ブーケガルニやハーブティーに爽やかな風味を与えてくれるタイムは、防腐効果や抗菌殺菌効果を期待されて古くからヨーロッパの人々の暮らしに欠かせないハーブです。
日本でも育てやすく種類も多いので、愛好家が多いハーブの一つとして有名です。
今回はそんなタイムの育て方を紹介します!
タイムとは?タイムの魅力
タイムは小さく可愛らしい葉の形が特徴的なハーブです。
花は春から初夏に咲き、ピンクや白の小さいお花がつきます。
料理では特に淡白な白身の魚に好んで使われやすく、ハーブティーでも楽しめるので、収穫していろんな使い方ができます。
タイムの基本情報
学名 | Thymus |
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英名 | Thyme |
科名 | シソ科 |
属名 | イブキジャコウソウ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
タイムの植え替えが必要な理由は?
タイムは根の成長が早い植物のため、小さい鉢に植えたままにしておくと葉が黄色くなったり、根詰まりをおこしてしまったりといいことがありません。
そのため、根が育つ余裕のある大きめの鉢に植え替える必要があります。
私はタイムを株分して地植えを楽しもうと考えて苗を購入しましたが、株の方が大きくなってきて葉が黄色くなりつつあったため根をもっと育て、株分けに耐えられるように育てたかったため、一度大きめの鉢に植え替えることにしました。
タイムの植え替えに適した季節
タイムは、4月から5月に植え替えるのがいいとされています。
気候が暑すぎず寒すぎず、タイムにとってストレスが少なくて過ごしやすい時期のためです。
また、心地の良い風が通る空間を好むというタイムの特性も関係しています。
タイムの植え替えで今回用意したグッズを紹介
- スリット入りの根張り鉢8号
- ヤシ殻資材
- 土
今回の植え替えでは、鉢の下の方にスリットの入った根張り鉢と通気性を保つヤシ殻資材を使用しました。
根張り鉢は緑の8号で、タイムの苗より少し大きめのサイズです。
大きめのサイズのものを使用することで、根をはるスペースをしっかり保ち、株を健康に育てたいという意図で使用しました。
ヤシ殻資材はあらかじめ水を吸わせて鉢底に使うことで、根腐れさせずに適度に保水、排水に役立ってくれると考えたため、使用しています。
水捌けのいい地面を好みつつ、夏の日中の暑さに耐えられるように、保水排水のバランスは育てる環境によって適切な資材を選択できるといいでしょう。
そして、タイムはあまり肥料を入れなくても育てることができるため、土は他の植物を育てた後、古い根っこや虫などを除いた土を使用しています。
また、今回用意した苗は匍匐性のクリーピングタイムを使用しています。
タイムの品種は大まかに、上に向かって伸びやすい立性と地面に沿って這う性質の匍匐性の2種類に分けることができます。
私はゆくゆくは地植えにしてグランドカバーとしてタイムを育てたいため、地面に這う性質の匍匐性の物を選びました。
利用したい目的にあった特性のタイムを入手することで、成長やその後の収穫、鑑賞がしやすいでしょう。
タイムの植え替え手順
それでは実際の植え替え手順を説明します。下記の工程で今回は植え替えをしました。
- ヤシ殻資材を水に浸し、鉢底にしく
- 1の上に土を入れる
- ポットから苗を抜き、鉢の中でどのように植えるかを決める
- 周りに土を入れ、新鮮な水をあげる
1.ヤシ殻資材を水に浸し、鉢底にしく
ヤシ殻資材を水を貯められる容器に入れ、水を吸わせます。
5分ほどしたら水からあげ、よく水を切ったのちに鉢底に敷きます。
水を吸うと柔らかくなるので、植物を入れて育てる中で根に当たっても根を傷つけずにすみます。
また、適度に水分を吸った状態で植え付けることで、少しでも根が渇いてる時間を減らしてあげる目的もあります。
2.1の上に土を入れる
ヤシ殻資材を敷き詰めた上に、土を敷きます。
古い土を使う時は、虫が紛れていないかよくチェックしましょう。
できたらふるいでふるってあげると、粒を揃えられることと空気を適度に含むことができるのでおすすめです。
また、古い根は新しい植物の成長を阻害する恐れがあるので、なるべく取り除きましょう。
3.ポットから苗を抜き、鉢の中でどのように植えるかを決める
苗をポットから抜いて、苗の中でどの高さに植えたらいいかを決めます。
位置によって土を減らしたり増やしたりします。
水やりした時のことを考え、最終的に、苗の地上部根元が鉢の淵から2センチ下あたりにすると水やりの時に水が溢れなくて良いです。
4.苗の周りに土を入れ、新鮮な水をあげる
苗の位置が決まったら、苗の根鉢の周りに土を入れます。
だいたい土を入れたと思ったら、地面に鉢を優しくトントンと置き、隙間にしっかり土が入るようにしてあげます。
そうすることで、水やりをした時に土の量が減ることを防ぎます。
隙間にもしっかり土を入れることができたら、水をたっぷりあげます。
葉に多少かかってもいいので、上からしっかり水を上げることによって土の中の水分と空気を新しくしてあげるように心がけましょう。
鉢底から水がでるくらいあげたら、植え替え終了です。
タイムの植え替え完了!管理について
植え替え後は、土の表面が乾いてから水をたっぷりあげましょう。
植え替え直後の水をたくさん含んだ鉢の重さを覚えておくと、重さでも水やりのタイミングを測ることができます。
水やりの際は植え替え時と同じで、土の中の水分と空気を新鮮なものにするために、汲み置きではなく新鮮な水をたっぷりあげるようにします。
そうすることで、新鮮な水と空気が好きな根を健康に育てることができます。
今回植え替えをしたことで、しっかり根が育つ空間を確保できました。
今後の成長によってたくさん収穫や株分けをできるようになることが待ち遠しいです。
地面に植え、グランドカバーにできた時の景色を思い浮かべながら気長に育てていきたいと思います。