの根鉢を入れて高さを水平にします。
その時に土が多すぎると取り出さなければならない為、二度手間になります。
3.クレマチスを取り出す
古い鉢からクレマチスを取り出します。株元を持ち、鉢を斜めに傾けるなどすれば簡単に取り出せるはずです。
4.根鉢は崩さず鉢の真ん中に置く
根鉢とは鉢の形に沿った根のかたまりのこと。
クレマチスは根を傷つけてしまうと植え替えても高確率で枯れるため、慎重に取り扱います。
根鉢をできるだけ鉢の中心に置いて下さい。
後ほど、株の周りにオベリスクなどの支柱を立てる必要があるからです。
5.古い支柱から絡まったつるを外す
クレマチスはよっぽど小さい苗を購入しない限り、支柱に絡まった状態で販売されています。
今回も、古い支柱に絡まっているつるを丁寧に外していきます。
途中、どうしても取り外せないケースも出てくると思います。
その際はつるを切るなどして対応しましょう。
6.支柱を立て固定する
オベリスクなどクレマチスに適した支柱を土に刺し、固定します。
このとき、広がっているつるを中央にギュッとまとめておくと作業がしやすいです。
支柱を立て固定したら、つるを軽く絡ませましょう。
7.鉢の淵から3㎝下まで土を入れる
水やりをしたときに、鉢から土が溢れ出ないよう鉢の淵下3㎝まで土を入れます。
この3㎝の空間をウォータースペースといいます。
8.水やりをする
株の中心に向かってたっぷりと水やりをしましょう。
鉢底から水が出ればOKです。
クレマチスの植え替え完了!管理について
植え替えが完了したら、日当たりと風通しがよい場所に移動させて管理します。
基本的にクレマチスは丈夫なため、雨のあたる場所であれば放置しておいて構いません。
クレマチス栽培では剪定作業が必須といわれます。
でも大丈夫!今回のように大きめの鉢に植え替えれば、剪定しなくても花は咲きます。
今回ご紹介した植え替え方法を参考にして、来年もきれいな花を咲かせましょう。