
プリンセチアは、ポインセチアの改良品種です。ポインセチアは寒さに弱く、冬越しがやや難しいです。その点、プリンセチアは育てやすいので、冬越しさせて何年も育てることができます。
そうなると、植え替えが必要になりますね。今回は、植え替えと管理方法について紹介します。
プリンセチアとは?プリンセチアの魅力

プリンセチアの魅力は、苞の色の美しさです。写真は数年前、クリスマス頃に購入した時の様子です。白の他に、赤やピンクの種類があります。
昨年は短日処理をせずに、部屋の光で育てていましたので、苞が緑色のままで白色になりませんでした。
プリンセチアの基本情報
学名 | Euphorbia pulcherrima |
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英名 | Princettia |
科名 | トウダイグサ科 |
属名 | ユーフォルビア属 |
原産地 | (ポインセチアの改良品種) |
プリンセチアの植え替えが必要な理由は?
プリンセチアの植え替えが必要な理由には、購入した時の鉢が小さいことがあります。
また根の状態も気になりますので、一度鉢から取り出して根の状態を確認し、株にあった大きさの鉢を選びましょう。
底から根が出ている場合も、鉢の中が根でいっぱいになっているサインですので、植え替えをしてあげましょう。
こちらのプリンセチアは購入してから、植え替えをせずに2度冬越しをしたものです。茎が上へ伸びてしまい、不格好なところも気になっています。
プリンセチアの植え替えに適した季節
プリンセチアの植え替えは、生育期の5月から9月頃におこないます。真夏は、植物にとっても過酷な時期ですので避ける方が良いでしょう。
暖かくなった5月から6月が切り戻しにも適した季節ですので、植え替えと同時におこないました。
プリンセチアの植え替えで今回用意したグッズを紹介
プリンセチアの植え替えに使ったグッズを紹介します。
- 鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 培養土
- 赤玉土
- 園芸シート
- 菜箸
- ハサミ
それぞれの用途を説明します。
鉢
今回準備した鉢は、素焼きの鉢です。素焼きの鉢は、鉢の側面からも水分が蒸発するので、排水性と通気性に優れています。植物にとって良い環境になります。
鉢底ネット
素焼きの鉢は、鉢底穴が大きいので鉢底ネットを敷きます。土の流出と、虫の侵入を防ぎます。プリンセチアは冬の間、室内に取り込みますので、鉢底ネットを敷いておくと安心ですね。

鉢底石
鉢底石を入れると通気性が良くなり、根腐れが起こりにくくなります。市販の鉢底石や砂利を準備しましょう。
培養土
培養土は、植物の生長に必要な用土と肥料が配合されている土です。様々な用土を混ぜ合わせなくても、そのまま使うことができます。

赤玉土
赤玉土は、栄養分が含まれていないので他の用土に混ぜて使います。粒状になっており、通気性と排水性が良くなります。
園芸シート
園芸シートは四隅をボタンで留めると、立体的になります。このシートの上で作業をすると、土がまとめやすくて後片付けもしやすいので便利です。

菜箸
菜箸は土をほぐすのに便利です。鉢から植物が取り出しにくい時や、土を押し入れる時にも使うことができます。割り箸でも良いですね。
ハサミ
園芸用のハサミが売られています。今回は、切り戻しする時に使いました。
プリンセチアの植え替え手順
プリンセチアを植え替える手順はこちらです。
- プリンセチアを鉢から取り出します
- 鉢を選びます
- 鉢を洗い、鉢底ネットと鉢底石を敷きます
- 土を準備します
- 植えつけます
- プリンセチアを切り戻しします
一つ一つみていきます。
①プリンセチアを鉢から取り出します
鉢を園芸シートの上に準備し、プリンセチアを取り出します。取り出しにくい場合は、鉢の内側を菜箸でほぐします。
取り出してみると、驚くことに根がほとんどありませんでした。よく見てみると、オアシス苗をそのまま土へ植えたもののようでした。
オアシス苗とは、給水スポンジに茎を挿して、発根させている苗のことです。写真はスポンジ部分を取りのぞいたところの様子です。
②鉢を選びます

鉢は、根が十分に張っている場合、元の鉢よりもひと回り大きい鉢を選びます。今回もそのつもりで鉢を準備していましたが、根がほとんどありませんでした。その場合は、大きい鉢にせず、同じような大きさの鉢を使うと良いですね。
根が少なくて心配ですので、水はけが良くて通気性の良い素焼きの鉢を選ぶことにしました。写真は植え替え後の写真になりますが、元のピンク色の鉢との大きさの比較になります。
③鉢を洗い、鉢底ネットと鉢底石を敷きます
鉢をきれいに洗い、鉢底ネットを敷きます。根の状態が気になりますので、水はけが良くなるように、鉢底石を入れました。
④土を準備します
元の土へ培養土を加えます。そこへ赤玉土を加えて混ぜ合わせました。
⑤植えつけます
鉢へ植えつけます。植えつける高さは、鉢の縁から2cmほど下になるようにします。ウォータースペースといって、水やりをしたときに鉢の縁から水がこぼれないようにするための工夫です。
そして、プリンセチアが倒れないように、土を優しく押さえます。
⑥プリンセチアを切り戻しします
プリンセチアの切り戻しに適した時期は、5月から6月です。下から2~3節ほどを残して切ります。手前の枝は折れてしまい、その後ちょうど良い高さで新芽が出ています。奥の枝も同じような高さで切り戻すことにしました。
折れた枝の様子をみると、思い切って切り戻してもまた新芽が出てきそうですね。
プリンセチアの植え替え完了!管理について
プリンセチアの植え替えと切り戻しが完了しました。
植え替え後、しばらく日陰に置き、風が当たりすぎない場所で様子をみます。その後、雨の当たらない明るい場所へ置きましょう。
プリンセチアは寒さが苦手ですので、10度を下回る頃には室内へ取り込みます。特に真冬は、夜の間だけでも窓側の寒い場所を避けて、部屋の真ん中あたりへ置くと安心です。またエアコンの風が当たらないように気をつけます。
またプリンセチアの苞を色づかせたい場合は、短日処理が必要になります。9月頃から2ヶ月間、毎日17時から8時頃までの間を、完全に暗くしてあげます。段ボールをかぶせてあげると良いですね。
なかなか毎日続けるのは難しそうですが、美しい色のためには頑張る価値がありそうです。プリンセチアは冬の贈り物のイメージがありますが、一年中きれいな葉を楽しめますので、おすすめですよ。